【復讐】という言葉にかられ続けて三か月、俺は完璧イケメンに生まれ変わっていました〜なので、俺のことをいじめてた?美少女たちを惚れさせようとしたのだがすでに好かれていたらしい
柳御和臣
第1話 イケメンには特権がある
Q.どうやったらそんなに痩せることができたのか?
これは、よくクラスメイトや親に言われている質問だ。
A.まず俺は、やせるためには【決意】が絶対必要とされると思っている。
なぜなら、【決意】は力に変えることができるからだ。
例えば、俺なんかはある人達に【復讐】してやるという【決意】がものすごく大きかった。
だから、俺は毎日欠かさずに、腕立て伏せ1000回、ランニング50km、スクワッド1200回は最低でもするようにしていた。
すると、効果はすぐに出始めた。
ポヨンポヨンだったおなか周りの脂肪は、一瞬でなくなった。
そして、大きかった顔も一瞬で超小顔へと変化した。
もちろん、基礎体力も頭の回転もみるみる向上していった。
かといっても、外見だけが変わってもあまり意味がない。
だから俺は、内面も鍛えることにした。
まず、一人称を【僕】から【俺】にした。
コミュ力は、漫画や本を毎日10冊ずつ欠かさず読んであげていった。
ガラスのようなメンタルは、親にわざと厳しくしてもらい鍛えてもらった。
そして、【人に対する優しさ】これが一番大切だ。
特に、女子には優しくしないといけない。
だから俺は、少女漫画やラノベを見まくった......
ただ、これはあまりにも現実的じゃないからすぐにやめた......
一応これを、毎日欠かさずに約三か月続けた。
もちろん、学校にはその間一回も行かなかった。
そして、今日、ようやく完全に完璧イケメンになったのだ。
もちろん、今日も5時くらいに起きて筋トレをし終わったところだ。
はあ、本当に苦労したな......
「純也ー、今日から学校いくんでしょー!早く準備しなさーい!」
「も、もう行くよ、母さん」
そして、俺は自分の部屋から出て洗面所へ行った。
「今日も、ナイスな顔だ」
あ、俺は決してナルシストなわけではない。
ただ、顔のチェックをしただけだ。
「よし、じゃあ行くか」
俺は荷物を持ち家のドアを開けた。
いよいよ、久しぶりの学校へ行く。
「こんなに、空って綺麗だったっけ......」
ドアを開けると、とても雄大な青空が広がっている。
眩しすぎて、あまりよく空を見上げられないくらいに......
「ふう、やっとだ」
____これでやっと、あの憎たらしい女たちに【復讐】ができる......
♢♦♢
「うおぉーすげえ、懐かしいなこの校舎!」
やはり、一か月ぶりの校舎は一味違う。
全然、輝いている。
ていうか、なんか動物飼育室にうさぎがめっちゃ増えてる!
しかも、この青い空が絶妙にマッチしていてきれいすぎる!
まあ、うちの高校って結構広めだからな......
「そして......」
___さっきから、通りすがりの女子からの視線がやばすぎるんですが......!
「見て見て、あの人、イケメンじゃない!?」
「うちの高校にあんなイケメンいたっけ!」
「やばやば、ちょっと話しかけてみてよ」
「きゃあ、こっち見てきた!」
うっ.....な、なんだこれ
さ、最高すぎる!!
なんだ、イケメンって!?
【イケメンの特権①美少女に話しかけられやすい!】
今までには、一度もなかったのにすごいな......イケメンって!
ていうか、まだ夏来てないのに女子ってよくこんなにスカート短いんだ......
もう、スカートの内側がすごい見えるんだけど......
ま、バレないよな......そっと......
「あ、あのー、ちょっといいですか?」
「うおっ.....」
ヤベッ、まさかバレちゃった!?
追報されるのかな......もしかして、刑務所行き!?
「な、なんですか?」
「よ、よかったら、ほ、放課後話せますか?」
「えっ......」
その女の子は、顔を真っ赤にさせながら俺を誘ってきた。
よ、よかった......
どうやら、刑務所にはいかないで済むらしい......
ていうか、本当によく話しかけられるようになったな......
女子からのナンパってちょっと、狂うな......
登校中には、3人くらいのギャルに話しかけられたし......
