実力至上主義の最強術師
シャチマくん
プロローグ
第1話「実技試験」
これはとある人類を舞台にした物語。そこで登場する青年は最強と呼称されるほどの術師として名高い実力を有していた。そんな彼は実亮至上主義をモットーとして掲げ、「ライバルたちを迎え撃つ。そうやって彼は無双するのであった。
古来より人間は魔力を身に宿しており、それを駆使して魔術を扱っていたとされている。そんな人類が魔術を以て発展させた世界俺は生まれた。そこで俺と言うのは百年ぶりに誕生した逸材だと噂が流れるほどである。
そんな俺の名前は
それから俺は部活動に入らず、魔術競技会で大活躍を施すほどの実力を見せ付け、今年の夏休みに行われた最後の大会で引退することになった。それ以上は俺も受験生として勉強に励むことになったが、魔術競技会の成績で推薦状が出ると聞き、念願の【私立魔術育成高校】に進学を予定している。成績でも言えることがあったので、進学できる確率はほぼ決まっているとされ、俺は余裕を持って勉強に励んだ。そこで最近になって問題とされている事件に注目する・
「ええー。最近では通り魔がうろついていますので、友達と固まって下校してください。決して鉢合わせないようにお願いしますよ」
(ほう? 通り魔か? それなりに強いのかな?)
俺は内心で良からぬことを企んだ。それも実力を試すため、通り魔を相手してはどうかと考えたのである。
(よし! だったら俺が片付けてやろうか?)
そんなことを企むと、俺はわざわざわ狙われるように仕向けるのであった。
※ ※ ※
そして通り魔を倒すために準備を施し、相手から出て来るのを待つ。すると、案外簡単に現れるものだと思えるほど容易く声尾を掛けられた。
「やぁ、君? どうやら僕を待ち構えていたの?」
「あぁ。俺は魔術競技会で対人戦闘は通常の人間よりも優れている。そこで丁度良いからお前に挑戦しに来た!」
「わざわざ殺されに来るとは相当な自信があるようだな? 良いだろう。魔術競技会を通して身に付けた実力を見せてご覧よ?」
「望むところだ!」
俺は第二の術式で暗王剣を生成し、大鎌を持った通り魔を相手に向かって行くのであった。俺はこの術式を使うなら決まって相手が武器で挑んで来た時だ。武器を相手にする時はこちらが不利にならないようにするのが適していると思っていた。そこで大鎌を奮って来る通り魔を相手に俺は術式で生成した魔剣で戦おうとする。
「さぁ、来いよ!」
「良いぜ? 行くぞぉぉぉ!」
通り魔は大鎌を振りかぶりながら、間合いを詰めて来るが相手が距離を縮めるまでの間に術技を駆使して身体強化を図った。それも俺が良く愛用している術技で【ダークフォース】と呼称する。それで身体機能を強化させた上で相手の動きよりも性能を上げ、通り魔以上の攻撃以上の速さで立ち向かった。
「はぁっ!」
「遅いな!それじゃあ俺の動きに付いて来れないぞ!」
「なんだとぉ⁉」
術技によって強化した身体機能で相手の動き以上の速さで回避しては、そこから手元を斬り付け、致命的な傷を負わせる。それが的中すると、通り魔は大鎌を手から離してしまう結果をもたらした。この時点ですでに決まったも当然で、俺は相手が逃げられないように膝に向かって斬り付けたのだ。
「ぐぁぁぁ⁉」
「これで遠くまでは逃げられないはずだ。大人しく捕まっちまいな」
「畜生ぉ! こんな容易く捕まってしまうとはぁ⁉」
俺はすぐに警察へと通報した。そこでしばらくして駆け付けた来た警察官によって通り魔は逮捕され、それでも事情を話すことでお叱りを食らってしまったのである。しかし、通り魔に無事に逮捕できたことだけは称賛に当たり、俺は特別に懸賞金を受け取れたのだ。さらに学校中で噂になり、遊泳人になれたのであった。
※ ※ ※
それから俺は受検勉強を欠かさずして試験を迎える。入試テストは楽にこなせたが、肝心の推薦状が出ている生徒だけで行われる実技試験に参加し、そこで勝ちを巡った。
