黒百合

@M1I2

第1話 出来事

「やばい、遅刻する!どうして起こしてくれないんだよ!」「何回も起こしたわよ!」俺、高校2年、高崎隆はいつもより遅くに起きて学校に遅刻しそうになっていた。俺がここまで遅く起きるのは初めてで昨日はよほど疲れていたらしい。っとそんなことより今は急がないといけない。「行ってきまーす!」よし、この感じだと間に合うな。俺は走っていると前に1人の後ろ姿が見えた。「おはよう!お前も遅刻か。」「いやまだ間に合うわ!」こいつは俺の昔からの友人の高橋歩だ。「よし着いたー!」そうして走ってるうちに学校についていた。「いや待て教室までが遅刻との勝負だ。」そうだ。ホームルームに間に合わないと急いだ意味がない。俺たちは急いで階段を駆け上がり教室に向かった。

「いやー危なかったな。」「まぁー俺たちなら大丈夫だろう。」それもそうだ。俺たちは部活で陸上部で長距離をしている。「おはよう!」

「おぅ!おはよう!」「隆達いつもよりギリギリだったね。」この子は俺の唯一の幼馴染で初めてできた彼女の清野明里だ。「明里今日も可愛いなー。」おっと口に出てしまっていた。まぁ実際に可愛かった。すると明里は顔を赤くして照れていた。そしていつも通りにチャイムがなり、授業が始まり、そして放課後になる。

「今日帰り寄り道する?」明里が聞いてきた。するとそれに乗っかって歩も行きたいかのように目を輝かせていた。「ごめん俺今日は家に母さんと妹がいて父さんは今日帰りが遅くて、少しだけになるけどいい?」「隆がいけるなら少しでも私はいいけど」「俺もいいよ」そうして俺たちはいつもの駄菓子屋さんによってアイスを買い、公園で食べていた。もう夏だささがに熱い。「隆今日は大変だね。」「いやそんなことないよ。妹は可愛いし俺も好きでやってることで母さんに負担はかけれないから。」「隆のそういうとこ好きだよ。」「なんだよ。照れるな。」「ちょいちょい、俺をひとりにしないでくれ。」時間は5時を過ぎていた。「もうこんな時間か、そろそろ帰らないと。」「そうだね。」帰り道も俺たちはいつものように話しながら帰った。「ん?」俺はなぜか家に対して違和感を感じた。おかしい。こんなことはない。とにかく母さんたちの元に行かないと。俺は家への違和感の正体が分かり焦り始めた。それはなぜか家の前に置いていた置物がなぜか欠けていた。「おかしい。」母さんはこういうのを特に気にするタイプだった。俺は急いで玄関を開けて家に入った。いつもなら母さんのおかえり。の声が聞こえるはずだった。それが今日は聞こえない。俺は震えながらパニックになっていた。「母さーん。由美子ー。」俺は家族の名前を呼んだが返事がない。その時俺は最悪のことを考えてしまっていた。それはもしかすると母さん達は生きていないかもしれないということだ。

俺は恐る恐るリビングのドアを開けた。最悪の考えが的中してしまった。俺はその場に倒れ込んだ。そしてそこからは俺の記憶がない。意識を失ってしまっていた。不幸中の幸い玄関は開けたままだったので近所の人が見にきてくれて通報してくれていた。俺は気づくと病院のベッドの上だった。そして横には下を向いて涙を堪える父さんがいた。

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