今に囚われる

この一瞬、生きていられたら

それだけでいいと思った


荒廃しているようだけれど

なによりも澄んでいた


今、今、いま


いまここに、わたしはいる


今は今しかないから美しい

でも時々その瞬間を切り取っておきたくなる

だから写真に撮ってみる


無理やり今から取り残されて、

劣化したまま永遠に...


あぁ、なんて残酷な仕打ちだ

そんなことを思いながら背徳的に

私は写真を撮る/今を殺す


美しい一瞬を、色褪せた標本に変える

決してそのままを再現なんかできない


「それでも」と

在し日の在し思いを懐かしむくらいは

許されるだろうか

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