「ルールは簡単! 推薦状をもらっている生徒のみで、ランダムにトーナメント戦を行ってもらう! まず残れるのは上位四名だけがか要注意ね!」
参加者は全員で三十二名。その中でトーナメント戦を行うと言うが、そこ通過できるのはたったの四名だ。しかし、最強とまで言われた俺の実力なら、どんな相手でも倒せる気がしてならない。自身を持って向かって行くのであった。
まず四試合目で俺の順番が回って来て、相手と正面で向き合う。この時点で負けることは決してないと思うほどでしかなく、俺としては楽な戦いになると予測できた。
ここで俺らは魔術に負けず劣らない新技術を用いてお互いに現在の身体能力値機械にスキャンして、纏めたでデータを基に自分の分身を利用し、それ同士を戦わせることによってリアリティを追求するのだ。それによる実践が施されることにより、死に近い🅂念頭経験もお手の物である。もちろん刃物で斬られたら血が出て、骨が折れた際には痛みも再現されるのだった。
「これは手強いな? 噂に聞く相手じゃねぇか? よろしくな?」
「丁寧にどうも。しかし、この場限りで会わなくなるのは目に見えてるよ」
そうやって挑発を施すと、相手は渋い顔をしてから戦う態勢になる。構えた瞬間に分かっていた勝敗なんかじゃあ俺としては満足も出来ずに終わりそうだった。
「スタート!」
「俺だって推薦枠を勝ち取ったんだ! ここで負けるほど無様じゃねぇ!」
「そうかな? そうとも言えないんじゃない?」
俺は魔力を蓄積させ、第一の術式を構築すると、すぐさま間合いを詰めて来た初戦の相手を前に暗黒のエネルギーとして放出した。少し加減はしたが、それでも威力は十分すぎるほど高く、場外に押し出されるのである。呆気なく決まった勝敗に対し、観客席はで見ていた教師陣からはかなりの拍手をもらった。それが俺的には嬉しくてついほころんでしまうのであった。しかし、注意されることはない。
それからの相手もあっさり勝利すると、その時点で俺は実技試験に合格が決定した。しかし、まだ二試合ほどあるので、そこでも勝ちに行きたいと思う。今度の相手は推薦枠の中でも勝ち残りを決めて来た奴らだ。どこまで楽しませてくれるのか、それが気になるところだった。しかし、俺としては負ける気になれないと、そう思い至るばかりである。
そして俺が決勝戦で相手するのは女子だった。前に行われた試合の戦いは公開されない分だけお楽しみとなっているので、俺も相手がどう出るのかは分かっていない。しかし、それで負けてしまうなどありはしないと、俺は内心で誓うのであった。
「さて、この勝負も頂いて行くぜ」
「そうやって調子に乗っていられるのも今のうちよ? この場でしっかり見せ付けてあげるわ」
「良いぜ? 来いよ」
相手は女子だったけど、威勢の良いことを口にして来たので、どれだけの実力を持っているのかが気になった。きっとこちらの攻撃手段も分かっていないだろうから、ここは少し様子見で行こうと思われる。
「スタート!」
「一気に決めるわ! これでも食らいなさい!」
すると、いきなり地面に手を突いたかと思ったら、彼女はすぐさま氷結を放ち、触れた箇所を通して凍らせに来た。一目見た瞬間に俺は相手の氷結で凍らされないように波動を放って途切れさせる。それが及ぶと俺に届きそうになった氷結が一気に吹き飛び、そのまま風圧が巻き起こった。それによって彼女は視界が塞がれ、そこで風が止んだと同時に彼女が視野を取り戻す。そしたら、自分の攻撃が通じなかったことに対して彼女は絶望した表情を見せた。
「そんなぁ……」
「さすがに氷結が消し飛ぶほどの威力を誇ったが、お前を場外に押し出そうと思えば楽にできる」
「くそっ! ここまでなの⁉」
俺は最後にもう一発だけ波動を放出することで、相手には終わってもらおうと考えた。ここでの勝敗はすでに決まっているも同然だったからだ。彼女が相手ではこれ以上は臨めないと判断したので、俺はこのままはどうで場外に押し出す戦法で片付けるのだ。
「きゃぁぁぁ⁉」
