怪異レポート「人類滅亡の日」

@kurohituzi_nove

■第一報告 提出者:日本支部観測員■■■

調査対象にはどうにも見逃せない不思議な現象は存在していない。

2024/7/14に日本を含む地球の人類が築いた文明が全て滅亡するのは紛れも無い事実であるが、それが何らかの怪異によってもたらされた証拠など実在しないのである。

これは極めて自然的な現象であり、起こるべくして起こった現象であり、不可逆的な終焉である。

現在、あらゆる国、人種を問わずに悲観に暮れ、彼らは終焉を迎えるその時まで己の進行する神に祈りを捧げる日々を送っている。私もその中の一人であるし、日本支部の観測員は皆、同じようにして過ごしている。

怪異レポートとして提出すべき事象では無いと思われるが、あらゆる地球上の設備以上に保管体制の整った月の■■■観測所にデータを残しておくのは人類に課された義務だと信じ、レポートの形で記録を残す次第である。


ここからは推察となるが、人類はおそらく「何か」を間違ってしまったのであろう。

我々からは観測できない大いなる「何か」の片鱗が怪異であり、怪異を観測、記録、収容する事を試みてはいたが、それすら過ちだったのかもしれない。

歴史上様々なターニングポイントがあるが、その何れか、或いは全てで間違いを犯した結果が人類滅亡なのだろう。

願わくば過ぎ去りし日に戻り過ちを訂正したいものだが、現段階の我々の技術力ではタイムマシンは開発出来ていない為、次善の策を検討する次第である。

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