奇しく妖しい万屋


「じゃ、此処で一旦お別れだね。まだお縄には付きたく無いからね、俺」

 

「う…やっぱりダメかな…」

 

「全然ダメだね。人の料理に勝手に調味料加えちゃうくらいダメ」

 

「それはいけませんな」

 

「うぅ…」

 

 

 アインスのメンタルという雲のように軽い犠牲、そして紆余曲折を経て無事ロングレアへと到着した一行は、報告も兼ねて此処を治める伯爵、ロードレッド・ロングレアの下へと向かう必要があった。

 

 だがアリアを含む三人は兎も角、アインスは唯の一般人どころかその辺で拾った野良猫のようなものである。つまりは完全な部外者だ。

 加えて言うならばアインスはアリアが妙に懐いているだけで出自もハッキリしておらず、この場にいるということさえ既におかしい。

 

 そんな人間をいくら勇者とその御一行とはいえ、伯爵邸に招くなど失礼に値するだろう。

 

 況してや貴族であるアリアがそんなことも理解していないはずもなく、アインス本人によって指摘された際には苦い顔を見せながら渋々納得した。

 アインスの言葉にはジークも心なしか強く頷いていたように見えた。

 

 

「俺は適当に街回ってるから、また街を出るってなったら呼んでよ。あ、出発の時間だけ聞いて良い?」

 

「その程度であれば———」

 

 

 一般人とは言え、結果的にアインスはアリアの暴挙に巻き込まれた被害者である。

 滞在日程ならばともかく、出発の予定程度であれば共有するのが筋という物だろう。

 

 アインスとジークが出発の日程を共有しているのを傍目に、メアリスは正門から見える景色を眺めながら街の様子を伺っていた。

 

 入り口付近では人通りもそう多くはないが、市場が近くにあるのか微かに賑々しい人々の声が耳に届く。

 

 

「何とまあ盛況なものだね。王都にも負けてないんじゃないかい?」

 

「そうだね。ロングレアは流通の主幹の一つでもあるんだ」

 

 

 入ってすぐにある広場は小さな時計台を囲うようにして円形のベンチが置かれており、一人二人と周囲を気にしながら腰を下ろしていた。

 確かにあれだけ目立つものならば待ち合わせの目印にはピッタリなのだろう。

 

 

「———了解、ありがとうジークさん」

 

「いえいえ」

 

「二人も、ここまでありがとう。またね」

 

 

 そうこうしていると彼方で話が着いたのか、ジークへ向けて別離の挨拶を送る彼の声が聞こえてくる。

 アリアが慌ててそちらを向けば、二人へと軽く手を振っていた。

 

 

「う、うん…絶対に来てね!」

 

「面倒ごとだけは起こさないでおくれよ」

 

「何の心配してるの君は?」

 

 

 フワフワとどっかへ飛んでいきそうなアインスに再会を取り付けるアリア。

 何も起きていないのに既に疲労を滲ませた様子で心外なことを言うメアリス。

 

 そうして彼は再度別れの挨拶を済ませると背を向けて歩き始める。

 「バイバーイ」と叫びながら手を振る彼を周囲の人は好奇なものを見る様な目で見ていた。

 だが果たして彼はそんな周囲など見えていないのか、堂々と手を振りながら人集りの中へと姿を消していくのだった。

 

 

「…行っちゃったね」

 

「そうだね。私としてはあまり目の届かないところに行かれると気が気じゃないんだが…」

 

「ほっほっ、まるで子供のようですな」

 

「冗談は止めてくれ。あんな子供の面倒など見切れないよ」

 

 

 心底嫌だと拒絶の意を全面に押し出すメアリスに、アリアは苦笑いを浮かべる。

 

 他者について否定的な意見を述べる事の少ないアリアでさえ、馬車の中でのやり取りを含め「変わっている」と評するほどである。

 アインスという男は彼らにとって、特にメアリスにとっては接していて調子の狂う珍獣のような存在であった。

 

 そんな最中、使用人から荷造りの完了の旨が届く。

 

 

「アリア様、移動用の馬車をご用意しておりますが…」

 

「…折角だけど歩いて行こうかな。今からだとちょっと早いだろうし、街も見て回りたいしね」

 

「畏まりました」

 

「メアリスさんも大丈夫?」

 

「ああ、構わないよ」

 

 

 アリアの提案に快く頷いたメアリスは、馬車を移動させ別荘へと赴いた使用人達を背後に出発する。

 本来ならば伯爵邸より迎えが来るものであるが、当のアリアは元より徒歩を選ぶつもりであった。

 勿論、伯爵本人には伝達済みである。

 

