はっきり言わないのに、言ったことにして責任逃れをするのは、ズルくないだろうか？

第1話 「不要不急の外出は控えてください」

　近頃はすっかり暑くなってきて、熱中症注意喚起の内容を地域の防災放送で聞くことが多くなった。

　「気温が大変高くなっております。不要不急の外出は控えてください」というようなもの。しかしながら、これが大変無責任なものに思えて仕方がない。

　「不要不急の外出」だと？

　このような言い方をすると、「仕事は仕方がないが、遊びはダメだ」というような声が必ず起こる。しかし、たとえばテーマパークに行く時、利用者としては「遊び」であって、その日ではなくても良いことかもしれないが、現場で働く従業員にとっては、「仕事」であり、必ず行かなければならないものだ。でも、そもそも「遊び」の人が来なければ、仕事がなくなってしまう。それなのに、「不要不急の外出は控えて」なんて、無責任なことにしか思えない。

　「とりあえず言ったから、解釈も結果も自己責任でお願いね！」って言われてる気がする。しかし、それは誰に言いたいことだ？自己責任を理解している人は、そもそもこんな放送がなくても、自分なりにうまくやって他人のせいにはしないだろう。そうでない人に言いたいのなら、もっと細かく言わないと伝わらないんじゃないだろうか？

　「・・・気温が高くなっております。外出の際は、水分・塩分の補給を忘れずに、計画的な行動を心がけてください」くらいは言ってほしい。