いじめっ子ギャルが家に凸ってきたんだが!?
こひる
家凸♡
※この作品はASMR形式です。
(ピンポーン)
「おはよう!ねえ、居るんでしょ?もうお昼だし、寝てるってことは……ないよね?」
「……入るね?」
(鍵が開き、家のドアが開かれる)
「おはよー………起きてるんでしょ?布団から出ない?ご飯買ってきたんだよ?」
(買ってきたものを入れた袋を机の上に置く)
「ねえ……そんなに怖がらなくてもよくない?」
「あのさ、聞いて?もう君をいじめる人はいないんだよ?もちろん私ももう君に何もするつもりはないし、あいつらにももう君に嫌がらせをしないように言っておいたからさ。だからさ………そのぅ………」
「えっと………」
「ううん、あの!!!聞いてほしいんだけど………私ね?君のことが好きなの。だから前までいじめてたみたいになってたのは気持ちの表現が下手だったというか私が馬鹿だったというか!その気持ちも君がこんなになってから気が付いたの。だから………ね?」
「………いや、ううん、なんでもない。いきなりでごめん。でもやっぱりこういうのははっきり言っておきたくて。これも、自分勝手かもしれないけど………」
「………あ、そうだ!ご飯買ってきたんだよ?チーズ牛丼!君好きだったよね?」
(袋から牛丼を取り出し、机の上に置く)
「食欲があるようなら食べてほしいなぁ………って」
「あ!布団から出てきてくれたぁ!やっぱりおなかすいてたんだね?いいよ、好きなだけ食べて?」
「ねえ、違う。違うってやめて。犬食いて食べろなんて言ってないでしょ?お箸もあるじゃん。だからやめて!」
「やめろって!!!!」
(机を叩く)
「………あ、ごめんそういうつもりじゃ…で、でもね?聞いて?私はもう君にあんなひどいことは言わないから。ね?」
「私も馬鹿だよね………君がこんなになってからこんなことしても………」
「………あ、デザートにゼリーも買ってきたからここ置いとくね?好きな時に食べて?あ、飲み物もここに……」
「違う。水をかけるわけじゃない。これは君が飲むかなって思って用意しただけだから」
「………ねえ、そんなにビビらなくてもよくない?謝ったじゃん。ねえ聞いて?私の言うこと聞いてよ。ねえ」
「あっ、違う。違うから!言うこと聞いてってのは命令を聞けって意味じゃなくて、私の声に耳を傾けてって意味だから!」
(距離を詰めようとする)
「ねえ、違うから!殴るんじゃないから!ねえ、何もしないってば!!そんなにびくびくしないでよ!!」
「ねえ、もう私一週間以上通ってるでしょ?その中で一回でも暴力振るったことがあった!?殴ったり、蹴ったりした!?!?何もしないって!!言ってるでしょ!!!?」
(ひとしきり叫び、ぜえぜえと肩で息をする)
「あ、ちが………」
「ごめん、そんなつもりじゃ………………もう、今日は帰るね?」
(部屋から出る)
「はあ………どうして、どうして私はいつもうまくいかないんだろ………いや、私が悪い、か」
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