第32話 エピローグ2 奇妙な事件
〜ひいらぎ君の配信を語るスレ〜
『また神回です。』
『今回もやばかった…』
『異能を封じられて、多数の大人に囲まれても全く動じずに反撃とは恐れ入る…いやほんと、どうなってんのよあの子』
『途中からアンチ全くコメントしなくなったの笑う』
『なんなら応援してたで』
『マジかよww』
『魔装カッコよすぎ問題』
『分かる。なんなんあれ、男でも惚れる』
『おれ、斗真くんのチャンネル登録したの民』
『オラもナリ』
『あんなん登録一択やろ!泣きながら応援したもん』
『これでまだ2回目の配信というのがすごい』
『今回の件で心に傷負ってないか心配やで』
『俺たちはとにかく応援しよう!』
『せやな!』
『ひいらぎ君、次はどんなダンジョン行くんやろ?』
『代々木の森林ダンジョンとか喜びそうやない?あそこめっちゃ幻想的だし!』
『たしかに!なんか、まさにファンタジーってとこだよな!』
『わかる!俺もこの前行tjdgwpmjtwtjmtwgおぉのま』
『?』
『おい?』
『何、荒らし?』
『ひょっとして、例の噂って本当だったのか…?』
『どういう事や!?』
同日、夜。
蓮司が水晶ダンジョンから帰路について約2時間後、スレッドの謎の書き込みから15分後。
道路の真ん中で、一人の男性が倒れていた。
周囲には立ち入り禁止のテープ、付近には野次馬と、複数のパトカー、そして防護服を着た警官が数名と、スーツにロングコートを来た警察が更に数名。
「……危ねぇとこだったな…」
一人の年配の刑事がそう呟くと同時、テープをくぐって、新たに二人の警察官、梓と理人が年配の刑事へと話しかける。
「すみません、遅れました。」
「いや、仕方ねぇこった、あんな事件のあとじゃぁな。体は問題ねぇか。」
「少し痛みますが、問題ありません。」
「自分もッス!」
「そうか…あんまり無理はすんなよ。」
「ご心配ありがとうございます。それで、状況は。」
「とりあえず最悪は免れたってところだ。とはいえ、どう転ぶかわかんねぇからな、ひとまず近くの病院に急いで運ぶところだ。」
「……また、ッスか。」
理人は担架に乗せられた男を見て、そう呟く。
「あぁ…今月入って、もう6件目だ。全く、何がどうなっているのやら…」
「発見時の状況は?」
「前と同じだ。道路の真ん中で、狂ったように踊ってたとよ。今回は車通りが少なく、また発見も早かったんでな、とりあえず生きちゃいるが…それでも、異常な興奮状態だったらしい。」
そう言うと、刑事はタバコに火をつける。
「全く、おかしな事件だぜ…」
担架で運ばれた男のスマホは、とあるスレッドを開いたままだった。
そのまま更新される書き込みには、こう投稿されていた。
『どういう事や!?』
『代々木ダンジョン、最近妙な噂があるんだ…ダンジョンから生還した筈なのに、ダンジョンの外で、皆おかしな死を遂げているって…』
to be next dungeon…
──────────────────────
という訳で第二章はここまでとなります。
近況ノートにあとがきを投稿致しましたので、是非ご覧ください。
次の章について、少し言及させて頂いております。
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