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第89話 山羊座について」への応援コメント


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    ――顧問の言葉は、こんなに語尾に特徴があっただろうか……?

     私は『いや、ない』と、昭和の文系JKが好んで口にしそうな反語を口の中でもごもごと転がす。顧問の口調の特徴は語尾ではなく、何かこう適当なことを、うまいことや偉そうなことや良いことっぽく言ってつっこまれると何だかよくわからない歌で帳消しにしてしまうアレだろう。
     そんなことを考えつつ、存在感を主張する冷蔵庫に視線をやる。仕方がない、本当に大きいのだから。大きいくせに存在感を主張しないとなると、それはそれで問題だ。

    「確かに冷やし中華の具材を冷やしておくにはうってつけだね」
    「そうでしょう」
    「でも私はりんご飴は冷凍庫の方がいいと思うなぁ。あとさ、大きければ大きい方がって言うけど、それって乳の……ご、ごめん、ごめんって」
    「ギニニニニ……ッ!!」
    「いや悪かったってば、ほんと」

     書記は、どこから生えてきたか知らないけれど尻尾を動かしながら私を睨めつける。とそのとき、イマジナリー文芸部のぬりや氏が「あはは♪」と笑った。

    「いやぁ、おもしろいですね。まるで暇にあかした神々の遊びだ」
    「神々……? 混沌としているだけですよ。それより、えーと何だっけ、カサブランカの調理?」
    「そうです。カサブランカと冷凍庫を、慰労会的に」
    「……どういう経緯でこういう流れになったか覚えてないんだけど、関係ない賞に使用したものをなんでうちでやらないといけないの? あなたのところの部長にやらせればいいじゃない。部長は早く処分したいんでしょ?」

     私が困惑していると、ぬりや氏はまた「あはは♪」と笑った。笑ってごまかしながら生きてきたタイプなのだろうか。最初に会った時もそうだった。一瞬かわいいとほだされそうになってしまう。が、顧問の「あれは相当な手練だぞ。おまえはだまされてるだけだ」という言葉を思い出し、気を引き締める。

    「カサブランカってあれだよね、書記の、何度読んでも『松明かし』を『たいまつかし』って読んじゃうやつ」
    「ギニニッ!」
    「ご、ごめん……でもしょうがないんだよ、脳みそがさ、ほら、まつあかし仕様じゃないから……ま、待って待って、ごめんって! そのファイティングポーズやめてー!」

     確認しなければと、私は今にも飛びかかってきそうな書記を左手で抑えつつ、無造作に机に置かれている「縁側のカサブランカ」を右手で開いた。いつの間にか星の数が92に増えているのが目に入り、「すげー」と感嘆を漏らしてしまう。

    「うーん、どうしよう。顧問はしばらく使い物にならないし……」

     部室の隅で原尞の『愚か者死すべし』を読んでいる顧問は、微動だにしない。困惑の度合いがどんどん増え、眉をひそめまくっている私の耳に、ふいに涼し気な声が届いた。

    「……私の声が聞こえますか……。……『そういうとこだぞ』。これが、ぬりやくんの弱点です……」
    「そういう……とこ、だぞ……?」
    「!? なぜそれを!? あなた、一体……!?」

     それまでにこにことした笑いを貼り付けていたぬりや氏の表情が、一変した。

    (以下戦闘シーン開始予定、誰か書いて)
    (というか本当にカサブランカと冷蔵庫を燃やすことになった経緯を覚えていませんごめんなさい)

    [追記]
    ひどーっ!
    ひどーいっ!
    顧問バカ!おバカ!

    作者からの返信

    まつあかし仕様www
    私はぬりや殿の残り二文字が”ぜぜ”変換仕様になっていますwww

    燃やす経緯については、ぬりや殿の近況ノートにのこのこ行ったら、カサブランカ持たされて冷蔵庫に詰められました。

    あと、皆、天川書記書くのうまいなw
    祐里会計は大抵皆うまく書いてる気がするwww


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    イマジナリー文芸部番外編

     ここはとある創作部。
     どういう流れか覚えていないが最近出入りさせてもらっているのだ。そして今日はというと、先日まで某賞で使っていた冷蔵庫を運び込んでいる。

    「いや、助かります。うちの部長が早く処分しろってうるさくて」
    「捨てればよくね?」と創作部部長さん。
    「冷やし中華、冷やすのにいいじゃない」「酒もいいスロ?」と会計さんと顧問さん。
     
     実際のところ、引き取って来たはいいがどこの自主企画に置いたらいいから困っていたのでホントに助かるのだ。講評では庫内温度が一定とお墨付き。

    「ところで書記さんは?」
    「あー、某賞以降あんまり来てないんだよね。異世界で再集結か、と思ったんだけどみんなハルキハマっちゃって笑」
    「主に部長がでスロ」

     その時ふっと、どこからか花の匂いと「ギニニニニ」という地獄の門を開けるような軋んだ音が聞こえた。

    「なんで、なんで······」
    「こ、この声は?」
    「なんで、またあなたがここにいるんですか! しかも憎き冷蔵庫まで運び込んで!!」

     天井板を破り花弁と共に降りて来たのは、おかっぱ頭に忍び装束、そしてどこから生えているのか分からない猫の尻尾の書記さんだった。

    「ギニニッ。忘れませんよ、冷蔵庫の冒頭 『大きければ大きい方が私は良いかと思います』って言葉!!」
    「やれやれ」
    「ギニッ! 此れ見よがしにハルキって!! それにあなた、最近某某丸先生の所にも出入りしているらしいじゃないですか。うちの部長だけじゃなく次々手玉にとってギニギニッ!!」

     書記さんは猫の尻尾をピンピンに勃てて今にも飛びかからん勢いだ。

    「うーん、ここはひとつ慰労会の意味も込めまして書記さんの『カサブランカ』とこの『冷蔵庫』を皆さんで料理してもらっては」
    「えー、めんどい」

     創作部部長さんはギニギニ言う猫忍者をよそに、上下巻の100%恋愛小説を手にとった。


    追記

    今日のうちの近況ノートで書記さんが講評欲しいってギニニニニしてたので、ご一緒にいかが?って創作部にねじ込んだんです♪
    ところでぬりや氏、ちょっとサイコぽくないですか?
     

    作者からの返信

    (とりま他のお三人の本体が集合するのを待ちつつ、ぬりや様の返信が早くてカクヨムにあるまじきSNS感覚www)

    追記
    顧問の語尾にサイコ感よく出てますwww

    編集済
  • ですってよ、じゃないんだよ! おバカ!

    なんか、せっかくだから私もハルキモノマネ大会やろうかと思って書き始めたらなんかもうクソつまんなくてどうしたらいいか……
    (´・ω・)

    作者からの返信

    めちゃくちゃ楽しみ!!
    思い切り祐里姉がブチ上げて、卯月様が釣れてしまったこの緊張感の中のスロ兄のハルキ!!www
    ・:*+.\(( °ω° ))/.:+