幕間劇5 鬼門課

 市役所の北東にある部屋の一つには何の仕事もしない部署が一つだけ入っている。

 表向きは郷土史編纂室などの札が下がっている。だが実際には郷土史なんかもう何十年も出していない。そのために周囲からは使えない人間の隔離部屋と見なされていることが多い。


 そう。表向きには。



 まさか自分が鬼門課に配属されるとは思っていなかった。

 矢梨隆三。

 市役所に入りたての新人である。

 それなりに未来を夢見ていたが、暇職中の暇職と呼ばれる郷土史編纂室の配属になるとは想像もしていなかった。

 それは彼の望みではなかったが、同時にそれの狙いでもあった。


 上司は眼鏡をかけた貧相な小男だった。頭髪はフケだらけで、よれよれのYシャツとネクタイがその家庭の荒廃を示している。もしかしたらまだ独身なのかもしれない。

 この部屋の中に他に部下と言えそうな人間がいないことに矢梨は絶望した。

 一生この薄暗い部屋でこの貧相な先輩と一緒に飼い殺しにされるのだ。

 この鬼門課で。

 北東に位置する部屋なので皆はその名前で呼んでいた。もちろん便所の隣というあまり有難くない配置だ。もっとも部屋の入口は廊下の先を曲がった奥まった場所にあり、そこに扉があるとは出入りする者以外は誰も気づかないようになっている。

 その中で上司はパソコンの前に座って一日中何かの資料を見ている。それがどんな仕事なのかは教えてくれなかった。

「課長、僕は何をすればいいんですか?」

 何もしない時間にたまらなくなって矢梨は勇気を奮って訊ねてみた。

「ん? ああ、おいおいと教えていくよ。それまではのんびりと過ごしてくれ」

 手元の資料に視線を戻しながら、小男の上司はふと思いついたかのように質問を発した。

「矢梨君は矢尾梨神社の跡取りだったね?」

 あ、きちんと身元調査はしているんだ。さすがに役所だけはある。矢梨はそう思った。

「そうでなく跡取りは兄です。僕はあくまでも兄に何かあったときのスペアです」

 その言葉には少し自嘲が混ざっていた。兄は自分から見ても優秀な跡取りだった。神事の御次第もすべて暗記しているし、毎年修行にも出る。現にいまも神社の世話を祖父に任せて遠くの霊山に修行に出ている。

「ん、ああ。いいんだ。大事なのは血筋だからね。ウチの取引先はそういうのを大事にする人たちでね」

 それっきりまた課長は資料に没頭する。

 ときおり、パソコンに何かの数字を打ち込む。後は何かを言いたそうにしている矢梨を徹底的に無視した。


 矢梨は何とか仕事の内容を盗み見しようと頑張っていたが一時間で音を上げた。

 課長が見ているのは人口統計や事故の報告書ばかりだ。なぜ郷土史編纂にそんな情報が必要なのかは判らない。


 様々な疑問があったが日が経つ内にそれらも気にならなくなった。

 言われた資料をあちらこちらの部署から集め運ぶのが矢梨のもっぱらの仕事となった。

 表向きは。

 誰にも他人に話す訳にはいかない秘密の一つや二つはあるものだから。



 ある日珍しく来客があり、その顔を見て矢梨は驚いた。

 市長だった。

 だが市長が郷土史編纂室というこの暇職にいったい何の用があるというのか。

 課長と市長は何かをひそひそと話していたが、それが終わると市長は矢梨に向き直りその肩をバンバンと叩くと言った。

「や、うん。君には期待しているよ。ここはウチで一番重要な部署だからね。や、ではよろしく頼むよ」

 うんうんと一人で頷きながら、市長は消えた。

 おかしな事ばかりだと矢梨は思った。

 

 またあるときの来客は頭の禿げあがった太った中年の男だった。

 課長の顔を見た瞬間に中年男は頭を下げた。

「相生課長。どうか、これでよろしく頼む」

 矢梨が横で見ているにも関わらず、持参したボストンバッグの中から札束を取り出した。レンガと呼ばれる帯封のついたままの一万円札の束だ。それが五個ほど、たちまちにして積み上がる。

 それをちらりと見て課長が値踏みするように答える。

「足りんな」

「そんな! これが精いっぱいだ」

「そうは言われてもな。ウチが我儘言っているのではない。刈り屋側にも相場があってな。下手に値切ると話自体を受けて貰えなくなる」

「ただのお化け屋敷じゃないか。どうしてそんなにかかるんだ」

「ただの?」

 課長がじろりと睨む。その一瞬、小男のはずの課長の体がぐわっと膨らんだかのように見えた。

「何がただのお化け屋敷だ。ありゃあ足曲がりって妖怪の土地だ。周囲の言うことを聞けばよいものを、わざわざ死地になんか引っ越してきて」

「知らなかったんだ」

「それは通らないな。あそこはウチが警告を出している。どこの不動産屋もあそこを気軽に紹介することはない。必ず人死にがでるからな。そんな所に移り住んで、さあ祟られました端金で刈り屋を動かせだ、あんた、そんな都合の良い話が通るなんて本気で思っているのかい」

 相生課長の口調が変わった。そこにいたのはもはや貧相な小男の小役人ではない。明らかに命の遣り取りをしてきた荒事師の風格が体から放たれている。

 矢梨の脚にぶるっと震えが来た。

「足曲がりは自分の土地に入って来た人間に憑りついて命を吸う妖怪だ。的場さん、あんたもうすでに娘さん二人が病で臥せっていたな」

 的場と呼ばれた中年男は絶句した。

「どうしてそれを」

「そりゃこちらにもニュースソースはあるさ。そしていよいよ奥さんまでもが床についた」

 そこで一瞬間を置いた。

「足曲がりは命が弱い者から狙う。あと残るはあんた一人だ。もう残りの余裕はないぞ」

 ずいぶんと長い間的場は黙っていた。ボストンバックをチラ見する。金と妻子の命を天秤にかけているのが外から見ていても分かる。

「それに二言目には高い高いというがそうではないんだぞ。妖怪退治ってのは命がけだ。狩る方がいつの間にか狩られるってことも良くある。その生命の値段も含めての金額がこれだ。決して高いわけじゃないんだ」

 課長はコツコツと音を立ててテーブルを指で叩いた。

「足曲がりは大熊に並ぶバケモノだ。自分の土地に隠れ住み、そこに住んだ人間を取り殺す。狩ろうとすれば本性を表し暴れ狂う。今までにも退治に向かった人間が何人もが殺されて、結局は退治は割に合わないと放置されて今に至っている。近づくのが馬鹿なんだよ。あんた」

 課長は帰れ帰れと手を振った。

 中年男はごくりと唾を飲み込んだ。これが駆け引きなっかではないことが分かったからだ。

 本気で見捨てられる。そう思った。

「わかった。後五つ出す」

「全部だ」相生課長はボストンバックを指さした。「二千万入っているのだろう?」

 ずばりと当てた。

 相手の手からボストンバッグを引ったくる。

「これで何とか話をつけてやる。あんたは一度家に帰れ」

「あの家にか?」

 中年男は怯えた。

「奥さんと娘さん二人、まとめて寝ついているんだろ。あんたが家に戻らないで誰が病人の面倒みるんだい」

 厳しい口調であった。

「最後の獲物が逃げ出さない内は足曲がりもそうそう事を急がない。あんたが逃げたら、たちまちのうちに誰かが死ぬよ」

 このバカが。そういう思いが声に籠っていた。


 中年男が帰ると課長は矢梨を手招きした。

「見てたろう。これがウチの課の業務の一つだ」

「わけが分かりません」

 その音声だけでは矢梨の声の裏にどんな思惑が隠れているのかは判らない。

「妖怪だよ。妖怪。どこの役所の管轄にも多かれ少なかれ妖怪が棲みついている。中には足曲がりのように人を殺すものもいる。そういったのが悪さをするようなら、妖怪退治の専門家に話をつけて解決するのがウチの仕事だ」

