七夕

夢美瑠瑠

第1話

 


 七夕は、タナボタや、じゃがバター、タナンダエビとかとは無関係な?日本の季節の風物詩、儀式である…以前に調べたら、起源は中国の民間伝承らしかった。


 今朝、近所の湧水場に、清水を山奥から引いてきている泉のようなところなんですが、ちょっと取水に出かけた。


 朝の7時ごろで、いかにも「夏の朝」という爽やかな時間帯に、外に出て、田んぼの真ん中でふとずっと遠くの山稜のほうを見晴るかすと、… …


 驚いて、感動するくらいに、美しい「緑色」、翠?碧?一面にエメラルドグリーンの別世界が広がっていた!

 

 超絶的にきれいだったのです。官能的なくらいにフレッシュだったのです。カナブンや羽化したばかりの蝉の色を思わす、ちょっとけぶったような薄緑を様々に織りなしている緑一色のグラデーションの風景が…


 時間とか、気象、天候とかののいろいろな条件が偶然整って?そういう「一期一会」のPerfect moment が訪れたのかと思うが、長くこの田舎に住んでいながら、そういう「緑」の美しさにエクスタシーを感じるような体験は初めてでした。


 銀世界、というのはあって、感動したこともあるが、「緑世界」に、あんまりにも新鮮で綺麗すぎる新緑の山野、田園の色合いに感動して見蕩れるという体験は初めてでした。


 7月7日。夏休みが近いこのころの自然の、豊饒な美麗さは、季節そのものがエクスタシーを迎えているというような?もっとも自然の生命力がブレイクしているというような、そういう趣がある。昔の詩人は「山滴る」と表現した…


 織姫とは会えなかったですが、そういうannual encounterよりも貴重なくらいの?一生一度の瞬間に出逢えて、なんだか生涯で最高の「七夕の逢瀬」を体験できた気分でした。


 こういうのは「タナボタ」のほうだろうか?w


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