 肝心の時間についても、ジークによって予定に十分な空白が出来ていたのをアリアは知っている。

 

 彼女達はその気遣いに存分に甘え、伯爵邸までの景色を楽しむことにした。

 

 

「伯爵のお屋敷は大通りをずーっと真っ直ぐいくとあるんだよ。お城みたいだよね」

 

「…アリア様、そういった発言はお控え下さいませ」

 

「え、そう?」

 

「伯爵といえど王には及ばないからね…」

 

 

 貴族筆頭とも言えるアリアの際どい発言に二人が少しばかり呆れた様子で突っ込む。

 アリアの立派な貴族への道は遠いのかもしれない。

 

 そんな和やかなやり取りをしつつ歩みを進めていると、遠くに聞こえていた快声が段々と近づいてきた。

 

 

「わあ…」

 

 

 見えてきたのはロングレアの市であった。

 王都で目にする活気に負けず劣らずといったその賑わいは、騒動が起こる前の日常を懐かしく思わせてくれるようである。

 

 だがごった返す様な往来とはいえ、不思議と思うように進めないなどということはない。

 

 それもそのはずである。

 アリアがこれから向かうは伯爵邸であり、相対する貴族として相応しい格好をしているわけである。

 

 それが一目見て平民などと紛うようなものであるはずもなく、行き交う人間達は皆アリア達を見て驚愕すると共に真っ先に道を開けるのだ。

 

 

「…徒歩で行くのは良くなかったかな」

 

「馬車で来たとしても変わらなかったさ。むしろ場所を取らないだけ良かったんじゃないかい?」

 

 

 腰を折るように身を引く人々に申し訳なさを感じつつ、さっさと人気の少ない方へと行くべきかと逡巡する。

 

 メアリスからすると貴族を前に道を開けない街というのもそれはそれで階級社会としてどうなのかと思う処である。

 

 

「———もし、そこなお貴族様」

 

 

 聖人の海割の如く市場に街道とは別の不自然な道が出来上がる中、一行の横から一つ声が掛かる。

 

 こんな大勢の中でも貴族などと呼ばれるのは彼女達ぐらいなものだろう。

 

 アリア達は声のした方へと振り返った。

 

 

「一見、如何ですかな?」

 

 

 そこに居たのは燻んだ白———灰白色の髪の男であった。

 

 黒のカッターシャツ、赤のネクタイという服装の上から紫のスーツを着こなす彼は、相手が誰か理解しているのか否か、臆することもなく人の良い笑みを浮かべて勧誘していた。

 

 あまり広く見えない店頭はえらく開放的で、奥には品が並べられているのであろう台座がいくつか見える。

 

 しかし具体的に何を販売しているのか見当もつかず、少々気になったアリアはジークに確認を取り、店へと足を向けた。

 

 

「此処は何を売っているの?」

 

「貴方様の求める物は何でも。お客様のご希望に応える奇しく妖しいザルド・ルーチェの万屋にございます」

 

 

 貴族を相手に何でも、とは大きく出た物だ。

 アリアはザルドと名乗る男の口上に「へぇ…」と興味を抱き、メアリスはアインスとは別ベクトルの胡散臭さに眉を顰める。

 

 

「ご覧になりますか?」

 

「…」

 

「…良いんじゃないかな?私も少し気になる処だ」

 

「お時間ならば十分に」

 

「…よし、じゃあ案内お願いできる?」

 

「御意に」

 

 

 ギザ歯の覗く口元をニヤリと持ち上げ、恭しく首を垂れるザルド。彼はローズの瞳を光らせ、先導するように店の奥へと手を差し向ける。

 

 店の中は見た目以上に広く、右を向けば武具が、左を向けば衣類が、というようにバラエティに飛んだ商品が陳列していた。

 

 

「中々良いものが揃っているでしょう?」

 

「…確かに、面白い品揃———ん?」

 

 

 三人が店内を見回る中、ふととあるの品がメアリスの目に留まった。

 彼女はソレの目の前まで来ると指を差し示し、問う。

 

 

「…これは?」

 

「…ああ、それは———『火杖』という…まあ魔道具のようなものですね」

 

 

 それは王都の戦禍にてアリアが間近で目にした、独特なフォルムを持った杖———「火杖」であった。

 杖と呼ぶには歪であり、その性能は弓に近い。

 しかし弓に比べ素人でも手軽に高火力を生み出すことができる力は、現在の戦争を塗り替える革命とも言えるだろう。

 

 純粋な武器としての危険性以上に存在が危ぶまれる、とその力を体感したメアリスは感じている。

 

 

