第62話 ランニングストリーマー (4)

【東京】

【日本】

【2024年5月8日】

【24:00】



 私はヴァネッサと一緒に走り続けた。


「レイラニ。ターゲットにされたランニングストリーマーは旅団とどうつながっているの?」


「ランニングストリーマーは一般市民か、あるいは元魔法のランナーだ。彼らは旅団の収入源の一部だ」


「なるほど」


「ポータルが起動している」


 地面にポータルが出現した。


「バネッサ、ポータルを通れ」


「はい」


 すると、白いフード付きマントの男が近づいてくるのが見えた。


 バネッサはポータルを通った。ポータルが消えると、白いフード付きマントの男は私の前に立ち止まった。


「チッ、ターゲットが逃げた」


 白いフード付きマントの男が言った。


「あなたは誰?」


「正体を現そうか」


 突然、炎が白いフードの男を包み、女に変身した。


 その女はスリムな体つきで、赤く光る目を持っている。また、フードと白いマントを身にまとっている。


「えっ?」


「我が名は炎魔人。よろしく」


 私は矢を放った。しかし、炎魔人は炎の短剣を二本取り出し、矢を防いだ。


 矢を防がれた後、炎魔人は二本の炎の短剣をこちらに投げた。


 私は素早く走り、炎の短剣を避けた。しかし、二本の炎の短剣は私の方向に再び向かってきた。


「しまった。ホーミング短剣か」


「正解だ」


 炎魔将は笑った。


 私は武器呪文を2回唱えた。その間、私のスピリットボウは手から消えた。


【呪文:スピリットカタナ】


【呪文:スピリットカタナ】


 私は2本のスピリットカタナを手にすると、ホーミング炎ダガーをかわした。かわした後、2本の炎ダガーは炎魔将の元に戻った。


「お前も二刀流か。面白い」


 炎魔将は笑った。


「お前の標的は消えた。なぜまだここにいる?」


 炎魔将は答えずに、私に向かって突撃してきた。炎魔将は二本の炎の短剣で私を攻撃し始めた。


 しかし、私は素早く二本のスピリットカタナで炎の短剣を防いだ。私たちの剣が互いに交差した。


 互いに攻撃を交わしている間に、私は呪文を唱えた。


【呪文:ホーミングシャドーアロー】


 複数の影の矢が炎魔将に向かって飛んでいく。しかし、彼女は素早く距離をとり、炎のバリアを展開した。


 炎のバリアはすべての影の矢を破壊した。


「なぜ、また魔将と戦わなければならないのか?」私は思った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る