丑三つ時の鏡
水薦苅しなの
はじめに
人生の節目――例えば,学校を卒業したときとか,帰りの電車の中だとか――で半生を振り返ることは,とても面白いことである。あの時抱いていた車窓に対する感情を分析してみたり,あるいは自らの思想の原点に立ち上ってみたり――資本主義が跳梁跋扈する現代社会において無駄と言われかねないことではあるが,だが,ふと無意識にやってしまっている自分がいる。
ところで,十年前の自分が当時の自分の半生に対して抱いた感情と,今の自分が今の自分の半生に対して抱いた感情は,どのように異なっているのだろうか。
今から述べられる文章は,その比較を行うためのものである。
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