犬に化ければ
山田
#1
昔々あるところに、とても仲の悪い老狐と古狸がいたそうな──。
「おいお前、今日こそどっちが人を化かすのが上手いか勝負しようじゃぁないか」
「ほほう、望むところよ……。泣いて悔やんでも知らぬからな」
売り言葉に買い言葉、気合い十分で睨み合う両者は何で争うかを決めるため、森で一番聡明な犬神の所へと向かいました。
「なぁ犬神さんよ……俺達のどっちが化け上手か勝負したいから、なんかお題をくれやしないか?」
「化け上手……?ならば良かろう、我々『犬』に化けてみるといい」
「『犬』……か」
こうして犬神の一言でお題が決まった獣達は、思い思いの『犬』に化けることと相成りました。
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