邪竜物語
黒竜
壱
この世界はなにが基準なのか。
力なのか、それとも権力なのか。
その答えはない。
この世界には魔法がある。
魔法は生活には欠かせないもの。
魔法は便利で素晴らしいものである。
しかし、大きな力は戦いに使われてしまうものである。
戦争はこの世界の大きな力の大きな代償だと思う。
人は生きるために戦ってきた。
今は権力のための戦いが起こっている。
権力者の下で生きているものにとって、
戦いは生きるためのものである。
しかし、いつか権力者の思惑が知られるとき、
人は権力者を切り捨てる。
このことはどこにいても変わらない無常ではないものだ。
無常なのは人の行為だけである。
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