0281:鉱山完成

 ということで、この簡易住宅……ぶっちゃければ団地ね、団地。三階建てで一棟に五十戸で、広場を囲む様に配置していく。えーと。現状は二百五十……まあ、三百人として。六棟で全部の住人を詰め込めちゃうわけだけど~うーん。とりあえず、十棟でいいか。居住区の周囲に、鍛冶場を建築しやすい(らしい)、小さい洞窟も幾つか用意する。

 炉を置く場所はもっと隔離した方がいいのかな? でも、自分たちで作るみたいなことも言ってたしな……まずは実力を見せてもらおうか。この世界最高峰の鍛冶の腕を。後でいじれるスペースを用意しておけばいいか。


 倉庫もイロイロと用意しておく。その中には通常の鉱石、こないだ見せた鉱塊などをぶち込んでおく。勿論、持ち出し可能になる状態のものだ。

 管理はドガルに一任してある。彼がオベニスの為になると判断したら使用して良いと言ってある。責任感強いからね。彼。ちゃんとやってくれるでしょう。


 その周囲は、山。山に囲まれている、すり鉢状の底。それがこの鉱山区の居住区なのだ。周囲の鉱山系の山には自然洞窟を幾つも設置していく。そこを足がかりに鉱脈を見つけてくれれば良いんじゃ無いだろうか?


 第一階層と第二階層の行き来、地上と第二階層の行き来に、階段はしばらく使わない。


 その代わり、第一階層と第二階層の間には、転送用の魔術陣を設置する。罠の中に、転移罠があるのだが、それの飛び先を細かく設定して、転移魔術陣とするのだ。これでその術陣の上にあるモノを、設定したダンジョン内の違う場所へ転送することが出来るのだ。


 今後……それこそ、大量の鍛冶製品が製造できたとして、移送が楽ちんだし、第一階層から生活物資を送り込むのも非常に楽になる。ハズ。


 大量の魔力、または魔石を消費する……が。オベニス領は元々魔石が主産業の上に、この都市自体ではダンジョンポイントという反則エネルギーのせいで、消費が抑えられている。ここぞという場合に使用する転移用の魔力など、それほど負担ではなかった。


 一つで往復可能にするのはもの凄く大変なので、双方に転送用の陣を設置すれば、いざという時の兵員移動にも充分対応出来る。


 鉱山区には敢えて、トロッコなどは敷設していない。居住区を見て、何も感じない様ではダメなのだ。新しい何かを生み出し続けて欲しい。と思う。


 さらに、魔力を含んだ水があると、魔道具系の製作が容易となり、さらに鍛冶場で作れるモノが大きく変わるという話を聞いたので、一番便利な場所、一番優秀な鍛冶師が使うようになる可能性のある鍛冶場に設置した井戸には、妖精の泉をセットした。これは英霊の泉シリーズの下から二番目で、回復、妖精、精霊、聖霊、英霊の順に能力が上がる。

 この泉から採れる水でポーションなどを製作することも可能だが、そうならないようにガギル族の極秘事項として大切に守らせることにしよう。

 

 ガギルはどうしても武器防具で名前が挙がりがちだが、実は細工物の腕も非常に高い。金細工、銀細工、さらに普通の鉄製の剣でも装飾が入る。特に、地球でもあった感じの草紋様や、家紋的なモノ、さらに人によっては女神像等の偶像まで、超一流の腕を持っている。


 正直、ヒームの鍛冶師の作った剣は無骨で、紋様などは一切入っていない。よく見ればみんなそんな感じだった。が。逆にガギルの造るモノには尽く、そういった飾りや、紋様などが確実に刻み込まれている。


 まあそりゃ、ガギルの造る武器防具装飾品が異常に求められるハズですよ……。性能が良いだけで無くて、単純に見栄えも数ランク上なのだから。


 イリス様が持っている幾つかの武器は、ガギル作だそうだ。で、ちょっと意匠が違うなっていうのは迷宮産のレアなモノ。あまり、その辺の高価なアイテムを崇めたりしない領主様なので(道具は道具っていう感じ?)その辺気づかなかった。普通に投げ出してあったりするしね。


 こうして鉱山階、鉱山区、鉱山エリア、まあ、名前なんて何でもいいけど、は極秘のうちに、あっという間に作成された。今回、ガギル移住用の専用階段を用意して、深夜にでも二百五十名を降ろしたら、階段を消去してしまう。買い物などは個別に注文を取り、モリヤ隊や誓約済みの家人、役人にやってもらう。移動は転移陣のみだ。


 多人数で移動する必要が〜とか言われたら、新規で階段を作ればいい。元々孤立してやっていた種族だ。無茶な要求じゃないだろう。というか、何の問題もないそうだ。


 これで特に最初の半年、いや、一年程度はさりげなく過ぎ去って欲しい。心の底から願う。




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