そうやって俺は決勝に勝ち残った。これで残るは一試合だが、この後で出て来る相手はかなり手強かったのだ。それも相手はjそいにも関わらず唯一俺が倒せなかった相手だと言える。
「さて、いよいよ決勝戦が始まるよ! これまで戦って来た推薦枠のメンバーたちに見守られながらも、最後に勝ち残ったのはこの二名だ!」
俺はそこで少しだけ休憩を取ると、その後ですぐに決勝戦は始まった。そこで俺が相手するのはどう言った相手なのか、それが自分にとって最大の見せ場だと言えるが、果たして一体どうなってしまうのかが試される。ここで勝ち取れば俺もトップを目指して行けるうちの一人として数えられるのだろうと思った。
(緊張するが、これまでの相手を見て来た中だと、俺が最強でも過言ではないかもしれないな)
しかし、何で決勝の相手が女子なのかが少し油断のしどころだった。決勝に勝ち残るだけの相手だとしても、俺以上の存在は思っていたのだ。それがまさに窮地に立たされた時に後悔として表われることだったかも知れない。俺はこれからそれを味わうのであった。
「さて、一人ずつ意気込みを聞いてみよう! まずは妖太選手から!」
「俺は魔術競技会で優勝した回数によって圧倒して来ました。そこに立ち続けた経緯を以てこの戦いに挑みたいと思います」」
(決まった。後は圧倒的な実力差を見せ付けるだけ「)
「私は父のようになりたいと思ってここに立っています。父はベストウィザードに選ばれるだけの実力を持って今も犯罪組織と対峙しているのです。損のお手伝いが出来るほどの実力を付けるため、私がこの場で勝たなければなりません。手加減は無用です。貴方のことなら魔術競技会で見掛けた時があります。貴方と戦うためにこれまで必死になって訓練に励みました。試合には一度も出ませんでしたが、今この場で交戦できることが私としては誇りに思えます。どうか正々堂々と挑戦しに来てください」
(んぅ? 父がベストウィザードにいるのか? それは侮れないな)
その時、俺は初めて警戒心を抱いた。しかし、負けることだけはあってはならないと思い、ここは瞬殺を狙うのが妥当だろう。そう思って魔力の流れを全身に巡らせ、いつでも波動が放てるようにするのだった。
「それではいよいよ決勝戦を始めたいと思います。両者には負けられない戦いがあるでしょう。なので、正々堂々と戦ってください! それじゃあスタート!」
(これで決める……!)
俺は構わずに波動を放ちに出るが、それは彼女に攻略されてしまう。
「はぁぁぁ~!」
「その手は想定済みです!」
どかーん!
俺の放出した波動は打ち消された」。そこで俺は一体何が起きていたのかが¥把握できないでいた。
「な、何が起きた……?」
「打ち明けるのも何ですが、貴方の波動なら私の衝撃波で打ち消せます。これで互角になれたなら、それだけで幸いです」
「衝撃波だと?」
(まさか同じ出力で打ち消したのか? マジで厄介な相手だな?)
今のは俺の本気ではないが、この女が言うには魔術競技会で見ていたとすると、俺の戦術はお見通しと言う訳だろう。しかし、だったら本気で放つのも訳ないと思った。この威力なら人間の身体を粉砕させるだけの魔力はある。もしこれが攻略されたなら、俺はこいつをライバルとして見でも良いと思った。
「だったらこいつを食らいな! 最大出力ぅ!」
「来ましたか? それなら私だってぇ!」
(マジかよ。こいつもまだ本気じゃなかったのかぁ⁉「)
「うぉぉぉ!」
どかーん⁉
そこで思いっきり相手に向けて放った波動も、彼女が施した衝撃波で互角に留められた。俺はこの時にふと思ったことがある。それは彼女と同レベルと見ても過言ではないと言うことだ。それが今まさに証明されたことで、俺の内心には焦りが見られる。だが、決して勝ちを譲った訳ではないと、心に誓うほど俺にとってこの勝負は重要だった。
(今まで一度も負けたことないのにこんなところで敗れるはずがない……! 俺だったらこの場で勝利を収めて見せるんだ!)
