第77話 前世の記憶
突然、アマカワを頭痛が襲った。
「な、なんなの? この映像は……!」
アマカワは女子校生で、他に同じ学校の学生二人と男性が一人いる。親しみを感じるが名前が思い出せない……。
アマカワは何かを叫んだが、何を話したのかも覚えていない。
あな……穴がなんだっけ??
一瞬、それっぽい言葉を思い出した気もするが、やはりまたその言葉はすぐに記憶の彼方に吸い込まれていってしまった。
「アマカワさん、大丈夫ですか?」
さっきの僧侶が言った。
「あ、うん。大丈夫。何か大切なことを忘れている気がするんだけど……」
「大切なことは忘れないですよ。忘れるなら、大切じゃなかったんじゃないですか?」
「そ、そうかな? うーん……」
「まあ、この異世界は不都合なことは強制的に歪められて消されるっていう宇宙の法則があるので、あまり深刻にならない方がいいですよ」
「何そのご都合設定! これだから異世界モノは!」
アマカワは前にも異世界モノに噛み付いた気がしたが、やっぱり思い出せなかった。
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