恋の続きは喫茶店で
なのはな。
プロローグ
「大きくなったら、王子様みたいな男の人と出会って素敵な恋をするの!」
「将来の夢はね、かわいいお洋服をいっぱい作って沢山の女の子を幸せにするんだ!」
なんて幼い頃は無邪気に自分の夢や理想を友達と語り合ってたけれど。
いつからだろう。だんだんあのキラキラした夢が壊れていって、そんな夢物語はごくわずかな可能性でしか叶うわけがないと分かってしまったのは。誰が言い始めたわけではないけど、それでも分かってしまったんだ。
いつからだろう。夢を語ってキラキラと色鮮やかな世界で夢を追いかけていたはずが、いつの間にか諦めることが当たり前になって段々と世界が色褪せていったのは。
いつからだろう。叶わないことが前提で何か物事を決める時に、諦めることから考えてしまうようになったのは。
いつの間にか、愛想笑いが得意になって本音を話すことができなくなってきている。
そんな時、彼との出会いが再び私の世界を色鮮やかに照らしてくれた。
彼にこの事を話すと「僕はそんな大した事してないよ」なんて笑いながら言うかもしれないけど、それでも私にとって彼はどうしようもなく眩しくて、まるで暗闇の中に差し込んだ一筋の光のような、そんな感じがした。
これは不器用な生き方をしてきた私の小さくて大きな恋の物語である。
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