7月26日 ぼっち・ざ・さうすぽー!

 今日も授業があった。英文法の授業。曖昧にしていたところばかり取り上げられる。辛いけど自分のせい。


 午後は、アコギ片手に学校へ舞い戻る。


 うちの学校には、教室以外で楽器を弾けるスペースがあるというので行ってみた。


 個室のようなスペースで、中は狭く、ピアノと椅子以外にはほとんど余剰空間がない。冷房と蓄熱があるのが救いか。


 利用時間中ならいくらでも使えるらしく、夏休みもここに来よう。と思った。


 先輩から「ちゃんとやりたいなら音楽の本に書いてあるようなことをした方がいいけど、そうじゃないなら好きな曲を一曲弾けるようになった方が楽しいよ」と言われたので、好きな曲を弾くことにした。


 ちなみに、前の活動で引いた曲は、Fコードが入っていたのでやめた。


 中学校の文化祭であの曲弾き語りしていた子、すごいなーと思う。


 弾いてみた系の動画をよく見るので、その中で一番好きな曲を選んだ。


 米津玄師の『Blue Jasmin』。動画内に寄せられたコメントによると、米津さんの曲の中でも初心者向けの方らしい。


 彼の動画を一回見て、ギターの音?を確認してから、指の押さえ方を表示してくれるアプリ『U-FLET』で図を見ながら弾く。


 Em,C,D,Gの繰り返しで、初心者向けの理由もわかった気がした。


 特にEmは押さえやすい。でも、次の音に繋がらない。


 鍵盤ハーモニカやった時もそうだったでしょ、と自分を奮い立たせる。


 そうだ……アコーディオンほど辛くはないんだ……耐えろ。


 ちゃんと弦を押さえ込まないときれいな音にはならない。指先が痛い。


 前回のアドバイス通り、爪を切ってきたから、多少はやりやすくなっていると思うのだけど。


 Bメロやサビの部分でちょくちょく新しいコードが出てきて、困る。Amは許す。


 サビに入る直前、一切弦を押さえない部分(N3Cコードって呼んでもいいのか?)が気持ち良すぎて、何回もにやけながら直前の場面をリピートした。


 B7に特別苦労しながら一曲通したときには、一時間かかっていた。


 時の流れは速かった。そんなに長い曲でもないのに……。


 もう一回、一番だけやり直した後、別の曲を弾くことにした。『ドライフラワー』と『怪獣の花唄』。


 前者はコード進行が練習曲と似ていたから、途中までは弾けた。後者は、そこまで熱心にコードを変える曲ではないので楽できた。


 Bmがなくなってくれれば言うことないのにな……。


 指先が結構痛くて、弦を押さえる握力もなくなったところで終了。


 本当に集中できたのは、二時間無いんじゃないかくらい。ぼっちちゃんすげぇな。


 原作者インタビューの時に、音楽監修担当の方が「六時間っていい塩梅ですよね」

と絶賛していたのを思い出す。


 「左利きの一人ぼっち・ざ・サウスポー」として名を轟かせる予定だったのに、ギターが、練習が、ここまで辛いものだとは思わかなったよ。


 その後友人に相談したところ、TAB譜の曲をやることにした。動画を見たところ、今日の曲よりは簡単そうだった。その曲の名前は。


 『小さな恋のうた』。

 

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