その16

・フレデリカは折り目正しく貴族の挨拶をした。

・月に照らされた夜闇の下、錬金術師は魔剣精霊と凄絶な闘いを繰り広げていた。

・「ふふん。ここは雪山をよく知ってるテトラさんにお任せあれ」ヘアゴムでポニーテールを結いながら、百戦錬磨のエルフが先頭に立った。

・子の眼の前で母親をこれみよがしに喰らう。絶望に顔を歪ませる子の姿を楽しむオーガに、ティルは義憤を覚えた。

・皇子にとって皇帝の処刑実行は実の父を殺すことだ。彼の情実を考慮すれば葛藤の末に我々を裏切っても何らおかしいことはない。

・「今払えなくたってでぇじょうぶだ。それがなきゃ嬢ちゃんの仕事ができねぇんだろ? 金が入ったら払ってくれ」 売掛の約束を交わしたセルカはもう一度お辞儀して工房を後にした。

・泉に立っていたのは、妖精と見間違えるほど目もあやな少女だった。

・魔術協会の研究に資する人材だ。

・こうした制度で冒険者を誘致しているということだ。

・降りても降りても変わらない、まるで無限牢獄のような迷宮探索に各々食傷していった。

・あまりに無惨な現場を見たので、犯人に対する憤怒を隠すことなどできなかった。

・治安の維持とコミュニティの団結は不可分な関係にある。

・浩介による交渉中のトラブルは、結果として会社に味噌をつけることとなった。

・凶悪な魔物たちが跋扈する洞窟である。不条理な死というものがあってもおかしくはない。

・春風駘蕩たる風に髪を靡かせながら、彼女はふふっと微笑んだ。

・迷宮で見つかった宝具をめぐり、両ギルドの間では鞘当てが起こった。

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