異世界転生先の王国の第二王女に転生してもうたわ

夜神

プロローグ

22歳になった今日、私は友達をかばって交通事故に遭って死んだ。


いやまさか車がそのまま逃走してこっちに突進してくるなんて思わんやん。

友達を助けられたかはわからないが、確実に私は死んだ。


…はずなのだが。


『よぉよぉ、よく寝れたか?』

「…???」

『あ、俺は時をつかさどる神、時空神だ。』

「???」

『おめぇには今日から異世界人としてどっかの世界で過ごしてもらうぜ!』

「……ハ?」


…いやいやなんで生きとんねんうち。



…説明しよう。

私は死んだのだが、異世界転生してしまったらしい。

眼の前にいる黒猫は、時空神、時をつかさどる神らしい。

黒猫が喋ってる時点でもううちがいた世界じゃないのはよくわかった。


黒猫によると実はあの日、彼氏も他の友だちも駆けつけてきてしまったせいで全員事故に巻き込まれ、大事故になってしまったらしい。

…なにやってん…。


『で、さすがに哀れだったからオマエを転生させたってわけ。』

「まぁ、ありがとうと言うべきか…」

『で、肝心の転生先とオマエの身分だけど』


『行き先は〝テーレ王国〟っていう結構大きい王国の隣の国、〝ラルジュ王国〟でオマエの身分は王女な。第二王女とかそこらへんでいっか!』

「…ん?」

『よし、あとは魔法陣を描いてオマエをそこにぶち込むだけだ!』

「あのあのあの…」

『あっ、ちなみにオマエが助けた子とか彼氏とかもみんな転生させたから会うかもな!』

「ふぁ?」

『んじゃ!がんばれぇ、いってらっしゃい!』

「え、ハアァァァァア"ア"??!!!!」


刹那、私は黒猫が地面に浮き出た魔法陣の光に吸い込まれた。

…あの黒猫許さん…説明早すぎやて…決め方かなり雑やし…。


そんな最悪な状態で、私の意識は途絶えた…。

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