第7話

 武器組と防具組で分かれると更にそこから武器組2人と防具組2人の4人編成で組む事になった。


 俺が組む事になったのは男2人に女1人の3人でそれぞれが剣、盾、槍の武装を所持していた。


 だが俺的には1つ問題があったそれはこの3人が知り合いだった事だ。どんな確率なんだと思いながらも仕方ないと諦める事にした。


 「俺たちは知り合いだけど、君は知らないから教えてくれないか?」


 「ああ、俺は龍崎だ。武装は鎧を使用する。武装には能力はないタイプだ。」


 そう言って俺は自身の武装を刷り込まれた知識の通りに展開してその身に全身金属の鎧を身に纏った。


 それから今回の防衛で組む事になる3人の名前や武装の自己紹介をされる。


 俺に話しかけて来た男の名前は石田。武装は剣を使用し、その剣はエネルギー消費で炎を纏うのだそうだ。


 実演して貰った際には剣の刀身に炎がボッといきなり着火して炎を纏ったいた。このファンタジー現象に少し感激を覚えたほどだ。


 次の自己紹介はもう1人の男で名前は井上。武装は盾を使うそうだが、この盾にはエネルギー消費で攻撃の威力を削ぐ効果があると教えられた。


 最後の紅一点である女は佐藤。武装は槍でエネルギー消費で貫通力を上昇させる効果があるそうだ。


 流石にユニークスキルの事は話したくないので、俺は俺も含めて4人ともがユニークスキルを話す事はやめにしないかと提案する。


 「でも重要じゃないか?そう言うの。お互いどんな事が出来るか分からないと危なくない?」


 「そうよ!それともやましいユニークスキルなのかしら?」


 「まあまあ、落ち着いて。」


 石田の方は言わんとしている事は分かるが佐藤の方は完全に言い掛かりだ。その言動にイラッとするが、そんな佐藤を井上が嗜めている。


 「じゃあ、この場で不特定多数に聞かれる可能性が高い場所で君たちは自身の切り札の話が出来るのか?武装やスキル、必殺技と違ってオンリーワンのスキルの話なのに?」


 そう言う言い返した俺の話を聞いて石田と井上は確かにと納得する様に頷くが、そんな2人とは違って佐藤は不機嫌そうにしているが納得はした様子ではいた。


 お互いにユニークスキルの話はしないという事で決まると、今度はどんなスタイルで戦闘をする予定なのかを話していく。


 そうして話し合った結果決まったのは前衛で敵と対峙するのが俺と盾持ちの井上。遊撃に石田。佐藤は俺と井上の後ろから槍で攻撃する中衛の役割をする事に決まった。


 だがこれも実際に試してみないと分からないし、戦っていたらポジションが変わるかも知れず、ダメそうだった場合は臨機応変にそれぞれ戦うという事になるだろう。


 パーティーでの話し合いが終わる頃には25分を切っており、生産組の行なっていた防衛陣地作りもそれなりに様にはなっている様だった。


 簡易的な掘や石や土、木の壁が建ち並んでいた。この壁の統一感のなさに不安の様な物を感じるが侵略者たちからの侵攻を防ぐ妨害にはなると思われる。


 一つだけ空いている隙間の向こう側に生産組や防衛なんてやっていられるかと思っている様な者たちの姿と光で作られているゲートが見える。


 実際、異世界の侵略者からの侵攻が始まった場合にあのゲートを潜る事で地球側の東京渋谷駅にあるゲートと繋がっているのかと疑問に思うが、戦えない生産組の選ばれし者が逃げるのは仕方ないが、戦闘系の選ばれし者たちには逃げないで戦って欲しいものだ。


 そんな事を前衛組である者たちが戦う戦闘位置へと移動している間に思っていると、転移してから30分の時間が経った。


 『異世界からの侵略者たちが行動を開始しました。選ばれし者に選ばれた者たちは侵略者たちから地球を守る為にゲートを防衛してください。』

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