応援コメント

第118話 本性」への応援コメント


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    幸福…ふふ、幸福でいいんだ、いいじゃないか。

    人見知りだからこの部室、楽しそうだなって思いつつ怖くて入れなかった。あと普通になんか怖かった、外野で見る分には良いけど、入るのは普通になんか怖かった。
    今のこのほわりとした酔にも似た感覚なら、私もこの中に…そう思った時、私の頭の中に聞き慣れたような懐かしいような声がする。
    (…っぷ、…っぷ)
    これは……
    「ZAP!ZAP!※」
    この声は…千織氏!!!

    朧がかったいた頭から少しづつ靄が消えていく。しゃっきりとした頭でぐるりと周囲を見渡す。そこには私にとっては見慣れた、けれどその人たちの目線の先にいるのが私というのがなんとも不思議な感覚、そして光景だった。
    「目が、覚めました」
    書記さん、会計さん、顧問さん、文芸部のぬりやさん、そしてコーギー。
    「このまま千織さんに飲まれたら、私は変われない、いつもお散歩で引っ張られ、むしろ散歩されてんの私じゃね?みたいな私のままだ。自分の言葉で話します。」
    するとコーギーは頷き静かに伏せをして私を見守る事にしたようだった。

    「書記さん!私……ずっと貴方に密かに親近感を感じてました。コミュ症で、自己肯定感低くて、小さい事がコンプレックスで」
    書記さんの目が輝いたのを見て、私の場合背が、という事は口に出さずにおくことにした。
    「でも天川賞とか見てると、私とはやっぱり次元の違う人なんだと思ってました」
    「そんな事…」
    優しい天川さんは否定の言葉を口にしようとしてくれる。私はそれを首を緩く振って制す。
    今は、もう一つ違う意味でも次元の人だと思ってます、そう微笑みで伝える。

    「会計さん、あのいつも、かっこいい!って思ってて、でも自分人見知りで……今日廊下ですれ違った時、優しく話しかけてくれたの本当に嬉しくて」
    クールでかっこい、だから私なんてちんちくりんが近寄り難いと勝手に思っていた。お話してみたら想像以上に話しやすい素敵なお姉さまでわたしはころりと落ちた。
    あわあわと焦りながら話す私に会計さんはくすりと柔らかく笑ってくれる。

    「顧問さん…あの言っておきますけど私Mじゃありません。昔、同りょ…同級生にはさっこって一人SMだよね、って言われました」
    「は?」
    顧問さんは軽く片眉をあげる。
    「いや、私も意味もよく分かんないです。顧問さんの観察眼いつも凄いなって尊敬してました、だから顧問さんが見極めてください、どいう意味なのか」
    顧問さんは納得したのかしてないのかわからない雰囲気で片手を軽くふる。

    「ぬりやさん…!あの、私誤解してました!」
    私はがばりと頭を下げる。
    「え?な、何をです?」
    丁寧なもの腰のぬりやさんを焦らせてしまった。
    「他校なのに…すっかりもう創作部員さんと馴染んでて…コミュ力お化け…リア充…怖い!!って勝手私思い込んでて」
    口には出さないけど、ぐぬぬ、リア充羨まし、とも思ってた。
    「今度そちらにお邪魔したいです!おすすめの本教えてください!」
    こちらの無礼など意に介さずにこやかに頷いてくれる。流石コミュ力お化け。

    最後にコーギーと目を合わせる。
    静かな炎その目に宿し、いつも私の背中をどついてくれるコーギー。
    なんで犬なんだよ。私、ワンコが酷い目にあうなら人間が滅びればいいと思うくらいに犬好きなんだよDoesTheDogDie.comってサイト最高じゃない?アイアムサムはゆるさねぇ…あ、話がそれた。

    この部活は楽しい、みんなキラキラ……き、ギラギラ?してる。
    そう、だからこそ正直に言わなくてはならない事がある。この部活が、部活の人々が素敵だと思うから。
    「わたし、創作部にはやっぱり入れません」
    まぁ、入れみたいな空気だしてたのコーギーだけだから他の皆さまからしたら何言ってんのお前状態かもしれない。
    「なんで…」
    それでも同情からか天川さんがそう声をかけてくれる。
    腹にグッと力を入れてわたしは声を吐き出す。
    「私!!お酒が!!!好きなんです!!!酒と言ったら私、私といったら酒。そんな人間が…部室に…学校に顔をだしていいわけないじゃないですか。いつか皆さんに絶対迷惑をかけるに決まってる!」

