【もはや】緊急報告だってよ。【恒例】

44:名無しの悪党@荒らし活動中

あーあーマイクテスマイクテス

 

至急引きニキに計画を急いでいただきたいとのこと

 

45:名無しの悪党@荒らし活動中

またぁ?

 

46:名無しの悪党@荒らし活動中

何でやねん

 

47:名無しの悪党@荒らし活動中

ふざけんなて

 

48:名無しの悪党@荒らし活動中

いやまぁもう佳境っちゃ佳境やけども

 

49:名無しの悪党@荒らし活動中

もうちょいで山場かな?

 

50:名無しの悪党@荒らし活動中

いきなり過ぎだってばよ

 

51:名無しの悪党@荒らし活動中

王都編短く無い?(困惑)

 

52:名無しの悪党@荒らし活動中

まあ序章ですしおすし

 

53:名無しの悪党@荒らし活動中

>>46

どうやら統括が直接イレギュラー感知したっぽい

 

54:名無しの悪党@荒らし活動中

イレギュラーだぁ?

 

55:名無しの悪党@荒らし活動中

いっつもやろがい

 

56:名無しの悪党@荒らし活動中

行き当たりばったりのくせに何言うとんねん

 

57:名無しの悪党@荒らし活動中

イレギュラー(イレギュラーではない)

 

58:名無しの悪党@荒らし活動中

あの人相手によっちゃバレるとか言ってそういう奴はわざと知覚してないんやろ?

 

59:名無しの悪党@荒らし活動中

勇者ちゃんとかも勇者生きとる時は控えとったしな

 

60:名無しの悪党@荒らし活動中

あれほんま可笑しいわ

 

61:名無しの悪党@荒らし活動中

まあ流石に宝具はいいとしても魔具で遠距離から見ててもバレるくらいなんやし

 

62:名無しの悪党@荒らし活動中

統括は王都全体認識を出来てもそれは言うたらただ感覚網広げ取るだけやからな、普通に見たり聞いたりするんと変わらんからスゲーけどそういう奴にはバレやすい

 

63:名無しの悪党@荒らし活動中

便利なのか不便なのか…

 

64:名無しの悪党@荒らし活動中

便利やろ(即答)

 

65:名無しの悪党@荒らし活動中

戦闘面は置いといて暗部としては最強

 

66:名無しの悪党@荒らし活動中

やから「統括」何だが?

 

67:名無しの悪党@荒らし活動中

やろうと思えば国内であれば追跡できる男

 

68:名無しの悪党@荒らし活動中

戦闘はともかく()

 

69:名無しの悪党@荒らし活動中

短期決戦であれば幹部相手でも渡り合える奴を置いとくな

 

70:名無しの悪党@荒らし活動中

きめぇ…

 

71:名無しの悪党@荒らし活動中

暗部ってあの人だけで良いのでは?

 

72:名無しの悪党@荒らし活動中

能力的にマルチタスクできるやろうけど手足が増えるわけじゃないんだよなぁ

 

73:名無しの悪党@荒らし活動中

表のこともあるし裏ばっか注力してられんのやろ

 

74:名無しの悪党@荒らし活動中

やれ(命令)

 

75:名無しの悪党@荒らし活動中

幹部とは違うけど意味合い的には幹部みたいなもんやし大変やなぁ

 

76:名無しの悪党@荒らし活動中

どこまでも他人事なワイら

 

77:名無しの悪党@荒らし活動中

だって他人事やし…

 

78:名無しの悪党@荒らし活動中

他人事(失敗したら絶死)

 

79:名無しの悪党@荒らし活動中

他人事じゃ無いんだよなぁ

 

80:名無しの悪党@荒らし活動中

 

81:名無しの悪党@荒らし活動中

 

82:名無しの悪党@荒らし活動中

草じゃないが

 

83:名無しの悪党@荒らし活動中

で、結局ワイらは何したらええんや?

 

84:名無しの悪党@荒らし活動中

何て今回ホンマにワイらすることないし

 

85:名無しの悪党@荒らし活動中

頑張るんは引きニキぐらいちゃう?

 

86:名無しの悪党@荒らし活動中

いうてこっち側はオマケやしなぁ

 

87:名無しの悪党@荒らし活動中

早めるってどれくらい早めるんよ

 

88:名無しの悪党@荒らし活動中

早めるって言ってももう終盤ですが?

 

89:名無しの悪党@荒らし活動中

賑やかしやろ

 

90:名無しの悪党@荒らし活動中

強いて言えば諸々の足止めぐらい

 

91:名無しの悪党@荒らし活動中

例の如く足止め

 

92:名無しの悪党@荒らし活動中

日数早めるぐらいしか無いんでね?

 

93:名無しの悪党@荒らし活動中

死体集め終わったしなぁ…

 

94:名無しの悪党@荒らし活動中

引きニキが急ピッチで作ったやつを運んだらおけ

 

95:名無しの悪党@荒らし活動中

おら、あくしろよ

 

96:名無しの悪党@荒らし活動中

天丼ですか…

 

97:名無しの悪党@荒らし活動中

前の動乱とやっとること変わらんよな

 

98:名無しの悪党@荒らし活動中

火事場泥棒的な

 

99:名無しの悪党@荒らし活動中

まあメインの目的違うし

 

100:名無しの悪党@荒らし活動中

前は名目上勇者暗殺になったやん?