「極めて希少なものでして。他の店では…フッ、それこそ武具専門店でも取り扱っていない物であると自負しておりますよ」

 

「…そんなものを何処で———」

 

「———ああっと!申し訳ございませんがこれ以上は…フッフッ。まあ外法ではございませんよ、ええ勿論…」

 

「…そうだね、無粋だったよ」

 

 

 身を乗り出し、口元に人差し指を立てるザルド。

 

 本来市場に出回ることも制限する必要があるのではないかと彼女は思うも、その脅威を知るのはメアリスくらいである。

 場合によっては管轄する伯爵か、あるいは王室に談判する必要もあるだろう。

 

 メアリスはそう言って引き下がるも、ザルドと「開闢の門」との繋がりも視野に入れる。

 一目見た時から怪しさは満載であったが、疑念は深まるばかりであった。

 

 

「色々あるんだね。見たことないものが一杯だ」

 

「お気に召していただけましたでしょうか?」

 

「うん!なんて言うか、すごく新鮮だよ!」

 

 

 背後からヌッと現れたザルドに元気よく返事をするアリア。

 

 声一つかければ大抵の物は取り寄せられるであろう大貴族。

 舌が肥えていると言うわけではないが、そんなアリアであるからこそ此処に並んだ品々は目白押しと言えた。

 

 

「まだ奥が御座いますが…」

 

「ホントに?なら見てみようかな!」

 

 

 満足気なアリアにザルドは味を占めたと語るように笑みを深めると、二人にも声を掛け奥へと誘導する。

 

 彼女なりの審美眼や警戒心はあるのだろうが、それでもふとした拍子に変な壺でも買って帰ってきそうな勢いである。

 

 ジークがいるとはいえ、メアリスは付いてきて良かったと心から思った。

 

 

「足元にお気をつけて…お貴族様にお怪我を負わせてしまっては私めの首など幾つあっても足りませんから」

 

 

 そんな笑えない冗談を可笑しげに話す彼の案内する先には地下へと続く階段があった。

 アリア達は彼に続くように階段を降りて行く。

 

 

「モノがモノ…失礼、者が者・・・であるゆえに気軽に店頭には並べられないモノでして」

 

 

 口頭では分かりづらい、しかし不穏な雰囲気を漂わせながらそう口走る彼は降りきった正面にあった扉に手を掛け、埃一つ立たないようゆっくりと開ける。

 

 扉の向こう側は一寸先さえも闇に包まれており、彼が指を鳴らすと同時に眩い程の照明が点灯する。

 

 

「さあ、どうぞ」

 

 

 そう言って一歩下がるザルド。

 アリアは開かれた道を前にその部屋へと歩を進めた。

 

 

「コレ、って…」

 

 

 そこでアリアが目にしたのは、皆一様に布を纏い、鉄の輪が首を取り付けられた人間たちであった。

 首輪からは無機質な鉄の鎖が壁へと伸びており、外へと逃げられないになっている。

 

 生きてはいるが、皆石のように動かず、何も通さない虚な瞳はもはや死体の方が活力を見出せる程であった。

 

 

「ふーむコレは…いやぁ、申し訳ございません。商品の手入れを欠かしているつもりはないのですが…どうにもウチのは色が悪い・・・・

 

 

 困ったような仕草をしつつ、厭らしい笑みを絶やさない彼は檻で囲われた台座の上に展示された彼ら———奴隷を披露する。

 

 

「何でも売っている、とは言うが…人もか。王国は全面的に禁止しているわけではなかったね」

 

「…犯罪奴隷はね。口減しに使われたりしないよう身売りは禁止されてるけど…」

 

 

 王政国家である王国の司法においては特殊な刑が三つある。

 

 その凶悪さ、危険性から死以外の選択が無い故に執行される死刑。

 その身が死を迎えるまで牢から出されることが許されず、死体も獄中で処理される永獄刑。

 そして相応の罪を犯した者が財産や一定の権利を剥奪され、奴隷に堕とされる隷刑。

 

 奴隷をおもてに出しているかどうかは商人によって異なるが、この刑においては見せしめにすることも罰の一つとされるため、残酷ではあれど違法性は無い。

 だが奴隷とはいえ権利が完全に消滅しているわけではなく、過度な傷害や殺害などは違法と見做される。

 

 目の前の彼らの肩を見れば、犯罪奴隷として国が認めた証である紋が魔術によって刻まれている。

 

 

「おや、アルブレイズの《勇者》様のお眼鏡には適いませんでしたかな?」

 

「王国法を否定するわけじゃないけど…正直、あんまり…ね」

 

「ふむふむ成程成程、それは大変失礼いたしました」

 

 

