第2話

私は特徴無しです。


私の特徴のなさは3年前頃から始まりました。

私は3年前、趣味と言えるものが無くなりました。

今でも、何をしていたのか覚えていません。

近頃、この私の特徴無しが、渦を大きくしています。


私には、バンドを組んでいる知り合いがいます。

といっても、バンドのメンバーの半数は知り合いで、半年前頃から、バンドの練習場に行って聴いたり観たりして、楽しんでおりました。

楽しいということは事実なのですが、練習場を見れば見るほど、良くない気持ちが着いてきます。


バンドのメンバーにはピアノやドラム、ギターや歌など何かしらの能力を持っている方がいます。

私はそう言う方々を見ていると、だんだんと羨ましいような、憎ましいような気持ちになってくるのでございます。

もちろん能力がある人は、努力あってこそだと思うのですが、私は変に目立ちたがり屋なのかなんなのか、憎ましくなってくるのです。


私には、趣味もありません。

周りには、何かに短くても何かにハマっていたり、

なにかのファンであったりして、また、その方たちを見ていると羨ましく、憎ましく思います。


私には、知識もありません。

成績は後ろから数えた方が早いし、追い抜こうともがいた時もありますが、思いどうりの結果とはならず、勉強ですらやめてしまいました。


これらは全て、才能あればと思うものですが、私にはなくとても残念というか悲しいというか、そんなふうな気持ちです。

才能を求めるということは、罪なのでしょうか。


学校という輪にいると、どうもほかと比べてしまいます。






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