異世界魔法のランナー旅団

第1章 別世界でのランニングライフ

第1話 幼き日の約束？

【中丸家住宅】

【東京、日本】

【2018年4月17日】

【03:00】

　中丸ミキチです。14歳です。

「ミキチ！まだ見てる？」

「うん、起きてるよ」

　僕は、幼なじみのヒカル・レイと一緒にボストンマラソンを見ている。彼女は僕の隣に住んでいる。

　彼女は青い髪と青い目をしている。

「寝ちゃダメだよ」

「うん、うん」

　レイは中学校の陸上部に所属している。彼女は、私を引きずり回して自分のレースを観戦させ、他のイベントも一緒に見に行っていた。

　数週間前、レイが「ボストンマラソンをうちで一緒に見ない？」彼女は私の親友なので、彼女の頼みを断るわけにはいかなかった。

「川内優輝選手がトップだ」

　レイは興奮して私にささやいた。

「そうだ」

　私はうなずき、目を大きく見開いた。

　今年のボストンマラソンは雨の嵐。そんな悪天候の中、なぜか川内選手がそれを味方につけた。

　川内選手がゴールテープを切った瞬間、私は突然インスピレーションが湧いた。そして、かわいい親友を驚かせたいと思った。

　寝室で眠るために2階に上がったとき、私はレイに自分の気持ちを打ち明けることにした。レイは布団に、私はベッドに寝ている。

「レイ。私、ランナーになりたいの」

「そうなの？」

　レイは突然私のベッドにやってきて、私の隣に座った。

「うん」

　レイは微笑み、目を輝かせた。

「約束していい？」

　私は顔を赤らめ、うなずいた。まるで彼女にプロポーズしている気分だった。

「私たちの約束は何だろう？」

「ボストンマラソンのトップランナーになってくれる？」

「はい」

　私は親指を立てた。

「約束の証として、応援して見守っていくよ」

「約束だ！」

「指切りげんまん？」

「指切りげんまん」

　レイと私は指切りげんまんをした。

　約束を交わした後、レイは布団に戻った。

「おやすみ」

「おやすみ」

【中丸家住宅】

【東京、日本】

【2018年4月18日】

【10:00】

　目を覚ますと、レイが私の顔を見つめていた。

「おはよう」

「おはよう」

　身支度を整え、朝食を食べた後、私たちは家を出て歩き始めた。

「ママ！レイと一緒に外に出るよ！」

「元気でね！」

　2人で玄関を出ると、フード付きの黒いショートコートを着た謎の男が現れた。彼は黒いタンクトップに黒いショートパンツ、黒いランニングシューズ。フードで顔を隠しており、青い目が光っているのが見える。

「誰だ？

　私はとっさに戦闘態勢をとった。

「ほう、格闘の経験があるのか？」

「はい。私の友人は道場でトレーニングをしています」

　レイは男にそう答え、それから私の方を向いた。

「ミキチ、大丈夫だ。その男を知っている」

　私は戦闘態勢を解いた。レイと男は話を続けた。

「あなたの居場所はばれている」

「なるほど」

「すぐに避難しなければならない」

「本当に避難する必要があるのか？」

「ブラボーチームは敵を一時的に食い止めている」

「よし、行こう」

「記憶消去の呪文をかけようか？」

「いや、私がやる」

「了解」

　レイは私の方を向いて、目に涙を浮かべた。

「ミキチ、ごめんね」

「私たちの約束はどうなるの？」

「心配するな。見守っているから。さよなら」

　レイは巨大な青い魔法陣を描き始めた。その魔法陣は空高くまで伸びて消えた。

「魔法って、本当にあるの？」

　突然、意識を失い始めた。

「待って！行かないで！」

　私が地面に倒れ込むと、謎の男とレイは走り去り始めた。私は手を上げ、目を閉じた。

【中丸家住宅】

【東京、日本】

【2018年4月18日】

【13:00】

「ミキチちゃん！」

「お母さん？」

　ママは黒髪で黒目、エプロン姿だ。

　目を覚ますと、自分が地面に倒れているのが見えた。

「大丈夫？ うちの家の前で倒れてたよ」

「大丈夫だよ。めまいがしたんだと思う」

「よかった」

「一緒にいた女の子はどうしたの？」

「どの女の子？ 君は一人で外に出たじゃないか」

　突然、その女の子のことを思い出せなくなった。その女の子のことはとても曖昧にしか思い出せない。しかし、その女の子と約束をしたことは覚えている。

「お母さん、本当に？」

「うん」

　私は急いで立ち上がり、隣の家に向かった。隣人の家に着くと、私はドアベルを鳴らした。

　すると、女性がドアを開けた。

「こんにちは！ お嬢さんはいらっしゃいますか？」

「娘はいません」

「そうですか。お邪魔してすみません」

　私はすぐに一礼し、その家を後にした。

　＊＊＊

　周りの人にこの女の子のことを尋ねても、そんな子はいない。みんな私が空想上の友達をでっちあげていると思ったようだ。それに、女の子の名前や外見を思い出せないことに気づいた。彼女と一緒に過ごした時間はすべて曖昧だ。

　しかし、私は空想上の友達との約束を守ることにした。

　中学最後の年、私は陸上部に参加した。中学卒業後、高校でも陸上部に参加した。高校卒業後、大学でも陸上部に参加した。

　やがて、その約束は子供の頃の空想に過ぎないと考えるようになり、走ることに興味を失ってしまった。

　私は普通のサラリーマンになった。趣味はアニメとゲームだ。