第4話 無垢なもの
◇
前の女は美味かった……。
目を閉じると、鋭い犬歯が柔らかな皮膚を突き破り、校内を満たしていく濃厚な血の香りが鮮やかによみがえる。
だけど、足りない。
まだ、汚したりない。もっと……喰らいたい。
無垢なものを。清きものを。神聖なものを。幼きものを。気高きものを。崇拝すべきものを……。
犯し汚し貶めたいのだ。
喰らいつくし、汚しつくし、己の血肉としたいのだ。
目の前には穢れなき乙女。名も知らない彼女は、薬でぐっすりと眠っている
あどけない彼女の顔をそっと撫でる。しっとりと滑らかな弾力のある肌。呼吸が荒くなり、自分の股間が固くなっていくのを感じる。
服を捲し上げ、少女の柔らかな腹をあらわにする。口を大きく開き、腹に犬歯をそっとあてがった後、少し首をかしげて歯を離した。
……違う。何かが足りない。
少女の顔を見る。
穢れを知らぬ。無垢な寝顔。
清きもの神聖なもの幼きもの気高きもの崇拝すべきもの……。
………
……
…
違う。
俺が汚したいのは、犯したいのは、貶めたいのは、喰らいたいのは……この少女じゃない。
より気高いものを、清らかなものを、美しいものを、神聖なものを……。
そう……俺が喰らいたいのは
◇
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます