少し違う世界に転生した
@merukii
一章成長
転生そしてTS
初めまして、俺は涼宮祐樹。
いきなりだが俺は死んだみたいだ。なんで死んだのかもわからない。
生前の俺の人生はあまりいいものではなかった。
一つ目の理由は親がクs……ゴホン、あまりいい親ではなかったのだ。
五歳の誕生日からごはんを作ってくれなくなり代わりに一日百円の小遣いをもらいそれを使って食いつないだ。と言っても近所のおばちゃんからごはんをもらったり、山に俺しか知らないアジトがあり、それの近くにある木の実や野草を食べて飢えを凌いでいた。
そして二つ目の理由は自身の生まれた性別だ。
俺は男に生まれた。正直これだけなら話し方としっかりと合ってるじゃんと思われるだろう。
実際、小学五年生にネグレクトなのが他の大人に発覚し児童養護施設入った。
その時に飢えを気にする必要がなくなり考える余力ができ、俺は性自認が女なのだと確信がついた。それを施設の職員に話したら
「そうなんだ。でも話し方は男の子でしょ?そこはどうなの?」
と言われた。それ以降職員にそういった相談や話はしないようにした。
それでも周りの同年代の友人たちは
「へぇ!そうなんだ!じゃあお前は今日から祐樹ちゃんだな!」
と仲のいいや友人たちには気持ちのいい対応をされ気をあまり使わず当たり前のように対応してくれたので児童養護施設での思い出はまぁまぁな感じだった。
そして中学生で性同一性障害の診断書をもらい、女性ホルモンの投与を開始。
髪を伸ばして私服はユニセックスの服かスカートやワンピースを着たりしていた。
診断書を取ったときと服を買うときは苦労した。あの職員が邪魔だった。
診断書を取ったときは
「祐樹君本当に女の子になりたいの?ふぅーん。すきにすれば」
とそっけない態度をとり、友人と職員とで服を買いに行ったときは
「えー、祐樹君かっこいいんだからちゃんとした服を着ないと」
なんてぬかしてきたからできる限りネット通販で済ませた。
初めてワンピースを着たとき、友人はかわいいとか言ってきてくれたがその職員だけは苦笑いだけをして何も言わなかった。マジお前は子供か!と思ったが何も言わないであげた。
そして高校生に上がりバイトを開始した。
それで貯めたお金で脱毛(と言ってもほとんどが産毛のような感じなので安く済んだ)をしたり、それなりにいい㍶を買って配信をしてみたりといろいろ楽しんでいた。
これまで味わえなかった楽しみを味わうように
でもこれからってところで死んだ。
なんで死んだのが分かったかって?
体がうまいこと動かず光がかすかに見えるだけ。そしてクs………まぁもういいか、クソ親の声で
「あなた、生まれたわよ」
「あぁ元気な子だ」
今こいつらの声を聞いたら吐き気がするマジで
前世?ではこいつらともう関わらなくて済むと思っていただけにしんどかった
とかなり憂鬱な気分になっていたら
「この子の名前は優香だ!」
「えぇ、いい名前」
え?祐樹じゃなくて?
ちょっと疑問に思いクソ親の話を聞いていたら女の子に転生していたみたいだ。
正直めちゃくちゃうれしい。
前世では声変わりの途中で女性ホルモンを投与始めたため、女性の声でもないが男性の声でもない中世的な声だったのだ。
それはそれで配信業では様々な層に受けたのでよかったが前世の知識を駆使すればそんなこと気にせずにうまいこと稼げるだろうと考えていた。
そしてそれから五歳になった。
まず前世通りにオレは三歳ごろから興味をちょっとずつなくなっていき、数日前からごはんを作ってもらえなくなり百円玉を投げ渡された。
オレに興味がなくなった理由がわかると思いすごしていた。そして分かったことは、三歳になってから夫婦の関係が悪く?とも違う。なんというか距離が離れた?感じ。仮面夫婦みたいな感じ。
それを感じてから前世の俺は何か勘違いをしていたのかと思ってちょっと調査(と言っても近くに行って通話を盗み聞きメールの履歴を覗き見るだけだが)していたら何のことない
お互い不倫していたのだ。
母は高校の時に付き合っていた男。
父はまさかの十五歳の女の子に手を出していたのだ。
そしてどっちもかなりお熱
うん、やっぱお前らクソじゃなくてクズだよ。前世の俺は間違えてなかった。子供の勘は馬鹿にできんもんだな。
それもあってお互いに愛していない相手との子供は疎ましいのだろう。それでどうにかして殺そうとしていたのかな?
こわいねぇ
そして今俺はアジトにいた。
ここは前世と全く同じで誰も来そうにない夏も冬も温度と湿度ともに過ごしやすく快適な洞穴だ。まぁ前世で中に持ち込んだものは全部なくなってはいたがこれからまた集めればいいだろう。
あんときは楽しかったな。家電ごみを一日中探し回り使えそうなものを集めまくったわ。
一番苦労したのはソファだ。それを回収した七歳の時は体が子供だからあんな大きいものを持ち運ぶことができなく分解して複数回に分けて持って行ったのだ。あれは苦労したなぁ。
なんてことを考えているといきなり
ぶおぉん
と音を立てて黒い何かが現れた。
その時俺は前世を老人のようにしみじみしながら感慨にふけっていたので音に驚いてしまった。
「キャ!」
まぁ、なんとも女の子らしい声がでてちょっとうれしい。と訳の分からないことを考えたが。
「んで、なんだろうこれ?」
オレはその音を立てたほうに目を向けみたら黒い円形の歪み?があった。
そして気になった俺は手をかざして押し付けてみたら手が入ったのだ。
「うわ!これなんだよ」
びっくりしたオレはバッっと手を引っ込めて見た。特に何もなっていない。
そして前世の配信業でリスナーから教えてもらった異世界系のアニメを思い出した。
前世ではそれなりに流行っていたもの異世界系のアニメや漫画。
最初はリスナーに教えてもらって知った。それから様々なジャンルをみた。
そしてハマった。そして今目の前にはその一つのアニメにあったダンジョンゲートと酷似していた。
「も、もしかして、これってそういうことだよな」
今オレの前にはダンジョンゲートがあるのだ。
正直女に生まれてきたことよりうれしいし、猛烈にわくわくしている。
オレはこのままこれに入らずに生きても前世と同じかそれ以上にいい人生を送れるのだろう。
でもそれじゃあ面白くないと思う。だって今目の前にはオレにしか知らないダンジョンゲートらしきものがあるのだ。自分しかもっていないアドバンテージだ。配信業はVアバターを使用した配信をしていたが今世では実写も悪くない。
それにオレは一度死んだ身。ここで死んでも悔いはない。
よし!と決意を固めその黒い歪み……ダンジョンゲートに我が身を捧げた
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