「妖怪ですかぁ」

 矢梨の声が上ずる。見事な演技だった。

「今は信じなくても良い。どうせじきに実物にお目にかかることになる。ここ、鬼門課にいればな」

 課長は目の前のレンガの中から一つを掴むと、矢梨に放り投げた。反射的に矢梨はそれを受け止めてしまう。これで賄賂の共犯だ。

「取っとけ」

「ええ!?」

「刈り屋との折衷でどれだけ利ザヤを稼ぐのかも鬼門課の腕の内だ」

 それ以上は説明せずに課長はどこかに電話をかけ始めた。



 眼鏡をかけた貧相な小男、相生課長は鬼門課の部屋の中で資料を見ていた。

 まずチェックするのはこの一カ月の死亡者、行方不明者だ。続いて警察への通報の件数、救急車の出動回数、事故の発生件数。それらは実に多岐に渡る。

 最後に見た資料はもっとも奇妙だ。

 怪奇現象の報告数なのだ。

 幽霊の目撃数。人魂の目撃数。異常な風体の男の出現。都市伝説の類の他愛もない報告例。

 それらすべてにはポイントがついている。すべてのポイントを足し合わせて、ある数値を越えると、責任者は電話を一本かける。

 刈り屋と呼ばれる組織にだ。これこそが鬼門課の本当の仕事である。


 刈り屋は妖魔専門の退治屋だ。

 妖魔は人間を食う。肉も食うし血も啜る。骨も齧る。魂も食う。精神も食う。その食性は妖魔ごとに様々だ。

 かって人類の歴史の中に初めて妖魔が出現したとき、人類には抵抗する術は無かった。

 人間を食って食って食らい尽くし、その結果、妖魔は爆発的に増えた。

 避けようも無く人類は絶滅の危機に瀕した。

 そのとき、滅びゆく人類の生存本能が爆発した。

 新しく産まれた人間たちの中に特殊な能力を持つ者たちが出現し始めたのだ。

 妖魔の天敵となるべき人間たちが。

 後に彼らは刈り屋を名乗るようになる。

 人間に害為す妖魔を草を刈るように刈り尽くす。それが刈り屋のモットーであった。


 この世のどこかにある暗闇の中に課長の電話が繋がる。

「古都家です」電話先はそう名乗った。

 しばらく依頼電話の内容を聞いていたが、相手は話を途中で遮った。

「当家はただいま大変に立て込んでおります。話からすると相手は一匹だと思われるので、こちらの方に話を通してください」

 それだけ返すと電話は切られた。

 課長は教えられた先にもう一度電話をかける。

 すぐに相手が出た。大声なので矢梨にも会話の内容は聞こえた。


「わはははは。はいはい、相生さんですな。待っておりましたわい。はいはい。ただちにワシの手の者を送りましょう。お代は十五というところでしょうな。はいはい。それじゃ、ごめんなんしょ」


 受話器を置いて、裏刈り屋の総元締めである高田の馬場のもんも爺はうんと背を伸ばした。ボキボキと背中の骨が音を立てる。


 刈り屋には表と裏がある。

 日本の表の刈り屋は古都家が仕切っている。その力は強大だが、日本全土を管理しているので手が足りないきらいがある。

 一方で裏の刈り屋は一言で言えば個人の殺し屋の集まりである。ターゲットは妖魔だが、金さえ積めば人間も殺すことがある。だからその身元は秘密となっている。

 その裏刈り屋を一手に差配しているのが高田の馬場のもんも爺と呼ばれるこの年齢不詳の小柄な爺である。


「やれやれ面倒だな」

 ぶつぶつと呟きながら、どこか奥からごそごそと手垢で汚れた帳面を取り出して来た。

 裏刈り屋総元締め帳。もんも爺以外は誰も見ることの許されない秘密の帳面である。

 そこに書かれている名前を一つずつ指で追う。

「第一位。古都総十郎。今はアレを追っているから駄目か」

 ふうとため息をつく。復讐も良いができれば本業に精を出して欲しいものだという思いが籠っている。総十郎は戦いでは強いが、それですらどうやっても蛇を倒すには至らぬのだ。

 あれは生半なことでは倒せない。いや、倒すのは不可能だ。

 総十郎は若いから仕方がないが諦めるということを知らねば人生はあまりにも辛すぎる。

 蛇はともかく別格なのだ。

「第二位。硲彦座。はて、連絡が取れればよいが」

 電話をかけるがやはり誰も出ない。

 再び帳面をめくる。

「第三位。深沼隆二。こいつならいけるか」

 もんも爺は電話先としばらくの間話こんでいた。



 三日が経った。

 大型動物の腐乱死体が下水道の中で発見された。何の種類かは分からずじまいだったが、相生課長には裏刈り屋が仕事を果たしたのだと分かった。

 依頼主の的場にもう大丈夫だと電話を入れ、感謝の言葉を受け取る。

 ついに本人が倒れるところまで行って、これでウチはもう終わりかと悩んでいたところらしい。

 その電話での会話を耳だけで聞きながら矢梨は冷や汗が流れるのを感じていた。

 何だか余禄がある美味しい仕事だが、それだけにかなりヤバイ事に巻き込まれてしまっているのではないか。そう考えたからだ。

 ただその場に居ただけでポンと百万円が貰えるなんてどう考えてもおかしい。

 しかもその内容が矢梨には理解できないものなのだ。

 妖怪だって?

