皆と同じように生きられない

なぎ

学生時代から感じていた違和感

「おかしいな、共感してくれる人が誰もいない」


学生時代から、友達と話していても自分の感覚や考えに共感してくれる人は誰もいませんでした。一番記憶に残っているショックな出来事があります。


「なぎは、今から小説家になりたいって夢持っててすごいよね。私なんて、まだ何も考えられないのに」


「えっ、でもAちゃんはピアノと歌も習ってるから、音楽を仕事にするんじゃないの?」


「いやいや、音楽を仕事にする気なんてないよ。私なんてまだまだだし」


えっ、それだけ歌上手くてピアノもできるのにまだまだって、私はどうなるの?というか、ちょっと待ってください。好きでしていることを、仕事にしたいって思わないの?


中学生の私は、本気でこの疑問を感じ、周囲の友達が好きなことを将来仕事にしようと考えていないことに純粋に驚き、絶望していました。


今だったら、好きなことは好きなことのままに趣味で楽しむという選択があることを理解しています。そのほうが幸せだよねっていうことにも最近気づいています。ですが、この時の私には「できる才能があるのに」あえてそれを選ばない、磨き上げていかないことに怒りすら感じていました。


そして同時に、その頃から私は周囲には誰も自分の考えを理解してくれる人はいないんだとということに気づきました。


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