    叫ぶと同時に力いっぱい腕を振り上げる。ぶちり、と縄が弾け飛ぶ。
    シンと静まる用具室。顔を上げてみんながどんな顔をしてるのが怖くて、わたしはそのまま部室から走り去った。
    空が見たい、私はそのまま屋上へと走り続けた。

    ※ZAPとはパラノイアにおける略式処刑のことである。

    ぬりやさま…とても丁寧なご挨拶ありがとうございます。こ、この、このような失礼な形での初回のご挨拶……お許しくださいませ。
    (他皆々様…失礼いたしました)

    途中から自分が何してるのかよく分からなくなりました。

    追記:ZAP=コメント削除(部長さんからのやら直し)

    作者からの返信

    ぬりや殿がちゃんと自己紹介していて驚きました。
    これにさっこさんが普通に挨拶したらZAPしようと思ってましたw
    さすがです!www


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    さっこさんはじめまして。
    時々、創作部の♡でお名前お見かけしております。

    先輩と後輩の切ない物語などをしたためている、ぬりや是々(ぜぜ)と申します。

    当方、極度の引っ込み思案ですので、部室の隅でこの雰囲気を楽しませていただいているだけですが、ご挨拶だけでもと思い。

    どうぞよろしくお願いします♪


    追記

    思案か事案か、はたまた済安か。

    作者からの返信

    引っ込み思案……引っ込み思案とは?
    ならば私は、引っ込み思案に引き込まれ思案だったのですね……(気づき


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    あーあ。今度は誰がと思ったら……○っこさん、なんか好奇心で殺される系M猫みたいになってんじゃねーか! 大丈夫なのか⁉︎

    ま、まあ。見物するのは、フフ、いえ、なんでもないです(かぶりつき)

    追記:いや、いーんだけども、なんで毎回コメントが先行してんねん! おかしいやろがい!!

    あとパラノイア布教するのやめれw

    作者からの返信

    酒クズが定期更新されるようになったら、立花先生のパチンコ作品の時みたいにさらに饒舌なコメントを送っていると思いますよwww

    追記
    確かに!www
    新しいカクヨムの使い方☆

    パラノイアは決め台詞連呼だけでテンション上がってくるんで!
    絶対に?
    絶対に
    くらいに!w

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    あぁ……遂にこの時が来てしまったのですね────

    薄暗い部屋、埃っぽい空気、そして……椅子に座らされ縛り付けられた私

    噂には聞いておりました。
    部室を訪れるものを攫って階段脇の用具庫に連れ込み、拘束して拷問するという……

    でも、そんな恐ろしい噂を聞いても尚、私の心は「そこ」に惹かれていたのも事実。
    変わらない日常を、壊したい。
    そんな思いが無かったと言えば、嘘になります。

    これから、どんな責め苦が待っているのか。
    そして……どんな未来が開けるのでしょうか?

    私を、ここに拉致監禁したその女性は、小柄で細身でなのにお尻だけ不自然に大きくて、おかっぱで前髪が長く目が隠れて表情が読めない感じのする、不思議なひと。……あと、失礼ながらあたしより胸が控えめで平坦で……くふふふ……あらいけない。

    きっと、この人がそうなのね。
    カクヨム学園創作部が飼育しているという伝説の『珍獣・天川』

    まさかこうして、実際に標的にされ監禁までされることになろうとは。
    これから私はどうなってしまうのでしょう。

    怖い、でも知りたい────。
    そんな私の夢見心地な胸の内を、何故かメタいともいえるほどの違和感が私を現実に引き止めています。

    「……おい、いくらなんでも相手を選べよ。俺やぬりやを攫うのとは訳が違うんだぞ?」
    「そうですよ……せめて、普通に部室にご招待できなかったんですか?」
    「いきなりこのシチュエーションは、刺激が強すぎるんじゃないの?」

