第22話 ゴースト泥棒 (11)
【森林面積】
【ローズシティ、ルナ王国】
【310年】
【14:30】
エリーが走り続け、かわしながら進む中、風の魔神は不審に思った。
「ちょっと待った。もう一人の魔法のランナーはどこにいるんだ?」
エリーは彼の疑念に答えた。
「もう一人の魔法のランナーは私を置き去りにした」
「そうか。やっぱり臆病者だったんだな! お前を先に殺して、それから他の2人の魔法のランナーも殺してやる」
風魔神は笑った。
「よく笑うね。道化師か?ジョークを言えるのか?」
エリーはくすくす笑った。
「よくも私をバカにできたな!」
風魔神はエリーへの攻撃をさらに激しくした。
エリーは私に親指を立てるジェスチャーをした。彼女が攻撃の合図を送っているのがわかったので、私は呪文を唱え始めた。
【呪文:煙幕】
風魔神に煙が立ちこめた。
【呪文:シールド】
そして、風魔神を囲むように複数の魔法の盾を空中に放った。放った後、私は走りながら複数の魔法の盾に次々と飛び乗った。エリーも一緒に。
しかし、風魔神は私の煙を吹き飛ばした。そして、私の姿が目に入った。
「ただいま!寂しかった?」
「お前か!」
【呪文:ウィンドジャンプ】
風魔神が反応する前に、私は「ウィンドジャンプ」の呪文を唱え、「スピリットカタナ」を取り出した。
私は霊刀で斬りつけた。
風魔神は緑の剣で私の攻撃をかわした。剣はぶつかり合ったままだった。
「ハァッ!同じ手は俺には通用しないぞ!」
エリーは疾走し、2本の霊短刀で風魔神に斬りかかった。しかし、風魔神は腕でそれを防いだ。
そして、私は別の武器の呪文を唱えた。
【呪文:霊刀】
「何だって?」
「誰が武器は一つしか使えないと言った?」
私は素早くもう一方の霊刀を手に取り、風魔神を斬りつけた。
「ギャー!」
風魔神は苦痛のあまり悲鳴を上げた。しかし、彼は再生を始めた。
私は2本の霊刀でさらに攻撃を加えた。しかし、再生能力には効果がない。
「ダメだ!再生している!」
エリーが言った。
「エリー、どいて!」
「了解!」
エリーは地面に戻った。私はもう一方のスピリットカタナをしまい、呪文を唱えた。
【呪文:ファイアボール 】
風の魔神は風の結界で私の呪文を封じた。
「そんなの弱い呪文だ!」
風魔神は笑った。
しかし、私の火の玉は気をそらすものだった。
【呪文:火炎放射】
私の火炎放射の呪文は、風魔神を溶かし始めた。
「ぎゃああ! 竜の攻撃? そんなバカな!」
風魔神は叫び続けた。彼の再生能力は低下している。
数秒後、風魔神は地面に倒れた。私の炎はまだ彼を燃やし続けている。
「魔法のランナー!覚えておけ!また会おう!」
風魔神は灰と化した。
「任務完了」
【1000 EXP GAINED】
【魔法のランナーRANK B】
【ウィンドスラッシュ呪文習得】
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