第4話 「中峰国師座右の銘」
「末世の比丘(坊主)、かたち沙門に似て心に慚愧無く、身に法衣をつけ、思い俗塵に染む。口に経典を誦して意(こころ)に貪欲を憶い、昼は名利に耽り夜は愛着に酔う。外(ほか)持戒を表して内密犯を為す。・・・」で始まる銘文。
姿形だけは坊主だが、能書きや肩書ばかりで中身がない。真理ではなく酒や女にたよる心の弱い人間。そういう坊主を多く見るようになってきたら、もうその社会は末期であるという、中国の禅坊主自戒の言葉であり予言でした。
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太平洋戦争中、零戦パイロットとして活躍された坂井三郎氏による「零戦の真実」「零戦の最期」「零戦の運命」3部作には、太平洋戦争開始から末期に至る日本海軍の組織としての隠蔽体質が、克明且つ、わかりやすく述べられています。
坂井三郎氏は、零戦パイロットとしての技倆や度胸はもとより、その類い希な知性・見識と、リベラルな精神・透徹した理性によって、欧米の歴戦の勇士たち(戦闘機パイロット)、航空機の専門家・戦史家に絶大な信頼を寄せられていた方です。
その百千錬磨のエースパイロットが「戦闘以前の問題」として、ご自分が所属した海軍における、首脳部の呆れた人間性や「殺し合い」という神聖な仕事に対するいい加減な姿勢を知り、憤懣やるかたなき思いを述べられています。
「零戦の真実」「零戦の運命」「零戦の最期」3部作。
要は、多くの若く優秀な日本人(パイロットたち)が、戦闘機の性能や操縦技術以前、海軍の官僚・上層部によって殺されたにも等しいと仰るのです。
組織としての欠陥・腐敗、そして、なによりもその陰湿な隠蔽体質については、一部日本人の特性なのか。先頃の鹿児島県警での騒動、これまでの警察や検察の悪事とその隠蔽体質とは、日本を再び「敗者」にすること間違いない。
民間人がいくら頑張っても、政治屋・マスコミ屋・警察屋という利権集団が、かつての日本海軍上層部のような体質である以上、すでに国家としての国際競争力など無いに等しいのです。
坂井三郎
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9D%82%E4%BA%95%E4%B8%89%E9%83%8E
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