第42話 第一異世界のハーフマラソンレース (1)

【ジムエリア】

【魔法のランナー旅団本部】

【ファブルタウン、ルナ王国 】

【310年】

【10:10】


 レイラニに案内されてやってきたのはジムエリア。 ジムエリアはリカバリーエリアのすぐ近くにある。


「ジムエリアへようこそ!」


 レイラニが笑顔で出迎えてくれた。


 ジムエリアを調べてみた。 ランナーにとって欠かせない器具やマシンが置いてある。 また、ジムエリアの隣には室内トラックがある。


 普段着でトレーニングやランニングをしている魔法のランナーたちが数人いる。


「すごい! 広くて、室内トラックまであるんだ」


「ええ。 ジムエリアはオリンピックのトレーニング基準を満たすように設計されています」


「ちょっと待って。オリンピックに出場する魔法のランナーもいるの?


「ええ。それに、世界マラソンに出場する魔法のランナーもいます」


「なるほど。魔法のランナー旅団はコーチも提供しているの?


「はい。コーチはオプションです」


「そうなんだ」


 魔法のランナー旅団が提供するものを見て、私はとても感動した。この組織のリソースがあれば、本当にボストンマラソンに向けてトレーニングができる。


 私はレイラニに話を続けた。


「屋外のトラックは複数あるの?」


「ええ。本部前のトラックだけを見たのね。建物の裏にもトラックがあるわ」


「なるほど」


「トレーニングを始めたい?」


「はい」


「練習を見学してもいい?」


「いいよ」


 レイラニは興奮した様子で微笑んだ。それに、幼馴染に練習を見られると思うと、なんだか恥ずかしくなってきた。


 私はジムエリアでトレーニングを始めた。まずはウェイトトレーニングだ。


 ストレッチを終えると、懸垂バーに近づいた。


 懸垂を何度も繰り返した後、ウェイトマシンを試してみた。



【屋外トラック】

【魔法のランナー旅団本部】

【フェブルタウン、ルナ王国】

【310年】

【10:40】



 30分後、ウェイトトレーニングを終えた。レイラニに屋外トラックに案内された。


 トラックに上がると、サングラスをかけた。今日は、走るスピードを上げることに集中する。


 自分のランニング状況を確認した。


【ランナーレベル:75】

【VO2MAXレベル:54】

【トレーニング状況:生産的】

【持久力:75】

【閾値:80】

【スピード:75】

【スプリント:75】


 戦闘任務のおかげでトレーニング状況が少し上がって安心した。そして走り出し、自分のペースを確認した。



【ペース:5:56】

【距離:0km】

【運動時間:1:00】

【心拍数:70 BPM】


 ウォーミングアップにはゆっくりとしたペースで走る必要がある。

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