週末のストレス解消はゲーミング彼女でどうですか?
千八軒
シーン1 彼女は週末にやってくる
じゃじゃーん! 私が来たよ! さぁさぁ今日は何のゲームする? 格ゲー? シューティング? 音ゲー? なんでもいいよ!
うん? うんうん! 今日は会社で上司に八つ当たりされて辛かった? それでフラストレーションがたまってるんだね。そんな気分を解消できるのは無いか……ってことだね?
よぉろしい! キミの彼女であり、ゲーム博士でもある私がお答えしましょ~♪
今日のキミのコンディションに合っているのは――、でででででっ、これですっ! じゃじゃーん、恋愛シミュレーションげーむーッ!
あ、なになに~? その微妙な表情は? 疲れてる時に恋愛ゲーム? もっと癒されるものの方がいいんじゃ……、って?
分かってない! わかってないよそれは!
いーい? 美少女の力は偉大なんだよ。キミも男の子なら、かーわいい女の子に癒されたい願望はあるでしょう? 恋愛シミュレーションゲームは、それをお家で! お手軽に! 振られたりするリスクも無しに! 味わえちゃうってわけ!
え、振られはするだろう? エロゲのコンシューマ化ならともかく? ずっ友エンドとかも……? あ、あー、あーー、たし、かに……?
う、うーん。そういう難しいのは今回は省くよ! ちゃんと私がキミのためにチョイスしたゲームを持ってきたんだから!
はい、それじゃこれ! さぁ準備準備! PC使うよ!? お菓子とジュースも用意してね!
じゃあいい? いくよ? 起動しちゃうよ?
ひゅーひゅー! いいね、楽しいね、じゃあめくるめくな美少女世界に行ってみよー!
☆彡☆彡
『うん、そうだね。わかった。うん、ふふ。やっぱりお兄ちゃんは優しいね。私の騎士さま、だね』(演出:同一声優さんの声色で表現)
うわーん!! ユキちゃん、ユキちゃん、ユキちゃん! かぁあわぁぁあいいよぉぉおお!!
見て! 見てみてみて! この表情、あどけなさの残る年齢なのに、しっかりとメスの顔してるよぉぉおお! この頬を染めてるの凄くない!? それなのに流し目でこっち見て。これもう誘ってるよぉぉお!
あと、銀髪! ミステリアス! なのにデレデレ妹キャラ! 貧乳は正義だよね。やだぁぁぁ、もう、くぁああわぁああいぃぃいい~~~~♡♡♡
ふー、ふー、ふー……。
も、萌えた。萌え尽きた。もう一回今のシーンを、……って
あ、あれ? どうしたの? そんなに冷たい目をして。
え、ええ。ボクの為のゲームじゃ無いだろ? お前がしたかっただけだろう……って? あ、あは、あははは。ば、バレちゃった?
ご、ゴメンってばぁ!
だってね? ちょうどキミと会える日が、すっごく楽しみにしてたゲームの発売日と被っちゃったんだよぉ。毎週末はキミと過ごすって約束だったけどぉ、でもこのゲームもずっとずっと、ずぅ~~~っと楽しみにしてたヤツだったしぃ。
でね、私閃いたの。
キミと一緒にゲームすれば解決だって!
だからおーねーがーい! 一緒にこのゲームしてよぉ! あ、やだやだやだ! 電源切ろうとしないでぇ!!
え? じゃあゲームしてていいから? 僕を寝かせろ? せめて休ませてって?
う、ううう~~。それはなんだか寂しいし、すっごく申し訳無いし。
やっぱりキミに悪いと思うし、私、彼女だしぃ……
――あ、閃いた!
ふふふ、賢い私は考えました!
えへへ、ほらこっち来て。私の横、ほらほら、もっと近くに、ね?
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