第4話 ワイルドフォレストダンジョンレスキュー (1)

【司令室】

【魔法のランナー旅団本部】

【ルナ王国の寓話タウン 】

【310年】

【10:40】


 最初の任務がダンジョンに捕らわれた魔法のランナーの救出だなんて、驚いたよ。


「ちょっと待った!サラ司令官!まずは訓練が必要ですか?」


「いいえ。大丈夫よ。レイラニコーディネーターがあなたを指導してくれるわ」


「了解」


「がんばって!」


 会話を終えると、サラ司令官は私たちのもとを去った。


「ミキチ。ランニング用ウエストポーチ、エネルギージェル、水筒だよ」


 レイラニが私にそれらを渡した。私がそれを受け取ると、私はそれらを装備した。


「ありがとう」


「急いでいるので、外に出ていてください。私が廊下を案内します」


「了解」



【魔法のランナー旅団本部】

【ルナ王国のファブルタウン 】

【310年】

【11:00】



 ヘッドセットからレイラニの音声ガイドが流れる中、私は要塞の外に出た。


「ポータルが起動した!」


 突然、目の前の地面にポータルが現れた。


「ポータルを踏んでください」


 そして、私はポータルの中に入った。



【ワイルドフォレストダンジョン】

【中立エリア】

【310年】

【11:20】


 ポータルを抜けると、洞窟の入り口が見えた。レイラニが話しかけてきた。


「フードを被ってください。暗闇でも見えるようになります」


「なるほど」


 私はフードを被った。


「ダンジョンはワイルドフォレストダンジョンと呼ばれている。50階ある」


「50階?」


「そうだ。走り出せ」


 ため息をついて、私はダンジョンの中を走り始めた。同時に、腕時計のスタートボタンを押した。


 中に入ると、ダンジョンはレンガでできていることがわかった。典型的なゲームダンジョンだ。


「ヘッドセットにはカメラが付いている。君が何をやっているのか、こちらでも確認できる」


「了解」


 そして、腕時計で自分のペースを確認した。


【ペース:5分26秒】

【距離:0 km】

【移動時間:1:00】

【心拍数:80 BPM】


 突然、目の前にスライムモンスターが現れた。レイラニは素早く私に命令した。


「ファイアーボールの呪文を使え!」


「了解」


【呪文:ファイアーボール】


 手を上げると、火の玉がスライムモンスターに命中した。モンスターはたちまち蒸発した。


 走り続けると、腕時計が通知を送ってきた。


【100 EXP GAINED】

【魔法のランナー RANK F】


「RANK F?」


「ダンジョンではすぐにランクが上がるよ」


 「なるほど」


 1階を走り続けると、またスライムモンスターに遭遇した。


【呪文:ファイアーボール】


 スライムモンスターをたくさん倒すと、ランクアップした。


【100 EXP GAINED】

【魔法のランナー RANK E】


「よくやった!」


「ありがとう! 指導してくれて感謝しているよ」


「どういたしまして!」


 レイラニの指導のおかげで、次の階への階段の下までたどり着くことができた。



【2階 】

【ワイルドフォレストダンジョン】

【中立エリア】

【310年】

【12:10】



 走っていると、ゴブリンに出くわした。


【スペル:ファイアーボール】


 火の玉がゴブリンたちを焼き尽くした。


「他の呪文を使ってもいいぞ」


「どうすればいい?」


「時計のスペルメニューを見て」


 私は走りながら、腕時計のメニューを閲覧した。


「なるほど」


「既知の通常の呪文はすべて使えるよ」


「他の呪文はどうなの?」


「他の呪文には特定の入手方法がある」


「ああ」


 私は走り続け、魔法でゴブリンを攻撃した。

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