「えっと......その、ごめん」
「あ、ご、ごめんね。急に話しかけちゃって......」
「あっ......」
そして、彼女は足早にこの場を去ってしまった。
ま、またやってしまった。
俺だって、本当だったら放課後話しまくりたい。
だけど、緊張しすぎて全然うまく話せない。
くそ、帰ったらまた特訓だな......
「あ、もう、い、いよいよだな......」
気が付けばもう高校の入口に差し掛かっていた。
くそ......震えがとまらない。
そもそも、俺を黒瀬純也くろせじゅんやだと知ったら、みんなどう思うかな......
やっぱり、また嫌がるかな......
いや、そんなことを考えるんじゃない。
これまで、あの人たちに【復讐】するために努力してきたじゃないか。
よし、なんか勇気がわいてきた。
___キーン、コーン、カーン、コーン
「や、やべ、もう始まるじゃん」
そして、俺は急いで、1-3組の教室へと向かった。
♢♦♢
そのころ、教室では俺のことについてざわついていた。
「先生?黒瀬、今日来るんですか?」
「は、はい。もうすぐ来ると思うんですが.....」
「まじかよ、あいつ本当に来るのか」
「てか、もう遅刻確定じゃん」
「あんなデブだから遅刻するんだよ」
「おい、そんなことを言うな、純也もクラスの一員じゃないか」
「はいはい」
「でも、先生。もう始めたほうがいいんじゃないですか?」
「じゃあ、もうはじ____」
「す、すいません、お、遅れました」
「えっ......」
ふぅ、滑り込みセーフ......
って、もう5分も過ぎてるじゃん。
ていうか、なんかめちゃくちゃこっち見てくるんだけど......
「え、えっと......誰ですか?」
「えっ......黒瀬ですけど......」
もしかして、俺、名前まで忘れ去られてた......!?
「「えっ、ええええ!?」」
「え、だ、誰だよあの人」
「何かのモデル?」
「い、今、黒瀬って言ってたよね、言ったよね!?」
「や、やばい、かっこよすぎる」
すると、またしてもクラスはざわつき始めた。
「あのー、先生、こ、これどういう状況ですか?」
「え、えっと、く、黒瀬君で間違いない?」
「え、そうですけど......」
「「えっ、えええええええ!?」」
「うっ、なんですか?」
すると、またざわつき始めた。
俺って、そんなにクラスからのけ者にされていたのかな......
「ご、ごめんね黒瀬君、騒がしくて、とりあえず席はあそこね」
「あ、はい」
そして、俺は席に着いた。
だけど、いまだに俺に対しての視線がやばい......
「と、とりあえず授業始めますよ!」
そして、先生はチョークをもって黒板に書き始めた。
だけど、相変わらず、クラスはざわついたままだ。
【イケメンの特権②すぐザワつかれる】
♢♦♢
一時間目が終わると、俺はすぐに廊下に出た。
なぜなら、終わった瞬間にこっちに集まって質問攻めにされたからだ。
「うぅ、気持ち悪い......」
まさか、顔が変わっただけでこんなになるとは......
「と、トイレにでも行こうかな......って、なんだ?」
「と、とめてええ......」
すると、俺に目掛けて女の子が走ってきた。
金髪みたいな茶色の長い髪......
小顔の超絶美少女......
どこかで見たことが......
「お、おい......ぶ、ぶつかる____!」
____ゴツン......
「いててて、大丈夫?うお、すごいイケメン」
「あ、ああ......」
____って、おい、ぶつかってるのになんだその言い方は?
「え、えっと、あ、ありがと......」
彼女は俺に手を差し伸べてきた。
このスタイル、この髪、この顔、この天然......
間違いない、彼女だ.....
おれをいじめていた美少女の中の一人、ザッ天然の『夏川唯なつかわゆい』だ。
「な、夏川さん......?」
「え、あれ?君に名前教えたことあるっけ?」
「ちょっと、急に走んないでよ、唯!」
「ご、ごめんって二人とも」
すると、またもや美少女二人がこっちに向かって歩いてきた。
ん?ちょっとまて、あの二人って......
「もぉ、本当にいつか痛い目見ますよ!」
「___唯、危ない......」
おいおい、嘘だろ......
「ま、まじかよ.....」
「ん?どうしたイケメン?」
なんで、こいつらが......
俺をいじめてきた美少女たちが一斉にこんなところに集まるんだよ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます