ヒロの転生の色々

マロッシマロッシ

第1話 転生するらしい

 死んだ。

 理解したのは中年にありがちな神経痛から

 来る膝の痛みや起床後の口の中の不快感が

 無い事。

 最後の記憶が就寝していた事。


 決定的なのは、目の前に白と青の混ざり

 あった様な魂が列を作って浮遊している事

 透明な廊下に三列でフワフワ移動していた


「死んだね」


 唐突に、話し掛けられた。

 声がした方向を振り返る。

 そこには白髪のセミロング、青白い顔色

 黒のスーツ姿の男が中腰になっていた。


「ええとノマキヒロさん。46歳、職業は

 軍人さんで就寝中に敵国からのミサイル

 の直撃でお亡くなりになったと」


 ファイルを読みながら彼が話す。


「ええ。野真希広です。あなたは?」


「おやまあ冷静ですね。私は管理者の

 4号と言います。よろしくですー」


 よんごう?…名前が4号なのか。

 そんな事を思っていたら向こうから、


「まぁここでは何なので場所を変えましょ。

 それでは行きますよー」


 4号が指を鳴らすと、豪華な個室オフィスに

 移動した。彼は正面の席に腰掛けていた。


「ああ体を一時的に生前の姿にしてますよ。

 あなたもそこに座って」


 言われたままにソファの真ん中に座る。


「これは死後に天国に行けるかどうかの

 面接か何かですか?」


 先にこちらから問いかけてみる。


「ホントーに冷静ですね。他の人はここは

 どこなんだ?とか、私の名前は何なんだ

 とかをまあまあ取り乱して聞いてくるの

 に…まぁこちらとしても話を進めやすい

 訳ですけどもー。これから行う事は説明

 ですねー。他の世界に転生する為のー…」


食い気味に聞いた。


「転生ですか…?」






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