 アリア自身奴隷そのものに思うところが無いわけではない。

 買い手によっては罪状に見合わない仕打ちを受けることもあれば、前よりも遥かに裕福な生活になることもある。

 

 罰というにはあまりに穴が多く、どちらかといえば風潮、慣わしのような側面が強い。

 

 アリアは表情を曇らせつつ、ザルドの言葉を肯定する。

 

 

「流石は清廉潔白な勇者様にございます。このザルド、感服いたしました」

 

「ありがとう…このお店はこれで全部なのかな」

 

 

 その言葉には幾つか意味が含まれているが、詰まるところ不安であったのだ。

 奴隷売りという存在は、法が成り立たせる以上必要であり、決して商売として違法ではない。

 だが非人道、反道徳的な行為であることには変わりない。

 

 故にそれは願望に似たものでもあった。

 

 憂いの漂う彼女に、それを商機と捉えたのかザルドはズイッとアリアに詰め寄った。

 侍るジークの鋭い眼光がザルドに突き刺さる。

 

 

「おっと失礼…しかしまあまあお待ちになってくださいませ。私めの品はこれで全てでは御座いません」

 

 

 見せていないモノがまだ残っている。

 その言葉にアリアは顔を強張らせた。

 目には不安を募らせ、これ以上何があるのかと小さな恐怖さえ感じていた。

 

 

「その目、疑われておりますな。しかしそれも仕方のないこと。奴隷などというモノで御方のお目を汚してはお世辞にも綺麗な商売とは言い切れませぬ」

 

 

 彼の顎に手を遣り、悩ましげに天井を仰ぐ仕草の何と大袈裟で態とらしいことか。

 ここに来てメアリスは彼にとっての本当の商品とは雑貨でも武具でも衣服でも、そして奴隷でもなかったのだと確信する。

 

 しかし結論を急くことはなく、ザルドが心の内で準備しているのであろう本命が出てくるのをじっと待った。

 

 

「いやしかしここで折角見えたお貴族様に何も売れずに、と言うのも商人の名折れ。そこでどうでしょうか、愚鈍で欲深い商人への情けと思い———ここは一つ、『噂』をお買い上げになりませぬか?」 

 

「噂…?」

 

「それは…つまり『情報を売る』ということでいいのかな?」

 

「ンフフ、その通り」

 

 

 散々勿体ぶった末、彼が提示したのは一つの噂———即ち『情報』であった。

 アリアは拍子抜けと言った様子で彼を見た。

 

 

「情報というのも貨幣たる価値あり。むしろ時には金に変えられぬものに御座います。手荷物にもならず捨てるも使うも処理は自由。どうか、悪徳な商人の馬鹿話にお付き合いいただけませぬかな?」

 

 

 訝しむ様子の彼女達に含み笑いを見せるザルドは捲し立てるように言う。

 その姿はまるで詐欺師が真実に気付かれぬ間に丸め込もうとしているようにしか見えない。

 

 

「…ちなみにその噂とやらは幾らなんだい?」

 

「勿論!対価の有無、要不要は話をお聞きになった後にでもお客様ご自身がご決定下さい。所詮は影も形も無い噂話にございます。ただ一つ付け加えるならば、他ではきっと聞けないモノでありましょう、とだけ…」

 

 

 ザルドは声高々に元も子もないことを言う。

 確かに所詮情報でしかない噂話には文字通り影も形も無いだろうが、それを言ってしまっては商売にならないだろう。

 

 だが彼の言う通り、情報とは内容だけでなく聞く者、その時期、希少性によって塵とも宝ともなる。

 

 メアリスは横目でアリアを見る。

 どうやら選択はアリアに任せるようだ。

 

 アリアはその視線を感じ取ると、その意図を汲み金貨を一枚取り出す。

 

 

「そこまで言うなら聞かせてもらおうかな」

 

 

 彼女はその金貨を彼に差し出し、そう言った。

 

 半分は折角店に入ったのに何も買わないことが申し訳ないという気持ち、そしてもう半分は自信満々な様子の彼が秘める情報とやらが気になったからだ。

 

 差し出す金貨は下らない話であっても新鮮な思いをさせてくれたという気持ちであり、同時にこれから一体どんな話を聞かせてくれるのかという期待を込めている。

 

 

「フッフッ、その温情に感謝を。では早速お話をば…」

 

 

 彼は周囲に奴隷以外誰も居ないことが分かりきっているのか、顔を迫らせてその歪んだ口を開いた。

 

 

「噂、いや噂ではございますが何でも…このロングレアには———

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ———『勇者の宝具』が流れ着いている…などと言う話がございまして。

 

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