(未定)
ご飯のにこごり
第1話
この街は本当に猫が多い見ない日なんてないし、いろいろな猫がいる。猫たちをきっちりと管理している人はおらず全猫放し飼いで地域ぐるみで面倒を見ている。
そんな街で私は猫を探していた。探しているのは少し前に家に来た三毛猫の雄のみゃむちゃん。この子は元々野良で学校からの帰り道で怪我をして歩いていた所を保護した。怪我は幸いにも軽いもので、みゃむちゃんもすぐに懐き、すっかり家族の一員だ。
家の周りは探した、学校までの道も探したし探せるところは探したつもりだ、友達のゆめとナナにもこのことは言ってある。近くに駅があるのでそこで轢かれた猫がいないかも聞いたがいなかったそうだ。
あと探していないところと言えば、話題に出すことすら憚れる、立ち入り禁止看板と有刺鉄線でいっぱいの立派な門を構えたあの山だ。そこは富士山の樹海と同じくらいの自殺者を輩出する名門の自殺スポットで、しかもたまに首を括った縄と少しの荷物と衣服だけを残して忽然と姿を消してしまう仏がいるという。いわゆる超いわくつきの場所だ、絶対に何かがいると皆思っているが、誰も口に出すことはない。口に出すと呼ばれるんだとか。
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