応援コメント

第63話 空の部室」への応援コメント


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    「でわでわ、失礼します」
    「うん、いつでもおいで~」

    部長さんという人は、そう言って私を見送ってくれた。

    ふぅ……
    なんか、エキセントリックな雰囲気だと思ってたけど、顔を出してみたらずいぶん落ち着いていて居心地のいい空間だった。

    創作部か……。
    うちの部活とはちょっと違うけど、これはこれで雰囲気のいい場所だな。
    なんか色々あったみたいだけど、それに関しても一区切りついたらしいことは言っていた。
    それに、あんなにすごい作品ばかり書いてる人たちが在籍してるんだ。多少、奇特なところがあったって覗いてみたくなるのが人情というもの────

    そう、意気揚々と部室棟の階段を降りようとしたところで

    「むぐっ!?」

    ────後ろから口をふさがれた。

    そして、後手に拘束される。
    頭に袋を被せられ、私は隣りにあった用具庫のようなところに引きずり込まれた。


    …………………


    私の眼の前には、おかっぱで目が隠れそうなほど前髪が長く、おどおどした女が立っていた。
    この人が、私を拘束した人だろう。

    部屋は薄暗く、施錠されており他に人気は無い。
    私は、椅子に縛り付けられ身動きができないでいた。
    頭に被せられていた袋は外してもらったが、猿ぐつわを噛ませられているため言葉を発することもできない。

    「あ、あの……あなた、ぶ、部室に何の用だったんですか?」

    眼の前の女は、やけに挙動不審でどもりながらそんな事を聞いてきた。
    何って、見学だよ。ただの見学。
    触手系のすごい作品書いてる人がいるって聞いてたから、興味があったんだ。

    「もが……むごむご……」
    しかし、答えようにも口が塞がれている。

    「え? なんて?」

    「うご……おごむごむぐ……」
    必死に答えようとするが、当然声は塞がれていて出ない。
    眼の前の女は首を傾げている。

    ……頭が悪いのか、この女。

    私は、必死に首を振って猿ぐつわを外すように訴えた。
    ようやく意図が伝わり、女は私の正面の直ぐ側まで来て、それから……

    「あ、あの……これ、外しますけど……騒いじゃ駄目ですよ? 騒いだら入れますよ、これ」

    入れる?
    入れるってなんだ……?

    訝んでいると、女は脇にあった小瓶から真っ赤な唐辛子を取り出してみせた。
    そして、
    「も、もし騒いだら……これを鼻に挿し込んじゃいますからね?」

    ………!?
    な、なんて恐ろしい
    そんな非人道的なことを考えるなんて、こいつひょっとしてヤバい奴なのでは!?

    だが、そんな私の逡巡を他所に、女の手は私の猿ぐつわを外していった。
    ……眼前にある胸は……絶壁だった。

    「ふぅ……」

    ようやく、一息ついて、改めて女に問う。

    「……私を、どうするつもりですか?」

    拘束の上、監禁……。
    間違いなく良からぬ魂胆があるはずだが、その意図が全くつかめない。
    私を捕らえたところで、何か得るものがあるとも思えないのだが。

    「……どうって」

    また、女は首を傾げている。
    そして、

    「あ、あなたでしょ? 『自動販売機まで歩く。』書いたの」

    ……驚いた。
    私の書いた作品を知っている。
    つまり、この女も創作部なのだろう。

    「あ、あなたがあんな素敵な作品を書くから……! うちの会計さんが部活に来なくなっちゃったんですっ! 顧問の先生も! 部長さん……は、いつもどおりだけど。以前はもっと、あたしともお話してくれたのに……! そのせいでみんな、いっつも私を一人にしてっ!!」

    ……褒めてるのか責めてるのか、どっちなんだ?
    しかも、論点が微妙にオカシイような気がするんだが。

    「あ、あなたがいけないんです! あ、あんな……あんな人を魅惑する感動作なんか書くからっ……! 思い余って、あたし退部願書いたら、みんなに怒られるし……」

    ……それ、私関係無くないか?

    「で、私をどうしようというのですか?」

    話が見えないので、私は逆に質問することにした。
    支離滅裂な女だが、どうも極悪人というわけではなさそうだ。一応、ここの創作部に所属しているなら、何かしら書いてることだろう。ひょっとしたら、以前読んだ作品の中にこの女の書いたものも混じっていたかも知れないのだ。徒に敵対するのは得策ではない。……もう手遅れかもしれないけど。

    「ど、どうって……」

    また、女は首を傾げた。

    「それは……考えてませんでしたけど」

    「はぁっ!?」

    目的もあやふやなまま、私を監禁して拷問にかけようとしてたのか……!?
    やべぇ……やべぇ女だぞこいつ……!
    創作部とか以前に、イカれてる!

    「と、とりあえず……!」

    すると女は何かを取り出した。

    ……猫の尻尾?
    本物じゃないだろう。コスプレ用のグッズかな?
    いや……末端に卑猥な形状のプラグが付いている……これは───

    「こ、これを付けてもらいます……! 今思いつきました! あたし、今度これ付けて土下座しなきゃならないんです」

    「な、なんで私が!? あんたつければいいだろ!? 関係ないだろ私!!」

    だが女は末端を持って、私ににじり寄ってきた。

    「初めてだと怖いじゃないですか!? 代わりに試してみてくださいっ!」

    だめだっ!
    話にならん!!

    私は、椅子に拘束されたまま激しく藻掻いて、更に大声を上げた───

    作者からの返信

    え?いや、え?
    ぬりやさん?
    え?
    まだ僕一回しか話してないよ??
    ちょ……内弁慶なんだぞ!!www


  • 編集済

    先日はお邪魔いたしました。
    挨拶が遅れましたが他校文芸部の者です。

    引き抜きなんて恐れ多いです笑
    お騒がせしました。

    部員の進退に引き抜き問題、そして廃部の危機!?

    本当に部活動みたいです。
    カクヨムのあちこちに文芸部できると面白いですね。妄想捗ります笑

    と言うのは冗談として時々拝見して勉強させて頂いております♪

    でわでわ、失礼します。


    追記

    え、え? 挨拶来ただけなのに!?
    「ちょっ、だれか~!!」

    作者からの返信

    このコメントと追記で話を追えた方はすごいですwww

    祐里会計は実は掛け持ちだったとは!

    ギギギ……僕だって、コミュ障なければ所属するのに……
    ザ・内弁慶!www

    こんな部でよければ、いつでも遊びに来てください!🐶

  • 空! 空室!
    コメ欄はリンク生きなかったような……?🤔
    https://kakuyomu.jp/user_events/16818093083999446328
    余談ですが、マラソン選手がいらっしゃったような……w

    作者からの返信

    マラソン選手?
    ぬりや様のこと?
    と思って、ぬりや様のアカウントを見に行ったら、イマジナリー文芸部があって、どっかのロールプレイング部室とは違って、お品がありましたwww

    顧問、あちらの空席にも誘われてましたね……次は引き抜き問題か……。