第30話 ポータル異常レスキュー (6)
【荒野のジャングル】
【中立地帯】
【310年】
【10:55】
大軍事同盟が魔帝国を足止めしている間、私たちは走り続けた。私は自分のランニング状況を確認した。
【ペース:6分20秒】
【距離:2km】
【移動時間:10分】
【心拍数:97BPM】
蒸し暑いので、ペースは遅い。また、木々の間を通らなければならない。
レイラニに尋ねた。
「レイラニ、現在の気温は?」
「28℃」
「そうか」
「脱水症状にならないようにね」
「了解」
すぐに敵陣の背後に到達した。チューブから水を飲み、エネルギージェルを摂取し始めた。再び自分のランニング状況を確認した。
【ペース:6:50】
【距離:10km】
【移動時間:35:00】
【心拍数:100BPM】
突然、こちらに向かって閃光が走った。レイラニが伝えた。
「危ない!あれは遠距離攻撃魔法よ!」
「チッ」
私は素早く複数の魔法シールドを展開した。そしてミアとエリーを突き飛ばして避難させた。
【呪文:シールド】
赤いビームが私の魔法シールドを破壊し、私に直撃した。
「ミキチ!」
ミアとエリーが心配そうに叫んだ。
ビームが収まった後、私は右腕に穴が開いていることに気づいた。
【呪文:スモークスクリーン】
魔法狙撃手の視界を妨害するためにスモークスクリーンを唱えた。しかし、魔法狙撃手は長いクールダウン後、長距離ビームを撃ち続けてきた。
ミア、エリー、そして私は地面に伏せて身を隠している。
レイラニが私に通信してきた。
「ミキチ!大丈夫?」
「いや、右腕に穴が開いている」
「回復魔法は試した?」
「いや」
「回復魔法は肉体を回復させる。でも、疲労は回復しない」
「そうか」
腕時計の呪文メニューをスクロールすると、回復魔法があった。
【呪文:ヒール】
右腕に緑色のオーラが現れた。右腕が再生し始めた。
その間、ミアとエリーは安堵のため息をついた。
煙が収まると同時に、矢がこちらに向かって飛んでくる。
ミアとエリー、そして私はすかさず魔法の盾を構えた。
【呪文:シールド】
魔法の盾が矢を防いでくれた。
右腕が完治した私は、次にどうするか考えた。
「ミア、エリー。弓兵はあなたたちに任せる。私は狙撃手と戦う」
「了解」
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