9月3日 カバーとスーパー

 数か月に一回くらいの割合で、かなり気に入る歌に出会うことがある。今回はSAKANAMONの『幼気いたいけな少女』。サビの合いの手とか、2番の錆の入り方がいい。あと、この人の歌い方好きだな。


 この歌を制作された方のことを、以前『光の中へ』で耳にした。結束バンドの新曲として。その時は平均的に好きだなーという感じで、ヘビロテはしないだろうなと思っていたのだ。


 だが、後にその方のセルフカバーを聞いたとき、何かが違った。力の抜けたような歌い方から一転、サビの。一聴して、『ああ、この曲はこの人の曲なんだ』と理解した。


 それからは、その方のバージョンしか聞いていない。カラオケで歌うときも、結束バンド名義しかないのでガイドボーカルで感覚を乱された。


 どちらかに優劣があるという話はしていない。ただ、自分に刺さったのがこっち。あちらもあちらで良いのだし、ただ単にアプローチの仕方が違うというだけ。まるで、通常バージョンとライブバージョンの違いのように。


 ……そんな曲をギターで弾きたいと思い、コードを検索するとバレーコードが出てきた。まずい。撤退。


 今日の練習は時間だけかけて、間延びしていた。原曲を探して、ニュアンスのわからない部分を確認してモチベーションを取り戻そうと四苦八苦している。


 前回も思ったけど、マジでぼっちちゃんって何の練習してるんだろう? ひたすら同じ曲を弾いてるとかなのか? そんな長い時間、集中力が持たなくね?


 自分は飽き飽きしていたので、スーパーに向かった。今日は偶然にも特売日だった。卵も牛乳も、肉も魚も不足していたので何でも買った。


 唯一、好きな納豆がなかったのが気の毒だ。あれって仕入れる曜日が決まってたのか。代わりの納豆を買ったので、今回も試してみることにした。


 今日は秋刀魚が売っていて、秋の訪れを感じた。しかもかなり安い。去年は不漁だって聞いたけど、今年はどうなんだろうか。


 そんなこんなで調子に乗っていると、会計が5000円を超えた。信じられなかった。手持ちのお金では足りないのかと危惧していたが、案の定足りなかった。


 交通系ICが使えるという表示が見えたが、残高がどれくらいであるか把握していなかった。一か八かの賭けに出ると――見事清算できた。


 この食材たちは無駄にしないようにしようと固く誓う。

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