アレスノール市警

置石 臣 Omi Okiishi

第1話 初出勤と麻薬

俺は小川庵おがわ いおり今日、警官として初出勤である。

亡き父の形見であるランドクルーザーでハイウェイをかっ飛ばしていく。なぜかって?

あと10分で着かなければ遅刻になるからだ。

「おばあちゃんを助けていた」、「おじいちゃんを助けていた」そんなありきたりな嘘を考えながらフルスピードでぶっちぎる。

残り1分、最後のストレートに差し掛かる。

何とか滑り込みセーフになった。実に危なかった。

これが警官人生最後の危機であって欲しい物だ

玄関番「IDカードの提示をお願いします」

「新人警官の方ですか3番会議室へ急いでください!」


3番会議室

ミラー署長「ギリセーフだ。次ギリギリに来たら分かってるな?」

「すいませんでした。」

ミラー署長「デク、サインこいつと回れ」

デク・サイン「イエッサー」

サイン「新人、装備つけてこい私服じゃまずいだろ」庵「イエッサー」パクってみた。

防弾チョッキにピストル、インカム、ショックガンだのなんだのをつけていく。ちょっと楽しい。

あの8と書いてあるセダンが僕達のパトカーだ。

デク「サイン、運転しろ新人は助手席に座っていいよ」

庵「頑張ります!」

サイン「新人、名前はなんて言うんだ」

庵「小川庵巡査です!!」

デク「デリック巡査長だ。」サイン「サイン巡査部長だ」

デク「ここじゃ日本人は珍しいからな歓迎するよ」


ここ、多民族国家カサンドルニアの最北都市アレスノールは白人が人口の7割でありアジア人、特に日本人は極端に少ない。「歓迎する」というのはパワハラの予告ではなく本音だと信じたい。

それにしても、パトカーというのは本当に早い

気持ちの良い加速をしてくれる。普段から乗りたいものだ。

サイン「あの黄色の軽自動車少し速過ぎないか。庵、デクが後ろに付けたらスピードチェックボタンを押せ」 庵「了解」

デク「庵今だ!」ボタンを押す。

測定結果が表示された。91km/h 制限速度11キロオーバーだ。

サイン「庵、サイレンを鳴らせ」再度ボタンを押す。 けたたましいサイレン音が辺り一帯に鳴り響く

デクが無線を使う

「ブレイク1-8から中央、コードc11キロオーバーにつき追跡開始。対象ナンバーは35kje6ow オーバー」

※コードc…制限速度違反

司令「中央から1-8対象ナンバーを照会する アウト」

サインが庵にスピーカーを頼む。

庵「前の黄色い軽自動車、止まりなさい!」

黄色い軽自動車はスピードを落とし始めた。

止まってくれるようだ。楽でよかった。

司令「中央から1-8対象ナンバーの照会終了

、同ナンバーの所有者は前科なし オーバー」

「1-8から中央、感謝する アウト」

サイン「いいか、車が止まったら俺と庵だけ降りる からの車に乗ってる人数を確認、それから接近だ。」

庵「了解!」

黄色い軽自動車は停車した。

サイン「よし降りるぞ」

ドアから出て中の様子を確認する。

どうやら運転手一人しかいないようだ

サイン「よし行くぞ」

サインが道路側、庵が運転席がある路肩側につく。

庵「窓を開けてください」

窓が空くと同時に甘いようで苦いような、思わず鼻をつまみたくなってしまう匂いがした。

サイン「庵、デクに伝えてこいコードdだ」

パトカーに向かって走る。

デク「どうした?」

庵「サインさんからです。コードdだと」

デクの表情が一気に変わる。

デク「庵、サインのとこにすぐ戻れ。それからショックガンのセーフティを外しておくんだ」

ショックガンのの安全装置セーフティを解除する

サインの所に戻ると運転手が車から下ろされていてサインが馬乗りしている。先輩は偉大だ。

どうやら下ろす際に一悶着あったようだ。

サイン「公務執行妨害で逮捕する」

サイン「庵、ショック使ってくれ」

庵「オッケーです」左のホルスターから黄色いショックガンを出す。セーフティが外れてることを確認し、照準。そして撃つ。

針のような弾丸がショックガンから放たれる。

容疑者の体にヒット!その瞬間電気が流れる。

バチッ 容疑者が失神した。

サインさんが僕を褒めながら手錠をかける

手際が良すぎて見惚れてしまう。

サイン「庵、せーので持ち上げるぞ せーの!」

「こいつ太り過ぎじゃないか?」

デク「凄いの捕まえましたね。後ろに乗るかな…?」ギリギリだかなんとか乗せられた。

本部に送るために車を発進させる。

デク「コーヒーでも買って帰ります?」

サイン「そりゃいいな、庵も飲むだろ?」

庵「はい!」

先輩の奢りで買ってもらった挽きたてコーヒーを飲みながら署に帰る。

署の入口に入るなり麻薬対策課の人達が向かってきた。

チェン「麻対のチェンだ。早速だが容疑者を引き渡してもらう。」サイン「ちゃんとウチの手柄って書いとけよ」サインさんがだいぶおちょくってしまったのでチェンさんの顔が強ばった

チェン「書いておくよ。」

デク「初出勤にしては大活躍だったな。」






長かったので飽きました

好評だったり、気が向いたら続きます

置石。

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