【チートガチャ】を回せっ! 〜異世界に何回も何回も召喚されるので仕様のウラを突いて爆速で攻略します〜
異世界01.爆速でラストダンジョンを攻略する【獲得ゴールド10000000000000000倍】女子高生
【チートガチャ】を回せっ! 〜異世界に何回も何回も召喚されるので仕様のウラを突いて爆速で攻略します〜
北 流亡
異世界01.爆速でラストダンジョンを攻略する【獲得ゴールド10000000000000000倍】女子高生
薄暗い部屋。足元で光る魔法陣。こちらを見つめる中世ファンタジーな格好の人間たち。
「魔王を倒せば良いんだな?」
「そ」
その通りです。理空の問いにそう答える前に、鎧に身を包んだ男はその場に崩折れた。
理空が、手刀を延髄に叩き込んでいた。足元に、ひと抱えほどの金貨が転がっていた。
「ゆ、勇者様!?」
「勇者様が乱心されたぞー!」
「者どもー! であえであえー!」
王の間に30人ほどの兵士が駆けつける。武器を構え、理空に飛びかかる。風。部屋中を駆け巡る。全員が、倒れていた。理空が、全員の首に手刀を叩き込んでいた。
金貨が、足元に積もっていた。床が見えなくなるほどだ。
【獲得ゴールド10000倍】
これが、この世界で与えられた
それが、兵士達との戦闘を経て
【獲得ゴールド10000000000000000倍】
に、成長していた。
理空は、王の首根っこを掴み、走って逃げる。王の側近達は、ただただ唖然としていた。
武器庫に入った。兵士達が使う装備が隙間無く並べられており、非常に狭い。
「ゆ、勇者様、ど、ど、どうか命だけはお助け……」
王は理空に懇願する。
手刀。王の首に叩き込んだ。ぎりぎり気絶する程度の力だ。金貨が、湯水のように湧き出る。
部屋は、あっという間に金貨で満たされた。それでも、金貨は湧き出ようとした。
「あばばばばばばばば」
理空は、金貨と壁に挟まれ、激しく痙攣する。
際限なく増える金貨。部屋を埋め尽くしてもさらに膨張する。
部屋が、破裂した。
金貨が、花火のように弾ける。理空は、その勢いで空のはるか彼方まで射出され、次元の壁を越えた。
黒い大地が広がっていた。世界の裏側にある、魔族だけが住まう暗黒の世界だ。本来であれば、魔王の配下が封印している「次元の扉」を通らなければ行けない。
広大な大地の中に、洞穴の口がぽっかりと空いていた。
ここが、この世界における「ラストダンジョン」の入口のようだ。この洞窟の地下100階に魔王がおり、倒すことによって元の世界へと帰ることができる。
理空は、大きく息を吸う。
「我は勇者ぞ! 魔王軍の雑魚ども、かかってこい!」
叫んだ。魔王の配下が次々と集まってくる。
その数、666体。理空は2秒で倒した。
金貨が地表を埋め尽くした。
魔王軍666体×100枚×10000000000000000×金貨1枚あたりの重量30g=およそ20兆tが瞬時に発生する。
金貨は地下1階〜99階を一気に貫いて100階まで落ちた。
魔王は死んだ。おそらく、自分が死んだことにすら気がついていないだろう。
この時点で2分50秒。
理空の目の前に、通学路が広がっていた。
理空は駆ける。チャイムが、鳴り始めていた。
今日は高校の入学式だ。さすがに初日から遅刻はしたくない。
理空は校門を突っ切ると、校舎の壁を蹴り上がり、3階まで登る。
理空は、舞い降りるように、窓から教室に入った。
「おはようございます」
クラスメイトが唖然とした顔で、窓から現れた理空を見た。教師も同様だ。
理空は上履に履き替えると、誰も座っていない席を見つけ、着席した。全員の視線が、理空の一挙手一投足に釘付けになっていた。
「え、ええと、これから入学式なんですが……」
我に帰った女教師が、冷や汗を拭きながら話しだす。
理空は、間に合って良かったと思った。
これから始まる高校生活3年間の幸先は、良い。
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