第37話 どうしたいか?
ある演出家は自分の家の表札に「天才」と掲げていた。
そうしないと、不安や恐怖に襲われてしまい、いい作品ができないと言っていた。
人間、障害のあるなしや経験など色々あるけど『完全無欠で自信満々』の人間なんて、この世界には存在しない。
ネットなどを見ると、そんな風な人間がいるが、往々にしてそういう人間の作品を読むと正直、面白くない。
またはネタをパクっていたりしている。
ただ、自己肯定感が低い日本人でも私の場合、諸事情あり昔はかなり自己肯定感が低かった。
低いというより「私以外の人間は超完璧人間で出来ないふりをしているのは私をバカにしているからだ」と思い込んでいた。
だから、入社したての頃、知的障碍者だろうが私の思い通りにならないと癇癪を起こした。
「ここは職場だ! 悪ふざけをするな!」
大声で叫んだこともある。
故に職場では今でも一部で避けられることが多い。
大抵の人は今の私を見ているので「えー?」と不思議そうな顔をする。
本題に戻ろう。
その自己肯定感を高めるというか立たせるためにも小説を書くことは必要だった。
できれば、会社員から抜け出したいとも思っていた。
むろん、今でも専業作家には憧れるし目指している。
でも、少し精神的に余裕が出来た分、今の生活も、まあ、そこそこ充実はしている。
だから、昔ほど必死ではない。
いいか、悪いかはともかく。
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