 そんなものがいるわけがない。


 その晩はなぜか残業があった。

 課長に指示されるままに資料を次々と棚の中から探しだす。どこにしまってあったのか埃を被った古書の類が幾らでも涌いて出て来る。矢梨には読めない古文字を相生課長はすらすらと読み上げる。

「君も神代文字ぐらいは読めるようにならねば」

 そう言われても知らないのだから仕方がないじゃないかと、思わず愚痴が零れてしまう。

 すでに深夜が近い。この憂鬱な作業に耐えきれずに矢梨は職場のテレビのスイッチを入れた。それに課長は文句を言わない。

 テレビでは半狂乱のアナウンサーが喚いていた。

「大変です。恐ろしいことが起きています。この映像をご覧ください」

 ライブの文字と共に映像が流れる。そこに夜空に聳える巨大なロボットが見えた。

 ああ、B級映画だ。別のチャネルに回したがどれも同じ映画を流している。

 さすがにこれは切った方がいいな。そう矢梨は思ってスイッチに手を伸ばした。

「切るな!」相生課長の叱責が飛び、矢梨の体が固まった。

 課長の顔色が蒼くなっている。

 画面の中では白くて大きな猫が巨大ロボットと対峙している。

 B級映画にしてもひどいな。巨大猫巨大ロボット大決戦ってか。矢梨はそう思い、つい笑ってしまった。

 だが画面を食い入るように見つめる課長の顔は真っ青だった。

「最悪最強で最恐にして最凶の大妖怪百虎王だ。間違いがない」

 そう言いながらも声が震えている。

 電話の受話器を鷲掴みにするとどこかに電話をかけた。


 はいはいワシがもんも爺。そう向こうの声が聞こえて来た。

 分かってるがな。相生はん。これはこちらで何とかする。安心して見とり。というよりこれは誰にも止められん。もう行くところまで行くしかない。そちら誰ぞ親戚でも近くに住んでいたらすぐ逃げろと云うてやれ。あんさんもそこにいたら危ないで。はいはい、そならまた。


 そこまでで電話は切れた。

 その後も課長はどこかへ電話を掛けていたが、放置された矢梨はソファで朝まで眠ることにした。

 その間も巨大ロボットと白猫大怪獣の映画は画面の中で続いている。見れば見たで面白いかもしれないが、ぐうっと湧き上がってきた眠気に負けてしまった。


 部屋の灯は消せないので頭まで毛布を被って矢梨は眠りについた。

 すぐに深い眠りに落ちた。

 安らかな寝息を立てる。

 そのとき、毛布の下からストローの先が覗いた。

 その先端は電話に夢中の相生課長の耳に向けられている。

 聞こえない波長の聞こえない音量の言葉が僅かな呪力を含んでそこから紡ぎ出される。


 ・・暴れているのは最悪最強で最恐にして最凶の大妖怪百虎王だ。戦っているのも百虎王が作り出した傀儡に違いない。すべては百虎王の仕掛けだ。百虎王は約定を破って人間の虐殺を行っている。再び刈り屋の手で百虎王を始末しなくてはならない・・。


 次々と呪が言葉に載せて紡ぎ出され、いつの間にか相生課長の心を支配する。自分ではその言葉が自分の頭から生まれたものだと信じている。


 こうして百虎を追い込んでいくのは容易いことだ。

 数万年を生きる蛇に取っては。

 矢梨青年を殺してすり替わり、鬼門課に入り込むのも児戯でしかない。

 新人という役に成り切って刈り屋の現状を調べるのも。

 人間に似せて作り上げた人格の影に隠れて、隠密行動を繰り返すのも。


 お邪魔虫であるはずの異星の客もわざわざ蛇が対処する必要はない。

 この星は特殊なのだ。神と呼ばれる何かと、悪魔と呼ばれる何かが、世界の命運を賭けて遊戯をする。そのためのゲーム盤として選ばれたのがここだ。

 何者もそれを乱すことを出来はしない。

 そう・・この自分、災厄の化身たる蛇以外は。


 そこまで考えてから蛇は人格の奥へと引っ込んだ。後には偽矢梨が戻って来て眠りを貪り始める。

 一人暮らしの家の中では本物の矢梨の死体がゆっくりと萎びていく最中だ。

 もう何日かしたらここも引き払うことにするかと、蛇は思った。


 翌日は大変な騒ぎだった。避難民の受け入れに人手が足りず、郷土史編纂室まで駆り出された。

 市役所の中ではひっきりなしに電話が鳴り響き、目の下に隈を作った職員たちが走り回る。

 会議室はどれも満杯になり、結果の出ない議論が延々と繰り返されている。


 三日後、巨大宇宙船の破片が世界各地に降り注ぎ始めた。

 どれも頑丈な未知の合金だったために、大気圏内で燃え尽きずに、地表にまともに激突した。

 その一つが市役所を直撃したのは、断じて蛇の仕業では無かった。

 ビルは大きなクレーターに変じ、そこに詰めかけていた人間はすべて挽肉へと変じた。

 鬼門課所属の相生課長と新人の矢梨も死体の欠片一つ見つかることは無かった。

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