第3話 探索開始

切り替えて空からこの森を探索することにした。先も見づらい森の中より、周りを把握することができ、襲われる危険性がかなり少なそうなのが心に安心感をもたらす。


太陽からの、オレンジ色の光を体に貫通させながら、おおよそほふく前進ほどのペースで空からの探索を続ける。


だいぶ日も暮れてきているな。早めに何かを見つけたい。。街灯なんてもちろん無く、おそらく森の中は真っ暗になるだろう。完全に日が暮れてしまえば探索がままならなくなることが容易に想像出来る。


といっても探索のペースを上げられるわけじゃないんだけどねぇ。このままじゃ、のろのろと空を飛んでいるだけになってしまう。


さらに、3時間ほど飛んでいただろうか。日も暮れ、辺りもかなり暗い。しかし月からの光で、思ったよりも暗くなることはなかった。空を飛んでいる限りは周りが見えなくなることなく、夜でもそれなりに探索し続けることができそうだ。


ほんっっとになんにもない。おわってる。異世界転生ってもっと都合いい物じゃなかったっけ。

てか森が広すぎます。人とか存在してる??

空からの脅威が全くないことに、気持ちは緩み、なんにも進展が無いことに、不満だけが募り、ぐちぐちと文句を言い始める。


「てか魔法とか使えんのかな?」

不意にそんな疑問が湧いてくる。ここは異世界だと言うことは間違いないだろう。ってことは魔法とか使えるのでは?と思案するのは、ファンタジーな小説に慣れ親しんだ人からすると当然のことだろう。ふよふよ飛びながら、そんなことを考えながら。魔法を試す。


「ライト!」「フラッシュ!」「ファイアー!」

適当に思いついた魔法が出そうな言葉を発してみるが、なにも起きることはなかった。


はぁーー。なんかもっとこういろいろあるのになぁ。全然思い通りにならないや、、、。もっと楽に生きさせてくれよー。


ふよふよ、、ふよふよ、、おじいさんの散歩よりも遅いほどのペースでさらに飛び続ける。


急に視界に木以外のものが目に入る。森の中で少々違和感があるほどだが。


…ん??あれは、家、、?遠目ではあるが明らかに家っぽいものが見える。家の周囲に、木が生えていないようにも見える。


やった!!!!!やっと何か見つけた!!

長らく木しか見てなかっただけに、テンションが高まる。飛んでいるままでは、到着するまでにかなりの時間がかかる。急いで近づくために、方向を定め、森へ降りる。


日が落ちたことによる、先程までとは違う森の様子も気にならないほどの勢いで家へと向かう。こんな森の中に家が1軒だけ立っているという不自然さに気づけないまま、飛んでいる時とは比べ物にならない速度で一気に家に近づいていく。木々をものともせず、体の中に木の枝を通り抜けさせ、障害物の一切を無視しながら。


家に到着し、目の当たりにした物に感動を覚える。

家の壁にはツタが絡みつき、かなり古びていて、人なんて住んでいないような印象を受けた。しかし、月夜に照らされ、宝石のように淡く輝く花畑の中に、ぽつんと1軒だけ立っている古びた二階建ての家。この場所だけが別世界に隔離されているのでは無いかと疑うほどに美しい光景が広がっていた。これを見れただけで異世界に来た価値があると言えるくらいに幻想的な空間。


綺麗すぎる。絵画のような、芸術作品のような。



ここはいったい。。。




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あとがき


こんばんは(・v・)/

まずは読んでくださりありがとうございます。

そしてレビューやハートマークのやつを押してくださりありがとうございます。


物語の方向性も定めれそうで一旦安心しています。思ったよりも自分の想像通りに書くのが難しく四苦八苦しておりますが、新しいキャラなども登場させられそうでワクワクしています。応援してくださるとありがたいです。





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