 

101:名無しの悪党@荒らし活動中

だって引きニキ自分で出てこようとせんし…

 

102:名無しの悪党@荒らし活動中

何だアイツ(何だアイツ)

 

103:名無しの悪党@荒らし活動中

送り込むしか脳がない

 

104:名無しの悪党@荒らし活動中

戦ったら戦える(戦うとは言ってない)

 

105:名無しの悪党@荒らし活動中

あの人は戦うって感覚じゃないんよ

 

106:名無しの悪党@荒らし活動中

材料集め…

 

107:名無しの悪党@荒らし活動中

観察よな

 

108:名無しの悪党@荒らし活動中

ワイらでもドン引きのサイコっぷりよ

 

109:名無しの悪党@荒らし活動中

死んだ方が生産性があるとか言うパワーワード

 

110:名無しの悪党@荒らし活動中

あの人勇者ちゃんに興味無さそうやし勝手に殺したりせんやろな…?

 

111:名無しの悪党@荒らし活動中

王子の方が良い→勇者ちゃん殺す→強制主人公交代とかやりかねん

 

112:名無しの悪党@荒らし活動中

流石に無いやろ…無いよね?

 

113:名無しの悪党@荒らし活動中

まっさかぁ…(震え声)

 

114:名無しの悪党@荒らし活動中

頼むで引きニキ

 

115:名無しの悪党@荒らし活動中

幹部はみんな我が強いから…

 

116:名無しの悪党@荒らし活動中

でも引きニキが見て素質無いって言うなら無いのでは?

 

117:名無しの悪党@荒らし活動中

えぇ…

 

118:名無しの悪党@荒らし活動中

ワイらの数十年ェ…

 

119:名無しの悪党@荒らし活動中

仮にも勇者の娘やぞ?

 

120:名無しの悪党@荒らし活動中

でも目に見えて分かるのは王子くんよねぇ

 

121:名無しの悪党@荒らし活動中

能ある鷹は爪を隠す()

 

122:名無しの悪党@荒らし活動中

爪があることに気がついてないだけでは

 

123:名無しの悪党@荒らし活動中

なら親父助けろよ(正論)

 

124:名無しの悪党@荒らし活動中

いやー流石に引きニキでも魂の中までは見えんと思うんよなぁ

 

125:名無しの悪党@荒らし活動中

魔法って魂から出た潜在能力なん?

 

126:名無しの悪党@荒らし活動中

多分

 

127:名無しの悪党@荒らし活動中

ギフトみたいなもんやろ知らんけど

 

128:名無しの悪党@荒らし活動中

イッチも同じ様な感じやったやん

 

129:名無しの悪党@荒らし活動中

えー不安

 

130:名無しの悪党@荒らし活動中

それはギフトと魔法が本質的に同じな場合やろ?

 

131:名無しの悪党@荒らし活動中

物質どころか魂にですらある程度干渉する死霊術とか聖魔術とかあんのに魔法は詳細不明なんやぞ

なら秘密は魂の内側にあるんやろ

 

132:名無しの悪党@荒らし活動中

そんな単純な

 

133:名無しの悪党@荒らし活動中

安直過ぎん?

 

134:名無しの悪党@荒らし活動中

賢者でも魔法の詳細はわからんのやぞ

それくらいぶっ飛んでてもおかしくない

 

135:名無しの悪党@荒らし活動中

魔法が次元も超える魂に付随するもんならこの世界の常識とか法則で説明できんくても不思議じゃない

ギフトもやけど

 

136:名無しの悪党@荒らし活動中

なら希望はあるんか…?

 

137:名無しの悪党@荒らし活動中

実際このままじゃ無理ゲーやし…

 

138:名無しの悪党@荒らし活動中

なんかイッチが勝手にアドバイスしに行ったとかで王子くんパワーアップしてたけど幹部相手じゃ誤差やし

 

139:名無しの悪党@荒らし活動中

やっぱなんかしたんかアイツ

 

140:名無しの悪党@荒らし活動中

フラフラしよってからに笑

 

141:名無しの悪党@荒らし活動中

どんだけ暇なんやて

 

142:名無しの悪党@荒らし活動中

相当暇なんやろな

 

143:名無しの悪党@荒らし活動中

まあ終盤も終盤までやる事ないし

 

144:名無しの悪党@荒らし活動中

フラッと現れてなんか言い残していく謎キャラ

 

145:名無しの悪党@荒らし活動中

変なキャラ付けすんな〜?

