10代から20代の時に書いた詩(10)
天川裕司
10代から20代の時に書いた詩(10)
「無題」
また恋をした。近くに居たからだ。おそらく二度目だ。僕は〝生きなきゃならない〟と改心した。自殺はもう辞めてみよう、と思ったんだ。だから恋をしようと思った。恋をすればその先で結婚と生活が見え、〝生きる〟という証にもなるからだ。それで親も安心してくれる。もう、悲しませたくはない。でも、僕は、心から愛する人でなければ愛せない。この世には運命というものがあるらしい。〝誰かと誰かが…〟みたいな。それに関係無く、と思い込んだが、欲の強さでその芯が消されてしまう。そして誰も欲しくなくなるのだ。それが何の苦しみも無く続いてくれるのならいい。けれど、何故か孤独が付き纏う。人は何を言っても、成功の人生を望むもの。
この世の人には迷惑掛けない。だから理想の人、僕を暖めて欲しい。
…人はShy……壁……生きる事… 神様、一生、一人で居なきゃ…
言葉だけであの人の気を引くのはやめたい。伝えるのは言葉だ。
「サガ、死んだって」 「ウソ――、ホンマに?」…
強くなる時もあれば弱くなる時もある。
強くなっている時に、その逆方向の自分の弱さに気付く。ここをこうしたら、きと自分は弱くなってしまうだろう、と。
確かに寝ているだけじゃ、眠ってる儘じゃ、何も起きない。(笑)
クラスがなくて寂し過ぎると、クラスがなくて自由だと、雨と太陽と風が吹く日に思う。
臆病と常識は一つ違い(笑)。
男の人生の全ては、女じゃ、ないよね。
誰の悪戯か、僕には女が欲しい、って言う孤独の欲があるんだ。早くそれを失くしたい。
「親と神様に対する最後の誠意」
何がどうなろうと、生きる勇気が欲しい。
本当の俺を知ったら、皆逃げて行く。急いで俺の周りから離れて行くんだ。本当の俺とは、生きてること自体、それだけで恐ろしいものだと分かった。
自殺を前に思う事。自分が思う理想の女(ひと)を創りたい。
誰もが心底そう思う。そうであればいいのに。自分で、創りたい。
金になるならどんな流行でも気にしない人間。明日の為なら、と、その場は自分を応援する。笑えればそれでいい。何故、俺はこれほどまでに弱いのか。
肉体を求め合う事を、神は汚い事だとは思わなかったのか。
今と昔は紙一重、裏表の違いでもないのだ。日々、恋愛と社会の中を生きてる思春期は、どうしようもないだろう。
感動的な映画を観て、〝奇麗だった〟と一言。また明日を生きねばならないのだ。
人は他人(ひと)を裁き、語りたがる。その先の模範が自分であるからだ。
ジャッジメント曰く、〝私は死にたくない、私だって人間なのだから〟
〝どうなってもいい〟気持ちの昂りで一瞬そう言う。だが見栄張りで簡単に言うものじゃない。〝試しに銃の引き金引いてみ給へ〟とでも言われりゃ、前言撤回しなければならないのだから。
「男と女」
男・女。男は女に、体と心とを縋り付け、女は同じようにした。しかし、それは見せかけで、自分の中の創造をその他人(ひと)にすり替えているに過ぎなかったのだ。ある自分が、〝そういう見方もあるんだ〟と言えば心はぐらついた。春夏秋冬、それらは人間に関係なく進んでいると思えばいい。理想の人ならば、別れが来る不安が無い。突如襲う哀しみも無い。人間(ひと)は思う、〝暖めてほしい〟と。
一時(いっとき)の気の迷いでものを書き続けていた。他人は又そこに付け込んで僕の悪口を言う。その度、その人は悩まなくてはならない。人間(ひと)である以上、生き方は同じなのだから。
もう絶対に彼女に会いたくない。
もう絶対に友達に会いたくない。
嫉妬に狂う自分を殺してしまいたい。
あたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしいあたためてほしい
〝何てことない〟と言えば何て事はないのだが、一つ思い込むと、ここまで思い込めば事もあるんだ?
「この世での安眠」
こんなに書いた後じゃ、生きる事が辛い。以前、何か書く事によって、強くなれた時もあったが、それは時々らしい。そう、〝生きる事が辛い〟のも時々なのだ。僕は眠りに就いた。―――――
「この世での安眠」
人の足音が聞える。僕も早く起き上がってその足音を立てて皆が行く方向に向かわねばならない。その先にはきちんと社会と流行とが待っててくれる。でも僕は今寝ている。さっきから心で呟き続けた人がやっと今、姿となって見えた。その膝元に縋っている。〝まだこのままで〟とその優しさに気付く。その間でも、誰かに時間は過ぎて行くのだ。
あの娘が僕を愛してくれたなら。
10代から20代の時に書いた詩(10) 天川裕司 @tenkawayuji
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