第28話 ポータル異常レスキュー (4)
【ポータル ワームホール】
【310年】
【10:03】
ポータルを通過したとき、私たちは突然、ポータル・ワームホールの中での移動に引っかかってしまった。通常、ポータルを通過するときは、瞬間移動となるはずだ。
私はレイラニと交信した。
「レイラニ、どうなっているんだ? まだワームホールの中だ」
「ちょっと待って。悪魔帝国が私たちのポータルネットワークに干渉し始めたの」
数秒後、レイラニが続けた。
「あなたのポータルを新しい場所に移転させたわ。でも、荒っぽいことになると思う」
「荒れる?」
「君たちのポータルは戦場のど真ん中に設置される。10秒で準備してくれ」
「了解」
【荒野 ジャングル】
【中立地帯】
【310年】
【10:06】
ミア、エリー、そして私はポータルから飛び出した。気がつくと、私たちは戦いの真っ只中にいた。
「これはマズい」と
エリーが言った。
「私もそう思う」
ミアがうなずいた。
大軍事同盟と魔界帝国は双方から発射体を発射している。また、歩兵部隊が白兵戦を繰り広げている。
「ミア、エリー。今すぐ逃げないと!」
「了解!」
私たちは急いで大軍事同盟側に走った。しかし、手下の悪魔たちが私たちを見つけ、攻撃を集中し始めた。
「魔法のランナーだ!」
一方、大軍事同盟の兵士たちが私たちに気づき、手下の悪魔たちに攻撃を集中させて私たちを助けてくれた。
【呪文:シールド】
私は悪魔の放つ攻撃をかわしながら防御し始めた。
ミアとエリーも同じことをしている。
レイラニが私たちに情報を伝えてくれた。
「チームアズール。地球人は北にいる。君たちの場所から15km離れている」
「了解。それと、大軍事同盟と連絡は取れるか?」
「ミキチ。 できない。 大軍事同盟には我々の技術はない。 魔法のランナーが彼らの主なメッセンジャーだ。 我々の組織は技術の安全確保に細心の注意を払っている」
「なるほど」
突然、大軍事同盟の兵士がこちらに向かって走ってきた。
「魔法のランナー! ついてきてください!」
レイラニが許可を出した。
「兵士について行きなさい」
「了解」
私たちは大軍事同盟の兵士の後をついて行った。
【大軍事同盟のキャンプ】
【荒野のジャングル】
【中立地域】
【310年】
【10:30】
大軍事同盟の兵士に導かれて、大軍事同盟キャンプに到着した。青い王冠のエンブレムのテントに向かって歩いた。
「ここで待っててください」
「わかりました」
兵士は私たちをテントの前まで連れて行き、
急に、じっとりと湿気が感じられるようになった。それに、体が汗ばんでいる。
「ああ、湿気が感じられるようになってきた」
「うん」
ミアとエリーも同意するようにうなずいた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます