第119話 「書ける」自由が未来永劫ありますように

 戦後、言論統制で『敵国語』として国内批判する本や海外の小説などが焼かれたり、本屋の隅に置かれていた過去が日本にはある。


 石油などの戦争に必要な物資がほぼない日本にとって、資源になるものは寺の鐘だろうと「お国のため」にと溶かされ、ゼロ戦などの部品へと変わった。



 もちろん、山田風太郎や池波正太郎、柴田錬三郎などのエッセーなどを読むと教科書で読むような「天皇、ばんざーい!」などと喜んで自爆するものなどいなかった。


 山田風太郎は医師として原爆の落とされた広島で現場を見て一言言った。

「アメリカの野郎、やりやがった……」


 池波正太郎は国内で内線を繋いでいた。

 当然、ロシアの侵攻も事前にわかっていたが機密情報であった。 

 択捉(だったよな?)で仲良くなった同じ通信係の女子が最後に言った。

「さようなら」

 その後、彼女たちは自決する。


 柴田錬三郎は南シナ海で南方へ向かっていたが船が魚雷により沈没し、七時間漂流した。



 戦争は複雑性PTSDを発生させやすい。


 私は学校などのいじめで、これを発症させて、国家の認める(皮肉)精神障碍者になった。


 アメリカ帰還兵でも約十パーセント以上が何らの精神疾患を患う。



 先に書いた作家たちは、後に似たようなことを残している。


--戦争を知らない奴らが戦争を美化している。

--それが腹立たしい。


 

 どうか、これからも世界が自由にものを書けますように。


 戦争は国家が個人へ行う最大の苛めだと思う、今日この頃。

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