不倫の末路

 勇者ゆうしゃ日野ひの雄大ゆうだい』(18さい)は、ひとつきりで、リスクのまち帰還きかんしました。



 それで、早速さっそく剣士けんし『シルビア・ローレンス』(19才)と合流ごうりゅうして、事情じじょう説明せつめいします。


 すると、シルビアの表情ひょうじょうが、徐々じょじょあかるくなり‥‥最後さいごは、満面まんめん笑顔えがおです。彼女かのじょは、こころから、雄大のしあわせをよろこんでくれています。

 しかし、シルビアは、機械きかいとう女穂おなほ』にかって、断言だんげんします。


「けど、聖女せいじょ望月もちづき紗夜さや』の儀式ぎしきけんは、自業じごう自得じとくよね。

 不倫ふりん末路まつろとして、ザマぁろよ!」


 シルビアは、本気ほんきおこっています。

 シルビアの怒声どせいいて、女穂こと聖女『紗夜』は、魔王まおうじょうにいる本体ほんたいまでもが、ふるきしました。



 なぜなら、紗夜は、雄大がだいきなのに、雄大の来世らいせ『魔王ブレイズ』に口説くどかれて、がり‥‥魔王に処女しょじょささげた挙句あげくに、魔王の子供こどもまでんだことを、どうしようもなくじらっています。

 そして、なにより、彼女は、魔王との愛欲あいよくを、今後こんごともつづけるからです。


 ところが‥‥シルビアのいかりで、女穂(紗夜)は、雄大の来世が魔王であることを、またも、いそびれました。そのため、雄大もシルビアも、この事実じじつらずにいます。



午後ごご宿屋やどや二人ふたり部屋べやにて――


 雄大が、提案ていあんします。


おれと女穂が、なまエッチするときは、結界けっかいかくすとうことで!」

「そっか、わたしも、オナぴょんするときは、そうすればかったんだ‥‥」


「ん、いままでは?」

夜中よなか、こっそり、バレないように‥‥(雄大の寝顔ねがおを、見ながらだけど)」


「俺は、トイレで、ばやくだった」

はやいんだね♡」


 雄大のうちばなしを、シルビアは、たの揶揄からかいました。



 こうして、雄大とシルビアの日常にちじょうが、再開さいかいしたのです。

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