まだ負ける気はさらさらなかった。なので、俺は奥の手に出たのである。
「ならば、肉弾戦と行こうか?」
「本気で来るようですね? しかし、簡単に間合いが詰められるとは思わないでください」
「波動で対抗しつつ間合いを詰め、そこから殴りに掛かるのが適切かな?」
「出来るならして見なさい!」
(随分と威勢が良いじゃねぇか! だったら本気を出して戦って見せようじゃん!)
俺は術技でもある【ダークフォース】を駆使して身体機能を高め、強化すると共に相手かtら勝利を掴むための策を出来る限り尽くした。そうすることで俺は彼女から勝ち取るのだと全力で向かって行く。相手との距離を縮めながら、俺が軽く波動を放出させ、それに対応している隙を捉えるのであった。そこまでは完璧な作戦だったが、それでも彼女としては対応できないほどでもないようだ。彼女も波動に対して多少の衝撃波で打ち消し、そこから自分も間合いを詰めて行き、殴れる範囲内まで来ると、そこで相手が出た策がかなりのダメージを与える。
「インパクトスマッシュぅぅぅ!」
その拳が俺の腹に的中すると、それに触れたと同時に衝撃が走る。そこで俺の身体に受けた衝撃はかなりの激痛を走らせ、それを食らうのだけはまずかった。
「ぶはっ⁉」
「今だぁ!」
(負ける……⁉)
ドカーン⁉
彼女の術技を真面に食らって、俺はそのままよろめくと、そこから衝撃波を受け、場外まで吹っ飛ばされた。油断した結果によって無敗記録は破られたのである。こうして決勝トーナメントは終わりを告げた。
※ ※ ※
俺が意識を取り戻した時には、すでに決勝は終わっていた。何故こんなところで寝ているのか一瞬だけ疑問に思ったが、そこで俺の腹に走った痛みを思い出して彼女のことがすぐに蘇る。
(俺は一体……?」 もしかして負けてしまったのか?)」
そう思っていた矢先に傍から声が掛けられた。
「大丈夫ですか? すでに決勝トーナメントなら終わりましたよ?」
「その声は?」
「どうも。私の名前はチユヒールと申します。魔術育成高校の保健を担当する者です。よろしく?」
「よ、よろしくお願いします」
俺の傍で見守ってくれていたのは、どうやら保健の先生だったらしい。それにしても俺にある記憶が正しければ、すでに負けてしまったのだろうと思われた。それが非常に悔しくて、俺としては無念だったのだ。しかし、俺はそこで泣くことはしなかった。
「まさか敗北するとは思わんかった。この俺が負けるなどあってはならないのに……」
「さっきまで貴方の対戦相手が心配して来ていましたよ? 少しダメージが強すぎて記憶に残っていたら申し訳ないですって。良い子ですよね?」
どうやら俺を心配するだけの余裕があったようだが、自分としては嬉しくない話である。あの場で自分に勝った相手が何を言っても、負けたことに変わりはないのだ。そう思うと心から涙が溢れそうになる。しかし、俺は涙を見せるのではなく、ぐっと堪えて泣くのを我慢した。俺としては異性の前で泣くなど出来ないからである。みっともない姿を晒さないようにするのが一番かっこ悪く見られない方法なのであった。
それから俺は十分に安静にしたと思われるので、その後からは帰宅すると言っては、そのまま自宅に向かって歩み出す。それを保健の先生は見送ってくれ、俺の帰る姿を最後まで見守っているのだった。
こうして実技試験は終わりを迎え、最後に俺は帰り道で泣きじゃくることになる。しかし、ここで抱いた分の悔しさは、また今度の機会にでも見返したいと思うのだった。
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