おおきなかぶパロディ「小説が書けない小説家」

尾道カケル=ジャン

本文

 現在、とある自室で、小説家がうんうん唸っていました。

 小説家は小説が書けず困っています。


 そこに男友達がやってきました。小説を書くのを手伝ってくれるようです。

 二人はネタを出し合い、それをふくらませることで書こうとします。

 うんうん、うんうん、うんうん。

 ところが小説は書けません。


 そこに女友達がやってきました。小説を書くのを手伝ってくれるようです。

 三人はネタと設定を考えました。そこからストーリーを作ろうとします。

 うんうん、うんうん、うんうん。

 ところが小説は書けません。


 そこに先輩がやってきました。小説を書くのを手伝ってくれるようです。

 四人はネタと設定とストーリーを考えました。そこから本文を書こうとします。

 うんうん、うんうん、うんうん。

 ところが小説は書けません。


 そこに後輩がやってきました。いくら時間が経っても、男友達、女友達、先輩が帰ってこないから心配したようです。

 小説家は三人に感謝をしてから、一人小説を考えました。

 うんうん、うんうん、うんうん……!

 小説家はネタを考え、設定を考え、ストーリーを考え、本文を書き始めます。

 そこには他人の好きが、自分が特に好きなものはありません。ただただ、自分の大好きなものを詰め込みました。


 そうして、好きなことだけを書けることで、やる気の出た小説家は、小説を書き終えるのでした。

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おおきなかぶパロディ「小説が書けない小説家」 尾道カケル=ジャン @OKJ_SYOSETU

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