小説書きのおつまみはラジオ

狂歌

第1話きっかけ

 俺、狂我弥くるがや 鏡歌きょうかは今……スランプにあっている。

 というのも事の発端を言うと、俺は狂歌と言うペンネームで作家活動している。

 謙虚さ無しに言えば有名人である。

 もうね、マジの売れっ子なのよ。。。おぉん。

 最新作を出せば飛ぶように売れ、早くて、半日で完売することも日常茶飯事であった。

 そんな俺にもスランプはある。

 あ、今まさか〜とか思ったやつ、覚えておけよ。

 まぁそれは置いておいて、今出してる2作品は未だに完結はしてないのでそっちを書けや!……と言いたくなると思う。

 だが……そっちがスランプなのだ。

 スランプの原因は……誹謗中傷と期待という名の重圧だ。

 人の期待ってのは、凄いもので俺の体に何も乗ってなくても重みを感じさせてくれる。

 新刊を出す度、コメントには賞賛の雨あられだ。

 その無自覚の期待のせいで俺は……挫折し、偶然その中にいたアンチに、俺は……押しつぶされそうになった。

 もう何も飲み込めない程に……一度は作家人生を終いにしようと考えた。

その事を編集者の原笑はらわまゆに知らせたら、「なら狂歌先生にオススメな執筆がありますよ〜」と言いながら、あるサイトを紹介してきた。

 タイトルはラジオチューブと言う、どこぞの某サイトからパクったかのような名前だった……。

原笑曰く、「このサイトで有名なラジオパーソナリティごいるんですけど、その方がとても面白い方で〜腹いっぱい笑えば、スランプも乗り越えられますよ!」っと、呑気に言いまくってきた。

通常ムカつくが、逆に俺はその謙遜なぞしない精神が気に入って着いてもらってる。

そして、帰宅後教えてもらったサイトで、原笑のオススメパーソナリティを探す事にした。

しばらく探していると、配信中の中にその人物が居た。


「これが……月…神……ソラ?」


不思議な名前だなぁと思いながら俺はその配信場所をクリックし、聞くことにした。

どうやら今はお便りコーナーしていたらしく。

色々な人達のコメントで溢れていた。

俺は読まれる訳ないと思って、書き込んでみた。

流石に小説家とバレるのは不味いと思い匿名で送ることにした。

『初コメ失礼します、ソラさんに質問です。私は、趣味でゲームをしているのですが、謙遜無くいうと有名プレイヤーなんですが、周りからの期待やアンチで押し潰されそうです……やめた方がいいのでしょうか?』

来る事など無い……そう思っていた。


『お!匿名さんからのご質問ですね』

『ふむふむ……なるほど……謙遜いうと期待やアンチを気にしてちゃダメだね』

「え……」


タバコを吸おうと思っていたその時、ソラが俺のコメントを読み上げていた。

驚いた俺は持っていたタバコを落としてしまった。

その後素敵な事を言われたんだが、俺は聞き取れなかった。

俺は、質問を読み上げられ、その回答を聞いた時、膝から崩れ落ちてしまった。

一言で言おう……俺は涙を流した 。

救われた気持ちになれた。



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