 

146:名無しの悪党@荒らし活動中

そのせいで王子くんの付き人ちゃんには怪しまれとるし…

 

147:名無しの悪党@荒らし活動中

はあー(クソデカため息)

 

148:名無しの悪党@荒らし活動中

まあそのおかげで勝手に強くなってくれとるし

 

149:名無しの悪党@荒らし活動中

第四節使おうとしてましたね〜

 

150:名無しの悪党@荒らし活動中

そのせいでなんか病んでるけどな

 

151:名無しの悪党@荒らし活動中

かわいそうに

 

152:名無しの悪党@荒らし活動中

ちょっと好き勝手させるとこれよ

 

153:名無しの悪党@荒らし活動中

変に拗らせたらどないすんねん

 

154:名無しの悪党@荒らし活動中

あと地味にイッチのこと信頼してるんがムカつくんよなぁ

 

155:名無しの悪党@荒らし活動中

ホンマな

 

156:名無しの悪党@荒らし活動中

バラしてやりたいわ

 

157:名無しの悪党@荒らし活動中

まあシナリオ的には進めやすいん…か?

 

158:名無しの悪党@荒らし活動中

良いんじゃない?

 

159:名無しの悪党@荒らし活動中

引きニキもやり易いやろ

 

160:名無しの悪党@荒らし活動中

どんな理由つけるか悩んでたとこやし

 

161:名無しの悪党@荒らし活動中

まあ理由というかきっかけというか…

 

162:名無しの悪党@荒らし活動中

たまには役に立つイッチ

 

163:名無しの悪党@荒らし活動中

偶に、ね…

 

164:名無しの悪党@荒らし活動中

普段は余計なことしかしないイッチ

 

165:名無しの悪党@荒らし活動中

ホンマ適当にほっつき回るんやめちくりー

 

166:名無しの悪党@荒らし活動中

大人しくしろ

 

167:名無しの悪党@荒らし活動中

多分次のシナリオ行ったらまた勝手に歩き回るんやろなぁ…

 

168:名無しの悪党@荒らし活動中

子供かて

 

169:名無しの悪党@荒らし活動中

頼むぜ…

 

170:名無しの悪党@荒らし活動中

まあ、今回はええやん

 

171:名無しの悪党@荒らし活動中

とりあえず急げって言うなら引きニキに言ってちょ

 

172:名無しの悪党@荒らし活動中

そーややるんあの人やし

 

173:名無しの悪党@荒らし活動中

引きニキ頼んだで〜

 

174:名無しの悪党@荒らし活動中

多分見てないんやろなぁ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アリアとの話をしたその夜。

 

 デュークは自室で一人、灯りも付けずにただ立ちすくんでいた。

 

 

「…オレは…必要無いのか…」

 

 

 その消え入る様な呟きは、誰もいない部屋に木霊すらしない。

 

 

「…オレの決意は…一体…」

 

 

 それを否定されては、守ると、強くなると誓ったあの日の己がまるで道化ではないか。

 

 

「…アリアは前を向いている。」

 

 

 あれ程の思いをしたのに、彼女はもう既に己を取り戻しつつあった。

 あるべき自分を見つけ、誰かと共に歩もうと光を見出している。

 

 己は…どうだろうか。

 

 力を求めることは、この渇望は果たして進んでいると言えるのか。

 

 

「…オレは、何処へ向かっている?」

 

 

 今彼女と戦えばどうなるだろうか。

 

 単純な戦闘能力ならば上回る可能性はあるかもしれない。

 

 だが何故か、今の自分では勝てない様な気がしてならなかった。

 

 

「アリア、オレは———!」

 

 

 そう、彼が何かを紡ごうとした、その時だった。

 

 窓の縁を何かが羽ばたいた。

 

 

「…鳥…なのか?」

 

 

 月明かりの逆光でよく見えないが、やって来た時の羽ばたきとそのフォルムからデュークはそれを鳥だと認識した。

 その口には何かを咥えている。

 

 窓の縁に止まる鳥はキョロキョロと首を振り辺りを見渡すと、最後に彼の方を見て見てピタリと止まる。

 

 デュークはじっと見つめてくる様子を不審がりながら観察した。

 

 

 すると、その鳥が静寂を切り裂いた。

 

 

 

 

 

『やあ、この間ぶりだね』

 

 

 

「っ!」

 

 

 

 

 

 ひどく聞き覚えのある声がした。

 

 

「な、何だ…?」

 

 

 デュークはが来ているのか、と焦る様子で周囲を見渡す。

 

 しかし当然のことながら彼の姿は何処にもない。

 

 

『いきなりでごめんね』

 

 

 そうして、そこでようやく彼は目の前の鳥がその声を発していることに気がつく。

 

 彼は改めてその鳥の方へと視線を向ける。

 

 

『これは決まった言葉しか発せないから端的に要件を伝えることしかできないんだけど…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『北の森に来てほしい。伝えたいことがあるんだ』

 

 

 

 

 鳥はあの時と変わらない彼の声で、そう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 第二王子の自室、その窓辺から役目を終え飛び去った鳥。

 

 ソレは少し羽ばたくと突如力を失った様に落下して行く。

 

 その姿が、月明かりに照らされ露わになる。

 

 

 

 

 奇妙な事にその鳥の顔には———人面が、浮かび上がっていた。

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