    創作部の顧問さん、他校のぬりやさん、創作部会計さんが、三様の言葉で天川書記とおぼしき女性に非難をぶつけています。

    確かに、いつもなら書記さんが一人で標的を監禁の上拷問すると聞いていたのですが、
    「……その、ずいぶんと今回はギャラリーが多いんですのね……?」

    私が控えめに質問すると、何故か顧問さんが頭をかきながら、
    「いや、流石によぉ……コンプラ的にマズイだろっ、てんで急遽みんなで見守ることにしたんだけどよ……すまんな、なんか……こんな感じで」
    ずいぶんと恐縮した感じで謝罪してきました。
    それでも、この縄をほどいてくれるつもりはないみたいですけど────。

    しかし、その非難を受けている本人は、おどおどしながらも何故か自信たっぷりに、
    「わかっています。でも、これはぶちょーさんのご意思でもあるんです」
    そう言って、少し離れて立っていた私の友人……コーギー部長(今は人間形態)に目を向けました。

    「はぁ!?」
    「なんで?」
    「あんたねぇ……」

    三人は、驚きと呆れをないまぜにしたような顔で、部長である彼女に非難めいた視線を浴びせました。

    「だ、だって……さっこはいい加減、自分の殻を破るべきだと思うし。それに、ネタにもなるからちょっとオイシイんじゃないかなぁ……って」

    部長のそんないい加減な理由に、当然皆さんは呆れて非難を向けました。

    「おま……そんな理由でペンパルを売るのかっ?」
    「あ、ペンパルだったんですか?」
    「まぁ、そのへんも含めてこれから調べていくんじゃないの?」

    ……いえ、別に非難してるわけでもなさそうですね。

    「まぁ、それも調べれば判ることです」
    宣言するように、書記さんはそう言い放ち、そして私の前に一歩二歩と近寄ってきました。

    「……さっこさん。あなたのことは調べさせてもらいました」

    どきり、とする。
    もともと、表現が得意ではない私にとって内面を探られるのはそれなりに恥ずかしい。しかし、これを乗り越えなければ私に新たな展望は訪れない。
    どんな内情を調べ上げたのか。

    「まずは、学園に掲載されている全ての作品と近況ノートを読ませていただきました。あ、ハートも付けておいたので後で確認してくださいね」

    「読んだのか!?」
    「全部!?」

    「はい、作品数が少なめでしたので余裕でした。あと、レビューと☆をつけた作品も一通り確認してあります。でも、それだけだとイマイチ情報が少なかったので、フォローユーザーとフォローしてある作品名も一応全部確認しておきました」

    「……お、お前……まるでストーカーみたいだぞ」
    顧問さんが、結構本気で引いた顔をしています。
    「……みたいじゃなくて、マジですよこいつ」
    部長がそれにツッコミを入れてますね。
    「久しぶりに天川書記の本気を見た気がしますね……」
    ぬりやさんが冷や汗をぬぐってますわね。
    「……そういえばこいつ、最初は感想文オバケだったわね」
    会計さんは、ちょっと慄いた表情を浮かべておりますね。

    「だまらっしゃい!!!」
    あ、書記さんがキレましたね。

    「あなた達みたいな、コミュ力あって自己肯定感が高くて読者もフォロアーもおまけに☆の数も多いリア充には分からないんですよ!! ストーカーなんて引っ込み思案でコミュ障で自己肯定感が低い奴の成れの果てなんですよ!! なに幻想を抱いてるんですか!? あたし見てストーカーにならない要素が一つでもありますか!?!?」

    「…………」
    「いや、まぁ……」
    「そりゃそうだけど……」
    「むしろ、そうとしか見えないけど……」

    「否定しろ、てめぇら!!!」

    あ、更にキレてますね書記さん、キレキレですね。

    その後も、縛られた私そっちのけで、喧々諤々の議論が繰り広げられておりましたわ。
    なんか、いつも見てた部室の光景を特等席で見られるなんて、これはこれで悪くない気がいたしますわね。

    作者からの返信

    書記の行動力に火がつきましたわん🐶